voodoo forest
白人たちは、当時、暗黒大陸であったアフリカの風土病をおそれ、奥地に踏み入ることはなかった。それゆえ、白人と接触のあったアフリカの沿岸部の部族により、奴隷たちは戦争捕虜として内陸部から集められた。
収容所では、部族が違うので奴隷同士でのコミュニケーションは取れず、したがって自分たちで一致団結することもできなかった。
奴隷収容所の白人看守とも言葉が通じないから、極悪な環境で食欲を失くしたとて反抗とみなされ、光のささない独房に入れられ食事を与えられずに餓死するしかなかった。看守たちはそれをデスペナルティとした。
わが身の行く末を何も知らされず、目を即けるしかない見せしめの刑を見せられて、彼らには絶望しかなかった。
だが、人は絶望だけじゃ生き長らえない。
現地ガイドと話し合ったのだが、彼らの信じていたブードゥー教など民間信仰が彼らを救っていたのかもしれない。日本の古代宗教のようにアニミズムやシャーマニズムのような自然崇拝から多神教で、死んで生まれ変われる自分がそこにある。