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てらまち・ねっと



 先週のNHKの「闘うリハビリ」という番組は、とても興味深かった。
 近年の制度改革で長期の専門リハビリが拒まれる状況が作り上げられていることは知っていたし、体質的にも、近い親族のことからも十分、自分にもあり得ることだし・・と思ってきたから・・

    ◆NHK/闘うリハビリ/あなたはここまで再生できる~脳がもつ可能性/早期リハビリ 常識への挑戦

 いろんなブログを見たら、専門医の2つのブログ、そして当事者の告白のブログ、これが一層興味深かった。
 それで、下記にリンクし本文の一部を紹介する。
 リンク先で全文を見て欲しい。

 そのあと、関連情報と新聞記事にリンク。 
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ここのところ6位、7位、8位あたり

 ● 【CRASEED】リハビリ科専門医&NPO代表の日記【Rehablog(打ち切り撤廃運動はcraseed.netへ) 2月のトップ

 ◆ NHK『闘うリハビリ』感想(主にCI療法以外の部分について)
・・第1回の前半。光トポの変化をみながらの理学療法のお話。

全ての患者さんで行っている訳ではないと思いますが、客観的指標に基づいた効果的な運動療法の探索は、リハビリ医療の重要なテーマですね。・・

 ◆ NHK『闘うリハビリ』感想(主にCI療法について)
 ・・今回、CI療法は1日目の脳の可能性を追求するという文脈で、後半に登場しました。当初から取材協力させて頂きましたが、出来上がった内容は、満足できるものであったと思います。NHKスペシャルの特集のタイトルとしても『奇蹟の脳』とか『脳の先端リハビリ』のようなフレーズも考えられたかもしれませんが、『闘うリハビリ』という適切なタイトルでした。・・

 関連ページ  ◎ リハビリテーション医療の打ち切り制度撤廃運動
        ◎ リハビリテーション医療推進機構


●  リハ医の独白
 
 ◆ NHKスペシャル「闘うリハビリ」
 ・・本日は、「闘うリハビリ 第1回 あなたはここまで再生できる ~脳がもつ可能性~」という題で放送された。森之宮病院の宮井一郎先生の研究が紹介されている。また、長嶋茂雄氏が会話している姿が初めてTVで放映された。

 嬉しいことにCI療法も紹介されている。うちの若手医師たちが興味をもって、学会にも発表している。まだまだ、リハビリテーション医療でも取り組んでいるところが少ない。TVで取りあげられたことより一気にメジャーになるかもしれない。
 米国では、国家プロジェクトとしてCI療法を推進している。Excite trialの紹介もされた。
 CI療法については、関西リハビリテーション病院での治療風景が映し出されていた。兵庫医科大 学リハビリテーション医学教室 リハビリ・関西プロジェクト Project Domenには、「最大の教育研修病院・関西リハ ビリテーション病院が開院しました」と記載されている。道免先生たちのグループはやはりアクティブである。・・

◆ NHKスペシャル「闘うリハビリ 第2回 早期リハビリ “常識”への挑戦」
 ・・NHKスペシャル第2夜。本日は、「闘うリハビリ 第2回 早期リハビリ “常識”への挑戦」という題で、相澤病院原寛美先生たちの取り組みが紹介された。

 相澤病院は、脳障害に対する早期リハビリテーションを組織的に展開している。徹底したリスク管理をしながら、座位・立ち上がり訓練、嚥下訓練を実施している。病状が安定したら、長下肢装具を使用した歩行訓練を行っている。そのアクティブさは、日本有数である。

 重症患者が多いのにも関わらず、1ヶ月以内自宅退院率が6割というのは驚異的である。・・

● 【975】 昨夜のNHK『闘うリハビリ』を見て!・・//
 昨年の4月の初旬に僕も脳梗塞で倒れた。この病は何の前触れもなく突如として人間を襲う。朝の出勤の歩行中に左目が突然見えなくなった。前の晩に午前2時ごろまで業務報告書の作成をしていたので、当初はてっきり眼精疲労かと思った。そのうち身体がまるで宙に浮いたような感覚となった。タクシーで掛かり付けの眼科医院へ行き医師に状況を話したら「既に脳梗塞を起こしている状態なので、直ちに脳神経外科へ搬送しましょう」という事になった。

