10年間、毎週水曜日に通い続けた水泳のレッスンを今日やめた。
体力的について行かれなくなったのが原因。・・・歳だからね。
この10年間に、右足骨折、腰骨圧迫骨折、そして肋骨の骨折と大けがを3回もした。そのたびにリハビリがてら毎日泳いではいたが、水曜日のレッスンではいつも全力で泳がせられてた。
サラリーマンの疲労は、水曜日にピークを迎える。木曜日にあと2日と気合で乗り切り、金曜日はほとんど死んだ状態で週末を迎える。そんな水曜日にハードな練習なので、レッスン後は、毎晩、寝てて夜中に足が攣った。
腰骨の圧迫骨折では、つぶれた腰骨にスペーサーとして人工骨を入れた。なので頭を持ち上げてキックするビート板は腰への負担が大きく、レッスン中はいつも泣いていた。いつかは半身不随になると恐れながらキックしてた。
レッスンを受けた初日から、コーチを「サディスト」と呼んだものだった。
最新の泳法に詳しいサディストだったが、それでも、ぼくの泳ぐスピードはフォームをいじられるたびに落ちて行った。
いろんなものを犠牲にして通い続けた10年だった。
ビート板のキックは、距離が長くなるにつれ太ももがパンパンになり、足首のスナップが効かなくなる。そうすると、てきめんにスピードが落ちた。50mキックさせられて、残り5mはいつもそこでやめさせられてた。あまりにも遅いからだった。
引退を決意したのは、新しくレッスンを受けに入ってきたおばちゃんたちと泳ぐスピードがどっこいどっこいだったこと。10年間のレッスンの成果は、結局、泳ぐスピードが落ちただけだった。
・・・人は何かをやめることで、また新しい何かに取り組めるものなのかもしれない。さて、なにを始めよう。