秋田の魚といえば、魚へんに神と書く鰰(はたはた)。
1970年代までは秋田県において大量に水揚げされ、きわめて安く流通していた。
このサカナのインパクトが強すぎて、他に秋田の魚を思い浮かべようとしても思い浮かばない。
だが実は結構、川魚も豊富で、山村の暮らしに最も密着したイワナや、伝統食材のヤツメウナギなどもある。
とはいうものの、秋田の郷土料理と言えば、きりたんぽ、しょっつる、稲庭うどん、いぶりがっこ。
これらの超有名どころの郷土料理に加えて、種類が多すぎて記憶のキャパをはるかに超える山菜料理や、漬物などがうますぎて、秋田に行った時はサカナ料理に心が動くことはほとんどなかった。
ところが先日の秋田の夜のことだ。駅前からややはなれたところにある川反通り。1000軒もの飲食店が所狭しと建ち並び、東北でも最大級の規模を誇る飲食街でのこと。
週末土曜日の夕刻。太陽がビルの陰に沈み、あたりは薄暮のマジックアワー。カメラを手にぶらぶら歩くも、通りにはあまり人通りはない。
・・・週末だからだよなあ。。
派遣切り、正社員もリストラ、工場操短など、底なしの不況下。この町のこの通りも、不況にあえいでいるのだろう。そう思いながら、川反通りにあるビルの2階の海鮮居酒屋を覗こうとした時だった。エレベータから降りてきた若い2人連れの女性が、「満員ですよ」と声をかけてきた。
いくらなんでも、こんなに早い時間に満員と言うことは無いだろうと思って店をのぞいてみると、和風のおしゃれな店内の席はあらかた女性のグループが占拠している。男性はちらほら、片隅で遠慮がちにしゃべっていた。そして、一人客はいない。
居酒屋で一人客が少ないのは、全国的な流れで秋田の店にかぎったことではなくい。・・・最近の時代の風潮なのかもしれない。
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