tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

西洋の「からくり人形」

2011-11-21 22:14:43 | old good things

 

「忘れられない1枚の絵がある。20数年前に旅先のパリの街角で見かけた絵だ」
・・・2007年5月29日にブログあげした記事の出だしだ。
「道化師のメイクした顔が力強いタッチで描かれていて、微笑ともつかない表情の奥に深い悲しみをたたえた目がこちらを見ていた。その絵が気になって次の日もその街角にたたずみ、飽きることなくその絵を見続けた」
http://pub.ne.jp/tetujin/?entry_id=721288

ぼくの写真好きの原点は、ベルナール・フォコンのマネキン写真であったり、古いオートマタや西洋のアンティークドールにあるのかもしれない。
1800年代後期から1900年初期の間にフランスやドイツで作られた、ビスクドール。当時は、上流社会の婦人たちのために作られ、彼女らが着ていた当時の最先端のファッションを着せて、おしゃれな人形として親しまれていた。

ビスクドールのビスクとは、フランス語で磁器製の人形の全身を二度焼きすることを意味し、色がまったくあせずにいつまでもそのままに、柔らかい質感を持つ。
最初の頃は、人形の型に陶土を押し付けて制作されていたが(プレスドビスク)、その後は、液状のホーセリンを型に流し込んで成型する(ポアードビスク)。
・・・紙で出来たお城のおもちゃの入り口には、1人のおどり子が片足を思い切り上げて踊っている。
夜中におもちゃたちが起きだして遊びまわる・・・記憶の底に沈んだ幼児期のファンタジックな憧れ。。

このビスクドールへの憧れは、道化恐怖症の裏返しなのだろう。・・・母が集めていた日本人形は至って怖い。古びてきた人形たちが並ぶ母の部屋には、今もなお、一人では入れないぐらい怖い。。
それでも、得体のしれない怖さを感じさせる和人形と違って、ビスクドールは古びていても華やかさが残っていて、多少は怖さが和らぐ。・・・基本的には、トラウマにならない程度の怖いもの見たさなのかもしれない。

さて、写真のオートマタは、西洋の「からくり人形」。オルゴールの持つゼンマイを動力源として、音楽を奏でながら自動で動くからくり人形だ。東京都文京区にある「オルゴールの小さな博物館」で展示されている。
このオルゴールの小さな博物館は、1983年に日本で初めて開館したオルゴール博物館。西洋の「からくり人形」以外に、シリンダー式オルゴール、ディスク式オルゴール、ストリートオルガン、自動演奏ピアノなど、18世紀から20世紀にかけて発達したオルゴール類が展示されている。いずれの展示品も100年以上も前の貴重な逸品だ。
材料屋の悲しい性だが、からくり人形のメカニズムもさることながら、どうしても、シリンダーやディスクの材質に目が行ってしまう。

なお、1750年の「紅毛訳問答」に「ヲルゴルナ」の記述があり、これは本来、ポルトガルから伝来した「オルガン(orgào)」のことだった。だが、「音の出る箱型機械」と解され、これが「オルゴール」の語源となったようだ。


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ビーチバレー

2011-11-20 22:11:56 | プチ放浪 海沿い編
 
 

ビーチバレー。映画トップガンの話を持ち出さなくても、1980代前半の時代は、海辺の青春=ビーチボールのバレーだった。
はなたれのガキどもは、三角ベースボールに興じていた時代。その頃、女子たちがどんな遊びをしていたのか全く記憶はないのだが、海に来ればビーチボールバレーがテッパンだった・・・と思う。
だが、本格的なビーチバレーは、トム・クルーズの「TOP GUN」からなのだろう。・・・このシーン、何度見てもかっこいい。ぼくの“好きな映画のシーン”のベスト・ファイブ。

 

このシーンで流れるのは、ケニー・ロギンスの「Playing With The Boys」。80年代の底抜けの明るさが感じられる曲。

映画トップガンでは、マーべリックはグースと組んで、アイスマンとスライダーと対戦する。砂の上をボールを追っかけて走る。こんなシンプルな構図なのだが、鍛え上げられた上半身が海辺の光を反射してフォトジェニックだ。うん、青春だね。・・・だが実際、砂の上でダッシュしようものなら翌日は筋肉痛が必至。
 
・・・マーべリックは、ビーチバレーを途中で止めて退場。彼はヒロインとの初デート。

(不都合な写真がございまし たらお申し出下さい。速やかに削除いたします。)


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海を見ていた午後

2011-11-18 22:46:16 | 日記

 

