マイナンバーのカードは普及率も極めて低迷、自治体もトラブルが増える。「欠陥」との指摘も。
使いたい人が使うのはともかく、「マイナンバーはノー」の立場から状況確認を続けていく。
今日は、この1月の中旬からの報道から次を記録しておく。
ところで、昨夜は名古屋で会議。それを受けて、みんなに出す報告と次の動きの案内を作らないといけない。
また、2月の冒頭は名古屋で市民派議員塾の講座。今日から、講師としてのレジメづくりを本格的に始める。
●マイナンバー運用前 302自治体に業務支障/東京 2018年1月9日
●社説 マイナンバー 安易な拡大は不安招く/北海道 1/22
●使えないマイナンバー 機能不全のマイナンバー情報連携、DV被害者に影響も/ITpro 1/22
●マイナンバー、2018年から記載不要に→企業への住民税通知書/ASCII 1月23日
●使えないマイナンバー 普及率9.6%のマイナンバーカード、仕様上の「欠陥」/ITpro 1/23
●中小企業にとってのマイナンバー制度とは?/マイナビ 2018年 マイナンバー制度の次の動きは 1/15
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●マイナンバー運用前 302自治体に業務支障
東京 2018年1月9日
二〇一七年十一月のマイナンバー制度の本格運用を前に全国の自治体がサイバーセキュリティー対策を強化したところ、住民や民間業者からのメールや申請書類が届かないといったトラブルに見舞われ、四十五都道府県の三百超の市区町村で業務に支障が出ていたことが、共同通信の調査で八日分かった。
高度なセキュリティーシステムを導入した結果、問題のないメールや添付書類が、迷惑メールや安全性が疑わしいファイルと誤認され、自動的に削除されるケースが続出した。安全対策の思わぬ「副作用」が、行政サービスの低下につながった形だ。政府も問題を把握しており、対策の検討に入った。
一七年九~十月に実施した全市区町村対象のアンケート(回答率は約81%)を基に追加取材して判明した。回答した千四百二十のうち94%が安全対策を強化したが、その中の三百二自治体で業務に支障が出ていた。
茨城、新潟、静岡、徳島、熊本の五県は四割以上の市町村で問題が生じた。政府はマイナンバー制度を活用した行政の効率化と、民間利用による成長戦略を掲げているが、「IT立国」に向けて回避できない課題が浮上した。
強化策はウイルス感染による情報流出を防ぐのが目的で、マイナンバー関連システムをネット接続システムと分離するのが柱。市区町村のネット接続の「出入り口」は都道府県ごとに集約。ウイルスを除去する「無害化」と呼ばれる仕組みなどを導入した。
業者やシステムは自治体がそれぞれ選定した。トラブルが多い県や少ない県があるのは、各システムの性能が違うためとみられる。
メールが受信できなかった自治体は四十一都道府県に広がり、添付ファイルのトラブルは三十都道府県であった。受け取れなかったのは公共工事の見積書や設計図、動物の死亡届、住民が送付した写真など多岐にわたる。
今回の調査は、トラブルがあった自治体がサイバー攻撃の標的になる恐れがあり、対策が途上にあることなどから市区町村名は明らかにしない前提で実施した。
<自治体の安全強化策> 日本年金機構へのサイバー攻撃事件を踏まえ、総務省は2015年12月、自治体に情報セキュリティー対策の強化を要請した。マイナンバーの情報流出を防ぐことが主目的で、庁内で使うパソコンなどの端末や回線を用途に応じて分離する。インターネットに接続する「出入り口」は、都道府県に集約した上で「自治体情報セキュリティクラウド」と呼ばれるシステムを構築して、高度な対策に取り組んでいる。安全強化に向けた補助金として計246億円余りの交付を決定した。
●社説 マイナンバー 安易な拡大は不安招く
北海道 01/22
マイナンバーは一体何のために必要なのか。政府は制度の趣旨に立ち返るべきだ。
従業員の給与から天引きされる個人住民税の額を知らせる通知書に、マイナンバーを記載する義務が、4月から当面見送られることになった。
総務省が2017年度から義務化したが、わずか1年で撤回に追い込まれた。
市町村からの郵送時に誤って送付され、番号の漏えいが相次いだ。加えて、事業者が番号を保管するコストが増え、経済界から批判が出たためだ。