 運ばれた脳神経外科の専門病院で即入院の取り扱いとなり、早速点滴療法で頭中に飛び散った「血栓」を流す事から始めた。掲載した【写真】は当初の一回目の入院中の検査で撮った写真だ。通常は5mm以上あるもう一本の内径動脈が1.2mmに狭まっていて主治医の話では「これが破裂したら、全身麻痺か死につながる」と言われた。その瞬間から『病に負けて堪るか』という猛烈な闘争心が湧いた。人には言えない事も含めて熾烈な闘いが始まった。・・

(関連情報)
● 『麻痺側上肢集中訓練プログラム』CI療法
● リハビリテーションの先進的治療戦略
● 脳卒中…新リハビリ法 まひの腕に集中特訓  2005.6.13 読売新聞
 兵庫県尼崎市の末広正美さん(67)は2000年夏、脳梗塞(こうそく)に見舞われ、右半身にまひが残った。懸命のリハビリで、歩けるまでになったものの、「右腕は動く見込みがない」と医師に告げられた。しかし、機能を取り戻す新しい訓練法があると聞き、2003年6月、兵庫医大篠山病院(同県篠山市)に入院。集中的なリハビリで、1週間後には指がわずかながら動き、3週間後には鉛筆が持てるまで回復した。退院後は、自ら訓練メニューを工夫し、右腕が使える喜びを味わっている。

 毎日5時間2、3週間で効果
 脳梗塞など脳卒中の後遺症で、左右どちらか一方の腕や足に運動障害(片まひ)が起こることが少なくない。足のリハビリは歩けるようになることを目指すが、腕や手は、短時間のリハビリを毎日続けてもあまり効果がない場合、まひしていない腕で食事や字を書くことができるよう指導を切り替えることが多い。
 これに対し、末広さんが受けたのは、まひした腕を集中的に訓練する方法だ。1989年ごろから米国で始められ、英語の頭文字をとって「CI療法」と呼ばれる。
 この方法は、健常な腕を使わないようにした上で、まひした腕を使う訓練を毎日長時間、2、3週間かけて行うのがポイントだ。

 兵庫医大病院と、分院の篠山病院では、2003年以降、47~81歳の男女20人にCI療法を実施。何も握れなかった人が、包丁を使えるようになるなど、14人で改善が見られた。一般に、後遺症が出て時間が経過すると回復しにくいとされるが、発症後16年以上たっても、ある程度動くようになった例もある。
 なぜ、腕の動きが回復するのか。同医大教授の道免(どうめん)和久さんは「脳細胞に柔軟性(可塑(かそ)性)があるため。集中的な訓練で、運動をつかさどる大脳皮質の障害のない部分が、障害のある領域の機能を果たすようになる」と見ている。

 ただし、訓練は過酷だ。同医大では、健常な腕を使わないよう三角きんで縛り、まひした手の訓練を毎日5時間、10~14日間行う。理学療法士が付きっきりで「タオルを動かす」簡単な動作から、「小銭をつまむ」「蝶(ちょう)結びをする」など、複雑な動作へと進めていく。訓練項目は62通りに及ぶ。
 
患者は単調な動作を繰り返す訓練に忍耐を強いられる。それでも、あきらめていた手の動きを取り戻す喜びは大きい。従来のやり方では「動く方しか訓練しない」と物足りなかった患者の不満も解消される。
 もっとも、重いまひの場合、機能回復は難しい。昨年からCI療法を導入した自衛隊中央病院(東京都世田谷区)リハビリテーション科医長の越智文雄さんは「この治療の対象者はかなり限定され、脳卒中の片まひ患者の2割ほど」と話す。
 道免さんも「まひが消えて元通りに回復する“奇跡の治療”ではない」と言い、指や手の関節を自力である程度動かせるなどの適用基準を設けている。

 この治療は、日本神経学会などが昨年まとめた「脳卒中治療ガイドライン」で、リハビリの一つとして推奨しているが、普及していない。医療機関が請求できるリハビリの診療報酬は短時間に限られ、理学療法士が長時間患者に付きそうには見合わないことも一因とみられている。(科学部・木下聡)

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