♪ソーダ水の中を 貨物船が通る♪
もう、何の説明もいらないだろう。
ユーミンの歌に出てきたこの店。
窓から見える景色がどうだとか、無粋なことは書かない。
人によっては、青春時代の思い出の聖地なのだから。

今日も思い出を訊ねて、一人の女性が物憂げにテーブル上のソーダ水を眺めていた。

山手にあるこの店。駅から歩いていくにはかなり遠く、車で行くには渋滞を抜けてと難易度が高い。
それがゆえの静かなレストラン。難易度が高いから、到達するカップルには結ばれるのが多いのかもしれない。

海を見ていた午後 ハイ・ファイ・セット

 


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選ばれなかった写真

2011-11-17 21:56:56 | herb, plant
 
 

1000枚近く撮ったなかからブログ、あるいはYoutubeにあげる数枚~数十枚を選ぶのは、
自分の写真と真正面から向き合うことになる。
選んだ写真と選ばれなかった写真、すべての写真に同じくらいの愛情がある。

自分の写真と向き合って、何処へむかったらいいのか、いろいろと考える。
ただ、安直にカッコよさだけを求めて、写真をいじりまわしたくない。
写真にできることは、まだたくさんある。

すばらしい写真のメンターとの出会い、花写真との出会い、皆さんとの出会い。
いつか、個展や展示会などでお会いできるのを祈っています。
写真を通して
「人と繋がれる写真家になる」
これがぼくの願いです。


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アスリートたち

2011-11-15 22:41:46 | 日記
 
 

歴史的建造物の写真を撮ろうとS市の街中を歩いていた時だった。
方向音痴のぼくは道に迷い、途方に暮れていた。
そんなぼくの耳に響いてきたのが、道の前方にあった学校のグランドからの声。

ソフトボール練習試合だった。両チームとも監督の声が大きく聞こえる。その度、選手たちは「ハイ」と返事をする。懐かしい光景だ。
どんな競技でも、高いモチベーションを持ってプレーするアスリート達は本当にかっこいい。

県の大会が終わって、3年生が引退したこの時期は、1,2年生のチームだ。だから、まだ、フォームは未完成だが、良い指導を受けているのだろう。女子にしてはなかなかのフォーム。
・・・バッティング・フォームは指導者の数だけ理論があるので、余計なことは書かないことにする。
はて?S高のホームゲームなのだが、なぜか一塁側。

以前、ダイビングでプロの野球カメラマンと一緒に潜ったことがあった。プロのカメラマンの一試合の撮影枚数は平均2000枚。そのうち、20~30枚を選んで、その日のうちに本社に送るのだそうだ。
カメラマン席から、300mmの望遠で打者を狙う。シャッタースピードは1/1000以が必須という。ナイターならISO感度を1250くらいにして、F2.8のレンズの絞り解放で撮影するとのこと。
・・・300mmでF2.8のレンズって、ニコン純正だと50万以上かあ。・・・手が出ない。

この日、ニコンに付けていたのは、広角-標準系のズームレンズ。F値が高いことと、曇り空ということもあって、シャッタースピーはなかなか稼げない。

彼女たちの試合を見ていて気に入ったのは、彼女たちが伸び伸びとプレーを楽しんでいることだ。まだ、1,2年だからだろうか。これが3年になって、最後の夏になってくるといろんなプレッシャーがかかってくる。

実は、ぼくはプレッシャーに弱かった。練習では外野オーバーの打球を連発してても、いざ試合になると打球は急速に失速し、外野手への平凡なフライに終わる。三振が恐くてバッドのヘッドを走らせられないからだ。飛距離はバットのヘッドのスピードに比例する。ボールへのインパクトの瞬間に手首を返せば、バットのヘッドを加速できるのだが、プレッシャーを感じるとテキメンに手首が返らなくなる。

プレッシャーといえば、練習では、例えば全員がバントを決めるまでやらされた。1人が失敗したら全員がダッシュのペナルティ。
バント練習に限らず、ノックでもエラーをしたり、暴投するなどミスをすれば上級生や同級生から容赦ない罵声が浴びせられた。
ミスをした瞬間、
「辞めろ」
「帰れ」
「ユニフォームを脱げ」
などなど。
試合で実力を発揮するには、普段の練習からプレッシャーを感じて練習しなければならない。吐きそうになるくらいのプレッシャーを練習で感じていた。

試合を楽しんでいた彼女たち。だが、いつか、プレッシャーと向き合わなければならない日が必ずやってくる。この後、彼女たちはどんな成長をとげていくのだろう。来年の夏の楽しみができた。・・・また撮らせてください。


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