そもそも天引き事務にマイナンバーは不要なのに、記載を義務づけたことが間違いだったと言わざるを得ない。
税通知書へのマイナンバー記載を巡っては、道内の8市町で誤送付が起き、12事業所27人分の番号が外部に漏れた。
全国でも昨年4~9月に273件の漏えいが発生し、このうち152件が税通知書関係だった。
防止のため、郵送方法を簡易書留などに変更し、予算追加を余儀なくされた自治体も多い。
新たなリスクを抱え込み、負担も増すばかりで、メリットは何もない。これが、自治体側の正直な思いだろう。
事業者側も同様の不満を抱く。経団連は「通知書への番号記載は(漏えい防止の)コストが多大」とし、経済同友会も「地方自治体、企業共に利用することのない情報」と批判する。
それにもかかわらず、記載を義務化したのは、マイナンバーが国民の目に触れる機会を増やし、用途拡大を図ろうとしたと疑われても仕方あるまい。
希望者に無料で交付されるマイナンバーカードの普及率は、昨年8月末で1割に満たず、19年3月末までに国民の3分の2に交付するとの目標にはほど遠い。
政府内ではカードに、キャッシュカードやクレジットカード、電子マネーなどの機能を持たせることも検討されている。
しかし、蓄えられる情報が増えるほど、漏えいした場合の被害も大きくなる。
利便性の向上を名目にして、こうしたリスクを顧みず、安易に用途を広げるべきではない。
マイナンバーの本来の目的は、所得を正確に把握し、公正で公平な納税や社会保障給付を実現することだったはずだ。
政府は、その本旨から外れた運用を慎まねばならない。
●使えないマイナンバー 機能不全のマイナンバー情報連携、DV被害者に影響も
ITpro 2018/01/22 大豆生田 崇志=日経コンピュータ
「事務処理に重大な遅延が生じるなどの問題が想定されます」。
2017年11月、市区町村が運営する国民健康保険の手続きを説明した自治体のホームページにこんな文言が相次いで掲載された。マイナンバーをキーにした「情報連携」と呼ぶシステム処理によって、本来ならば添付書類を出さなくてもマイナンバーを提出しさえすれば国民健康保険の手続きができるはずだった。しかし実際には事務が遅くなるので、従来通り添付書類の提出を求めることを通知する文章だ。
「国が情報連携できるといってもできないことばかり。添付書類を求めるしかない」。複数の自治体職員は異口同音に不満を漏らす。
制度実現に不可欠な仕組み
マイナンバー制度は法律に基づき独立して意思決定をしている省庁や市区町村が、互いのシステムを連携させる壮大な制度だ。政府だけで約3000億円超とも言われる巨費を投じて、国や自治体がシステムを構築してきた。
マイナンバー制度の理想を実現するために欠かせないシステム処理が情報連携である。国や自治体が管理する個人データのうち行政手続きに必要な情報をマイナンバーで結びつけ、専用のネットワークシステムを経由して互いに利用できるようにする。これまで国の省庁や自治体といった行政機関は、所管する行政手続きのために住民1人ひとりのデータを個別に管理しており、互いに連携していなかった。
国は情報連携によって、住民が納税や年金、健康保険といった行政手続きのたびに提出を求められていた住民票や課税証明書などの添付書類が不要になると利点を説明する。自治体などには住民が行政手続きで提出していた添付書類を省くよう求めている。
しかし情報連携が本格運用に入った11月以降も、多くの行政手続きで添付書類が必要な実態は大きくは変わっていない。マイナンバー制度の旗振り役である内閣官房は2017年11月に情報連携が可能な853の事務で添付書類が不要と公表したものの、ごくまれな手続きや自治体職員が誤りを防ぐために電話で確認が必要な手続きも含む。
保育園などの利用申請で課税証明書を省略できるのは2018年7月以降。国民健康保険などの保険料算定に使われる地方税との情報連携も2018年7月に先延ばしされた。84の事務は引き続き「試行運用」のまま、従来と同じく添付書類を提出する必要がある。
●マイナンバー、2018年から記載不要に→企業への住民税通知書
ASCII 2018年01月23日 09時00 山口
番号法整備法や税法の政省令の改正により、税務署等に提出する確定申告書に記載することが義務付けられているマイナンバー(個人番号)。
