司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

司法書士報酬に関する復興特別所得税の源泉徴収

2012-06-30 21:23:23 | 司法書士(改正不動産登記法等)
復興特別所得税の源泉徴収のあらまし by 国税庁
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/pdf/h24aramashi.pdf

「所得税の源泉徴収義務者は、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際、復興特別所得税を併せて徴収し、源泉所得税の法定納期限までに、その復興特別所得税を源泉所得税と併せて国に納付しなければならないこととされ」ている。

 司法書士の報酬に関しては,

源泉徴収額=(報酬額 - 1万円)×10%×1.021

となるわけである。


cf. No.2801 司法書士等に支払う報酬・料金等 by 国税庁
http://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2801.htm

 要は,税率が従来の10%から10.21%になる。

 源泉所得税(10%)+復興特別所得税(0.21%) である。
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消費税増税と設立ラッシュ

2012-06-30 20:52:25 | 会社法(改正商法等)
 消費税増税法案が成立したが,これによって,個人事業者の法人成りによる設立ラッシュとなるのでは,という話がある。

 「消費税は増税方向」&「法人税は減税方向」→ 個人事業者は法人成りする方が得

ということであるようだ。

「消費税では、その課税期間の基準期間における課税売上高が1千万円以下の事業者は、納税の義務が免除され・・・新たに設立された法人については、設立1期目及び2期目の基準期間はありませんので、原則として納税義務が免除されます(しかし、基準期間のない事業年度であってもその事業年度の開始の日における資本金の額又は出資の金額が、1千万円以上である場合は、納税義務は免除されません。)」

cf. 納税義務の免除
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6501.htm
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日司連定時総会

2012-06-28 09:08:02 | 司法書士(改正不動産登記法等)
 本日から明日にかけて,日司連定時総会が開催される。代議員として出席。

 今年は,恒例の舞浜(千葉県浦安市)で開催。2日がかりと言うと,他の世界の方々にはびっくりされるが,質疑だけでもたっぷり8時間確保されているので,仕様がない(^^)。毎年,司法書士制度に関する熱心な議論が展開されている。

 毎年2泊3日の年中行事です。
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不動産取引の「商慣習と物件価値の透明化」

2012-06-27 21:00:08 | 不動産登記法その他
 WEDGE2012年7月号に,「商慣習と物件価値の透明化」(22頁以下)がある。

 「不動産仲介業者にとって理想的なのは・・・「両手取引」・・・,すなわち売主と買主を自らの手でマッチングし・・・計6%の手数料をもらうことだ・・・・(しかし)両方の仲介を兼ねると,基本的に高く売りたい売主と,安く買いたい買主との間で利益相反になってしまう・・・(手数料を得るために)買主にとっての値頃感を勘案し,売主には安い価格を提示して,成約に漕ぎつけようとする」

 さらに,最悪なのは,売主と買主の間に「中間買主」を仕立てて(しかも「第三者のための契約」に言寄せての中間省略登記を行い),サヤ抜きをすることである。

 もちろん,中古物件の「適正価格」は,わかりにくいが,消費者をないがしろにした「不適正な取引」が行われることがないように,不動産取引に関わる司法書士も,矜持を保つべきであろう。
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「新株予約権ハンドブック(第2版)」

2012-06-27 12:49:33 | 会社法(改正商法等)
太田洋/山本憲光/豊田祐子編集代表「新株予約権ハンドブック(第2版)」(商事法務)

http://bizlawbook.shojihomu.co.jp/cgi-bin/menu.cgi?CID=&ISBN=4-7857-1991-3


 新株予約権に関する実務上難しい問題について,有益な示唆を与えてくれる書籍である。お薦め。

 なお,登記実務上の論点については,下記を併せてご利用ください。

内藤卓編著・尾方宏行著「商業登記全書/4 新株予約権,計算」(中央経済社)
2008年10月刊
https://shop2.genesis-ec.com/search/item.asp?shopcd=17262&item=978-4-502-96140-3
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破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権

2012-06-27 08:40:00 | 消費者問題
大分地裁平成24年4月26日判決
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=82384&hanreiKbn=04

 いわゆる旧日本育英会の奨学金につき,主たる債務者(子)の連帯保証人(母親)が破産手続をとった際に,当該連帯保証契約に基づく債権を債権者名簿に記載しなかったとして,保証債務の履行を請求され,当該請求が認容された事案。

「本件保証契約に基づく債権を債権者名簿に記載しなかったことについては,少なくとも過失があったものというべきであるから,本件保証契約に基づく債権は,旧法366条ノ12第5号本文にいう破産者が知って債権者名簿に記載しなかった請求権に該当し,控訴人は,本件免責許可決定が確定しても本件保証契約に基づく債権につき責任を免れない」
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中国電力の議決権行使書の不可解?

