このブログも、こんな事は書きたくないと思いながら、でも書いておかなければならない事なので書いています。
公文書改竄の責任感に苛まれ自死された赤木俊夫さんの奥さんの雅子さんが起こされた裁判が、「認諾」という大変奇妙な形で結審になりました。
認諾というのは、被告が原告の主張を正当と認めることだそうです。
既に日本国民の多くの方は、なぜこんなことが起きたかをご存知でしょう。しかしそれを国は何とか隠し通そうと権力を利用して足搔いています。
今、国がやっていることは、赤木夫人からの訴えは1億円の損害賠償だから、「国が悪かった。1億円払います。」という事で「認諾」したのだから、もういいでしょう、という事なのでしょう。
政府の言い方は、公文書改竄に関わる大変な仕事を命じられて、苦しまれた結果の自死だというものです。
何も事情を知らない人は、難しい仕事を命ぜられ、苦労の挙句の自死で、1億円の損害賠償の訴訟が起こされたのでその通りに支払ったのですね、と理解するでしょう。
つまり、これでは何故自死に至るほど赤木さんが苦しんだかは素通りです。そこに、総理大臣の致命的な嘘を隠すための政官合作の邪な芝居があったなどという事は、すべて「認諾」「結審」という言葉にかくされて終わるという計算があるのでしょう。
安倍さん得意の「ご飯論法」です。
「政府は、夫の雇用主として、夫の自死の理由を明らかにしてください」に対して「1億円欲しいというからあげました」というスレ違いです。
しかも1億円は、税金から支払われるのですから、1億人の国民に1円ずつ払わせればいいという事になるのです。
これで安倍政権時代の邪な芝居の一座に関わる人々は、一件落着、晴れて青天白日の身となっていいのでしょうか。
「天網恢恢疎にして漏らさず」と「天」に頼みたいところですが、日本は民主主義国です。矢張り、我々国民が自分たちの力で、こうした誤った国政の在り方を正す努力を徹底してやらなければいけないのではないでしょうか。