石原産業フェロシルトの不法投棄、刑事事件の判決のこと。
速報は昨日載せた。中日新聞は社説。
新聞やテレビの報道はそれはそれで価値があるけれど、傍ら見た情報もまた、立体的に物事を見るのに不可欠だ。 と、私は思っている。
・・・・ やっぱり、 三重県よろずやさん は、すごい。バッチリ3編。
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「山本哲一・裁判長の判決一覧」
「夕刊&速報 いちおう速報順」
「りあるガクブル 傍聴記録」
その一部をこちらで勝手に転載させていただきながら、ブログの雰囲気を伝えたい。ぜひ、ご覧あれ。
なお、写真は転載でなく、直接リンクしての表示。
なお、私は今日は議会の一般質問 ⇒ 通告文など
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● 2007年06月25日 山本哲一・裁判長の判決一覧
▼所属と主な傾向
? 名古屋地方裁判所部総括判事
(02.4.1 東京高等裁判所判事:データの都合により判決一覧から除外)
05.4.1 津地方裁判所部総括判事
07.6.25現在 同上
元データは中日新聞データベースを参照のため
バイアスが無いとは言い切れない
(商用判例データベースが無償で利用できる公共施設は三重県内に存在しない!)
経済事犯は執行猶予付きが非常に多いが
これがフツーなのかどうか予備知識がないのでわからない
被害者感情に配慮したこともあり世俗的な一面がある
名高裁管内では初の公判前整理手続きを採用し積極的な面もある
(点数稼ぎ?なのかな)
罰金刑は満額認めることが多い
▼経済事犯
970902名地 鳴海カントリー登記書き換え
執行猶予
971007名地 東急トレーディング嘱託 小切手1億2300万円横領
懲役3年(求刑懲役4年)
971118名地 春日井市民病院汚職
(以下・略。リンク先をどうぞ)
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● 夕刊&速報 いちおう速報順
この辺のコンビニにおいてある夕刊には
裁判の結果は載っていませんでした
(途中・略。リンク先をどうぞ)
>会社は控訴しない方針
これは初報ネタですな
そりゃそうだろう
40億円の不当利益を得たと検察は指摘しておきながら
求刑したのは罰金0.5億円、80分の1だもの
裁判長が満額認めたとしても
ヤクザまがいの企業なら
この程度で済むのなら安い
とソロバンを弾くだろうな
(以下・略。リンク先をどうぞ)
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● 2007年06月26日 りあるガクブル 傍聴記録
▼津地裁の傍聴人新記録
某放送局が
どんだけ動員してんだよ!
おいおい独占するつもりか?
って同業者も揶揄するぐらい並ばせてさぁ
またまた恥を知れ
http://blog.livedoor.jp/mieken1876418/archives/2007-03.html#20070331
って言いたかったんだけど…
133人も並ぶもんだから
傍聴券の抽選に外れてしまった
そしたら彼ら当たり券をたくさん余らせちゃって
誰か住民の方で傍聴券要りませんかぁ?
てことで有難く頂戴しました
(途中・略。リンク先をどうぞ)
▼ガクブルな事態発生
彼は有罪を覚悟していたと思うけど
いざ言い渡されると精神的に耐えられなくなり
体が異常をきたして痙攣が止まらなくなった
(途中・略。リンク先をどうぞ)
14時25分 裁判長
最後に量刑の理由について述べます
六価クロム認識しながらリサイクル認定を受けた
自分らの会社内の保身
被告人らの個別事情について述べます
佐藤 弁護人は会社ぐるみと主張
上司や会社の方針に従ったとしますが佐藤が中心
汲むべき事情を最大限考慮しても実刑免れない
宮崎 従属的 進言したこともあった 反省の態度を示している
弁護人が主張する罰金刑が相当であるとは考えられない
会社 組織的犯行と評価
代表取締役らの指示認めるまでの証拠ない
売買代金を大幅に上回る代金を用意
正常な売買契約でなく不適切な契約であると認められます
経済的利益を追求したに過ぎません
14時35分 裁判長
それでは3者前へ出て下さい
この判決に不服があれば2週間以内に高等裁判所へ控訴できます
[閉廷]
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● 今見たら 6.27 県議会議長のコメント も出ていました。
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● これに対して、正面から斬る タカマサさん
「責任忘れ利益追求」 フェロシルト事件判決(読売)
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● 【社説】
フェロシルト 「会社ぐるみ」の犯行だ 中日新聞社説 2007年6月26日
有害物質を含む石原産業の土壌埋め戻し材「フェロシルト」を大量に野に埋めた産業廃棄物不法投棄事件で、津地裁は直接関与した元副工場長に実刑、同社にも罰金を科した。当然の判決だ。
判決はこう述べている。「会社(石原産業)の対応は、会社の社会的責任を忘れ、従業員に法令順守を徹底する責務を放棄し、被告人らに犯行の責任を負担させながら、会社の経済的利益を追求したものと言わざるを得ない」。そして「会社の刑事責任は重い」と断じた。
そもそも廃棄物処理法は、産業廃棄物の処理責任を事業者に課している。不法投棄と判断されれば、よほどのことがない限り、両罰規定による会社の責任は免れない。
一連のフェロシルト事件は、産廃不法投棄の責任の所在を論ずる上で、全体的な悪質性が極めて高い。
三重県のリサイクル認定品だったフェロシルトの材料に、別の工程から出る無届けの廃液を混入して産廃としての処理費を浮かせていたことといい、それを“販売”する際に「用途開発費」などの名目で買値をはるかに上回る金額を売り手に渡していた「逆有償」の実態といい、どう見ても「会社ぐるみ」の犯行だが、経営トップにまで刑事責任が及ばなかったことにはやはり疑問が残る。
石原産業は一九七二年、四日市公害訴訟の被告企業の一員として、津地裁四日市支部に損害賠償の支払いを命じられるなど、公害の責任を法廷で問われるのはこれで三度目だ。
かつて、産廃は闇を流れるものだった。臭いものにふたをすることも容易だったに違いない。
だが、今は時代が違う。環境問題に対する消費者の意識は格段に高くなり、汚染企業に対する住民の監視の目は厳しくなった。
廃棄物の不法投棄は国際的な問題になり、政府もアジアにおける資源循環システムの構築に意欲を見せている。
環境問題は、情報の開示と共有により社会全体で解決すべき時代になった。こうした流れを無視する企業は、早晩消えていくしかない。
石原産業は目先の利益追求に執着するあまり、罰金よりはるかに重い代償を支払った。「社会的信用の失墜」という代償だ。
企業が利益を追求するのは当然だが、ルールや法令順守はその大前提だ。ところが、北海道の食肉偽装事件のように、嘘(うそ)に嘘を重ねた揚げ句、企業の存立そのものを危うくするような不祥事は、後を絶たない。
判決は、環境問題だけでなく、企業が本来あるべき姿を問うている。
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