法務大臣閣議後記者会見の概要(令和6年12月24日(火))
https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00571.html
「まず、相続登記の義務化について申し上げます。
本年(令和6年)4月に始まりました相続登記の義務化に関し、お願いがあります。
相続登記の義務化は、本年(令和6年)4月1日より前に相続した不動産であっても、相続未登記であれば義務の対象になりますので、多くの方に影響を与えるものです。
これから年末年始の時期を迎え、御実家に帰省される方も多くいらっしゃると思いますので、この機会に、是非皆様の御実家の土地や建物の登記がどのような状況になっているのか、御関心を持っていただければと存じます。
本年度に法務省で実施した認知度調査の結果によれば、相続登記の義務化を「聞いたことがある」と答えた方が約73パーセントでした。
一方で、義務の履行期限が不動産を相続したことを知った日から3年以内であるということについて、「聞いたことがある」と答えた方は約43パーセントにとどまっています。
法務省としては、この結果を踏まえ、国民の幅広い層に必要な情報が確実に届けられるよう、引き続き効果的な周知広報に努めてまいりたいと思っています。どうぞ御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。」
〇 相続登記の義務化に関する質疑について
【記者】
相続登記の義務化について伺います。
冒頭でも御説明いただいたとおり、今回の調査では認知度の向上がうかがえるものの、半数以上の人が義務化の具体的な内容を知らないと回答しました。改めて、この結果をどう受け止めていらっしゃるかお聞かせください。
また、登記の手続に不案内な方の参考になりそうな資料、それから相談機関について、メッセージがあればお願いします。
【大臣】
昨年度までは、令和5年度になりますが、認知度調査、相続登記の義務化を「聞いたことがある」と答えた方が約59パーセントでしたけれども、本年度、今年の令和6年度の調査においては、約70パーセントとなっており、認知度は着実に上昇していると受け止めています。
これは、本年(令和6年)8月に実施したテレビCMも含めて、マスメディアの皆様方の御協力もいただきながら、法務省・法務局において様々な周知広報活動を行ってきた、その結果であると認識しています。
先ほど申し上げましたが、一方で、本年度(令和6年度)の認知度調査の結果においても、相続登記の期限が不動産を相続したことを知った日から3年以内であるということを「聞いたことがある」と答えた方が43パーセントほどにとどまっています。
国民の皆様方に適切に相続登記をしていただくためには、制度の内容について御理解をいただくことが大事であり、そのための周知広報を更に実施していく必要があると認識しています。
私ども法務省としても、引き続き地方自治体、そして、専門資格者団体等と連携した周知広報を実施しつつ、新聞広告も含めて、全国的かつ効果的な広報の実施を検討しているところです。
こうした取組によって、この制度の更なる認知度向上に取組を進めてまいりたいと思っています。
また、登記の手続は難しいと感じている国民の皆様もいらっしゃいますので、法務省としては、手続を分かりやすく説明した「登記手続ハンドブック」を法務局のホームページで公開しています。また、全国の法務局において、電話やウェブ会議、対面によって手続を御案内させていただいていますし、ほかにも、登記の専門家である司法書士会等においても相談窓口を設けていますので、是非国民の皆様には御活用いただきたいと思っています。
cf. 令和7年1月7日付け「相続登記の義務化等に関する認知度等調査結果の概要」
https://blog.goo.ne.jp/tks-naito/e/0792ce4b2c70ef67e8db28db89c4c198