そんなマイナンバーですが、とある書類への記載が不要になったことが判明しました。なんの書類でしょうか
個人住民税額通知書への記載が不要に
地方自治体が企業へ送る従業員の個人住民税額通知書にマイナンバー制度の個人番号の記載を定めた規則を、12月22日の閣議決定で改正していたことがわかりました。
2018年度から番号記載が不要となります。誤送付による情報漏えいや、通知書を管理する企業側の事務負担が重く、経済界や自治体が不記載とするべきだと主張していました。
●使えないマイナンバー 普及率9.6%のマイナンバーカード、仕様上の「欠陥」
ITpro 2018/01/23 大豆生田 崇志=日経コンピュータ
人口比で9.6%――。2017年8月末時点のマイナンバーカードの普及率だ。申請すれば無償でもらえるにもかかわらず、交付枚数は約1230万枚と低調である。
マイナンバーカードの普及状況はマイナンバー制度が定着するかどうかを左右する。しかし仮に広く普及したとしても、現在のマイナンバーカードにはプライバシーの侵害につながりかねない仕様上の「欠陥」がある。根本的な問題が普及率とは別にあるわけだ。それを放置したままでは、マイナンバー制度の先行きはおぼつかない。
住んでいる自治体が漏れる恐れ
マイナンバーカードの内蔵ICチップはマイナンバーをいずれも含まない「電子署名」と「利用者証明」の2種類の電子証明書を搭載する。電子署名は実印相当の効力があるとされる。三菱東京UFJ銀行は2017年4月から、実印の代わりにマイナンバーカードを使って住宅ローンの契約ができるシステムの運用を始めている。
カード所有者がパソコンに接続したICカードリーダーやマイナンバーカードに対応したスマートフォンのNFC(近距離無線通信)を使って企業のオンラインサービスを利用し、6~16桁の英数字からなるパスワードを入力すると、カード所有者が電子署名を付した電子書面を送れる。
もう1つの電子証明書である利用者証明はインターネットでIDとパスワードの代わりに使える。ログイン作業の際にICカードリーダーに同カードをかざして4桁の暗証番号(PIN)を入力することで、マイナポータルを利用したり、自治体によってはコンビニエンスストアで住民票の写しなどを取得できたりする。
ところが利用者証明にはPINを入力しなくてもICカードリーダーなどにかざすだけで読み取れるデータ項目がある。電子証明書の有効期限である発行から5回目の誕生日の日付や、発行元の自治体の市町村コードなどだ。
問題はNFCを使ってこれらのデータを読み取れることだ。技術的知識があれば、カード所有者に近寄ってデータを盗み見ることができる。「満員電車で知らない人にデータを読み取られてしまう恐れがある」(電子署名に詳しいオープンソース・ソリューション・テクノロジの濱野司氏)。
●中小企業にとってのマイナンバー制度とは?
マイナビ 第79回 2018年 マイナンバー制度の次の動きは2018/01/15 中尾健一
・・・(略)・・・今回は、この2018年にマイナンバー制度がどのように動いていくのか、みていくことにしましょう。
マイナンバー制度 2018年以降のスケジュール
・・・(略)・・・
預金口座へのマイナンバー付番スタート
・・・(略)・・・では、この2018年1月からスタートする預金口座へのマイナンバーの付番が必須かというと、現状ではあくまで任意です。したがって、仮に預金口座を開設している金融機関から、マイナンバーの届出を求めるような通知が来たとしても、現状は無視して構いません。ただし、法律では預金口座へのマイナンバーの付番について、3年後には見直しをするとしています。政府では個人の資産状況を把握し、多くの資産を持っている個人については、年金など社会保障の支給額を減額したいというような思惑もあり、3年後の見直しでは、預金口座へのマイナンバーの付番を義務化する可能性も考えられます。
・・・(略)・・・
注目しておきたい2018年の動きを2点ほどみておきましょう。
日本年金機構の新たな動き
・・・(略)・・・
特別徴収税額通知(特別徴収義務者用)へのマイナンバー記載の変更
・・・(略)・・・
要は、特別徴収税額通知にマイナンバーはいらないのです。
・・・(略)・・・
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