2012-06-26 18:21:11 | 会社法(改正商法等)
讀賣新聞記事
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120625-OYT1T01677.htm?from=main4

 筆頭株主である山口県振興財団が,議決権行使書を「白紙」で提出するのだという。

 記事では,「中電の規定では,白紙提出の場合,会社提案に「賛成」と数えられ,株主提案に会社が反対する場合は「反対」となる」とあるが・・・。

 中国電力の定款では,

 (決議方法)
第18条 株主総会の決議は,法令または定款に別段の定めのある場合のほかは,出席した議決権を行使することができる株主の議決権の過半数をもって行う。
2 会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は,議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し,その議決権の3分の2以上をもって行う。

とあるのみであるから,記者の単なる誤解であろう。

 常識的理解では,当該筆頭株主の議決権の個数を除いても定足数に足り,かつ,決議要件を満たす場合,当該株主は,「会社提案に積極的に反対しない株主」と解され,また「株主提案に積極的に賛成しない株主」と解されるので,中国電力にとっては,敢えて旗幟を鮮明にしてくれなくてもよい,と言えなくもない。

 そういうことを,記者は,おそらく言いたいのであろう・・・。

【追記】
 「会社法施行規則第66条第1項第2号の取扱いの定めを議決権行使書に記載しているのでは?」という指摘があった。中国電力の招集通知には記載がなく,現物では確認していないが,おそらくそのとおりであろう。議決権行使書までみることは少ないので,同規定をうっかり失念していた。失礼しました。

cf. HOYA株式会社の招集通知(3頁)
http://www.hoya.co.jp/japanese/investor/d0h4dj0000000b3c-att/d0h4dj0000002nyh.pdf

参考裁判例
http://www.tms-law.jp/lawschool/report47/report01.html
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消費者機構日本とペッツファースト株式会社との間の裁判外の和解

2012-06-26 17:51:20 | 消費者問題
差止請求に係る判決等に関する情報の公表について(消費者機構日本とペッツファースト株式会社との間の裁判外の和解について)by 消費者庁
http://www.caa.go.jp/planning/pdf/120622_saibangai-wakai.pdf

 適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者機構日本が,犬・猫の販売事業を行っているペッツファースト株式会社に対して,ペットの販売に関する契約の不当条項について是正を申し入れた事案で,裁判外の和解が成立している。
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日経やさしい法務室「ネットの書き込み どこから「アウト」?」

2012-06-26 17:46:14 | 会社法(改正商法等)
日経やさしい法務室「ネットの書き込み どこから「アウト」?」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFP18003_Y2A610C1000000/

 わかりやすく,よくまとまっている。
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新日鐵と住金の合併

2012-06-26 15:47:45 | 会社法(改正商法等)
讀賣新聞記事
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120626-OYT1T00663.htm

 本日の株主総会で承認された模様。

cf. 株式交換契約書&吸収合併契約書
http://www.tse.or.jp/disc/54010/140120120531045292.pdf

 非常にシンプルな内容。
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リクルートの上場

2012-06-26 08:58:16 | 会社法(改正商法等)
商号変更のお知らせ by 株式会社リクルート
http://www.recruit.jp/news_data/old/2012/06/20120622_12713/index.html

 リクルートが会社分割等により持株会社に移行し,同社は,上場を目指すとのことである。

cf. 日経記事
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD250LM_V20C12A6TJ0000/

 そう言えば,かつて「未公開株譲渡」騒ぎがあり,株券を廃止したことがあったが。

cf. 平成18年7月1日付「リクルートが株券廃止公告」
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黒烏龍茶のCM,消費者庁が「偏った食生活を助長する恐れがあり不適切」

2012-06-25 19:37:53 | 消費者問題
時事通信
http://jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012062500357

 サントリーの「黒烏龍茶」のTVCMについて,消費者庁が「偏った食生活を助長する恐れがあり不適切」であるとして,改善を求めていたそうだ。

 消費者をそこまで愚昧と考えることもなかろう。
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1億円以上の役員報酬一覧

2012-06-25 18:59:47 | 会社法(改正商法等)
日経記事
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/meigara.aspx?g=DGXZZO4263490015062012000000&n_cid=DSTPCS007

 3月決算の上場企業において,1億円以上の役員報酬を開示した企業は,6月22日時点で,41社(76人)であるそうだ。

 日産のゴーン社長は,10億円超らしい。

cf. 日経記事(平成24年6月5日付)
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TFK株式会社「第2回弁済(訴訟の進捗状況)について」

2012-06-25 17:52:42 | 消費者問題
TFK株式会社「第2回弁済(訴訟の進捗状況)について」
http://www.tfk-corp.jp/pdf/120622.pdf

 次の訴訟が係属中であり,回収した後の最終弁済を見込んでいるそうだ。総額約2800億円とはいえ,法人税(約2374億6400万円)の還付は,困難であるだけに,弁済額は,いかばかりか。

1.国に対する法人税還付請求訴訟
2.株主に対する配当金返還請求訴訟
3.旧役員等に対する損害賠償請求等訴訟
4.証券会社に対する損害賠償請求訴訟
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個人債務 返還訴訟多発

2012-06-25 16:58:46 | 消費者問題
 本日の毎日新聞(大阪本社版)第25面に,「個人債務 返還訴訟多発」がある。
http://mainichi.jp/area/news/20120625ddn041040019000c.html

「京都簡裁で昨年夏ごろから,京都市の金融業者(現在は大阪市に移転)が全国の個人債務者を相手取り,数千件規模の貸金返還請求訴訟を起こしていたことが分かった・・・」

 当該金融業者は,複数の消費者金融会社から大量の債権を譲り受けて返還請求訴訟を提起しているが,消滅時効期間が過ぎた債権についても,債務者が出廷せずに勝訴が確定するケースが多いようであることから,問題視されていたもの。

 京都簡裁では,特定の曜日は丸一日,同社が原告である訴訟一色という異常事態が続いていた。

 上記記事によれば,高松,松山の両簡裁でも同様の事態であるようだ。

cf. 全国クレジット・サラ金問題対策協議会総会決議文
http://www.cresara.net/data/pdf/p4f2a353c_63b3.pdf
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