ぼくらは、ワタナベくんを見送ると今日はスキーを終えることにした。ルソーくんがやや物足りなさそうな顔つきなので、若手を中心にナイターで頑張ってもらうことにする。というのも、ぼくはビデオを撮って遊んでいたとは言え、午前中の焼額山からの超ロング滑降がひびいて足がパンパンに張っていた。明日もあることだし、ぼくは自重することにしたのだ。
ヒロコさんの案内で、宿に戻って部屋へ行く。部屋割りは、イズミさん、タナカさん、ヒロコさんが同じ部屋。コスギくん、ルソーくん、そしてぼくが同じ部屋だ。出会ってから、ぼくらのパーティのリーダー役としていろいろ面倒を見てくれるイズミさんの指示に従い、ぼくらは夕食、若手のナイター、風呂、各自持って来た焼酎などのアルコールで宴会を開いた。宴会はイズミさんたちの部屋で、敷いてある布団をそのまま2つ折にして部屋の隅に寄せ、部屋の真ん中に空いたスペースに座卓を置きそのまわりに車座になって行った。彼らは飲みながら、パソコンを取り出すとなにやら書き込みをしたり、USBを経由して今日撮ったビデオの編集をしたりしている。ぼくらが出会うきっかけとなった2chのスレッドにも、書き込みをしているようである。ここが、携帯のメールをチェックする普通のスキーヤーとちょっと異なる所かも知れない。わざわざ、パソコンを持ち込んでくるのだ。おたくの趣味としか言いようがない。しかし、ぼくも人のことは言えない。昨年末に日帰りでみつまたスキー場へ初すべりに行った時は、車に積んで持っていったパソコンで書いた文章を携帯電話でWEBにつなぎ、自分のブログへアップロードしていた。世間一般からすれば、立派なオタクということになろう。
宴会では、イズミさんを中心に話の輪が盛り上がった。話題は3月下旬に予定しているシナリオ発表会のことだ。今年は雪不足の上、もう春めいた風が吹き始めているから、3月下旬には満足にすべれるスキー場はないかもしれない。もっとも、映画を撮るということが現実になれば、ニュージーランドあたりで撮影することによりスキーの来シーズンのオープニングに間に合うだろう。うまくいけば、映画会社がぼくらに敬意を表してこのメンバーの何人かをニュージーランドに連れて行ってくれるかもしれない。
「ヒロインは藤澤恵麻 ちゃんがいい」
などと、タナカさんが勝手なことを言う。ぼくの書いた映画のストーリーには、彼女のような可愛い子が出るシーンは無いんだけど・・・。結局、3月下旬は入試などで大変な時期が過ぎている頃でもあり人が集まりやすいことを理由に、雪があっても無くてもシナリオ発表会はみんなで実施することになった。それまでにしなければならないのは、なにしろスポンサー集めだ。資金の集まり状況によって、発表会の規模が変わってくる。最悪の場合は、今日撮ったビデオを編集して5分程度のプロモーションビデオにして、持ち込んだ何台かのノートパソコンの画面でデモンストレーションを行うだけとなる。もちろん、潤沢な資金が集まれば音響や派手な照明に凝った上で巨大なスクリーン上にプロモーションビデオを映し出す。できるかぎりお金を集めなきゃ・・・。
ヒロコさんの案内で、宿に戻って部屋へ行く。部屋割りは、イズミさん、タナカさん、ヒロコさんが同じ部屋。コスギくん、ルソーくん、そしてぼくが同じ部屋だ。出会ってから、ぼくらのパーティのリーダー役としていろいろ面倒を見てくれるイズミさんの指示に従い、ぼくらは夕食、若手のナイター、風呂、各自持って来た焼酎などのアルコールで宴会を開いた。宴会はイズミさんたちの部屋で、敷いてある布団をそのまま2つ折にして部屋の隅に寄せ、部屋の真ん中に空いたスペースに座卓を置きそのまわりに車座になって行った。彼らは飲みながら、パソコンを取り出すとなにやら書き込みをしたり、USBを経由して今日撮ったビデオの編集をしたりしている。ぼくらが出会うきっかけとなった2chのスレッドにも、書き込みをしているようである。ここが、携帯のメールをチェックする普通のスキーヤーとちょっと異なる所かも知れない。わざわざ、パソコンを持ち込んでくるのだ。おたくの趣味としか言いようがない。しかし、ぼくも人のことは言えない。昨年末に日帰りでみつまたスキー場へ初すべりに行った時は、車に積んで持っていったパソコンで書いた文章を携帯電話でWEBにつなぎ、自分のブログへアップロードしていた。世間一般からすれば、立派なオタクということになろう。
宴会では、イズミさんを中心に話の輪が盛り上がった。話題は3月下旬に予定しているシナリオ発表会のことだ。今年は雪不足の上、もう春めいた風が吹き始めているから、3月下旬には満足にすべれるスキー場はないかもしれない。もっとも、映画を撮るということが現実になれば、ニュージーランドあたりで撮影することによりスキーの来シーズンのオープニングに間に合うだろう。うまくいけば、映画会社がぼくらに敬意を表してこのメンバーの何人かをニュージーランドに連れて行ってくれるかもしれない。
「ヒロインは藤澤恵麻 ちゃんがいい」
などと、タナカさんが勝手なことを言う。ぼくの書いた映画のストーリーには、彼女のような可愛い子が出るシーンは無いんだけど・・・。結局、3月下旬は入試などで大変な時期が過ぎている頃でもあり人が集まりやすいことを理由に、雪があっても無くてもシナリオ発表会はみんなで実施することになった。それまでにしなければならないのは、なにしろスポンサー集めだ。資金の集まり状況によって、発表会の規模が変わってくる。最悪の場合は、今日撮ったビデオを編集して5分程度のプロモーションビデオにして、持ち込んだ何台かのノートパソコンの画面でデモンストレーションを行うだけとなる。もちろん、潤沢な資金が集まれば音響や派手な照明に凝った上で巨大なスクリーン上にプロモーションビデオを映し出す。できるかぎりお金を集めなきゃ・・・。