オミクロン変異株による新規感染者増加、いわゆる第6波が心配されていますが、確かにこの所、東京の感染者などもじりじり増えてくるような気配が感じられます。
今日のテーマは、その感染拡大の懸念もそうですが、そうした問題に対する政府の政策と財政問題、更には日本経済の今後の全般にかかわる問題です。
岸田総理は、財政の健全化という意識の持つ重要性を理解しておられるようですが、国民の生活を預かる国会の、今までの議論では、問題が起こると安易におカネをばらまくことで対応するといった意識が、与野党ともに強いような気がしています。
これまでも随分バラマキに対する賛否が論じられてきていますが、こうした問題は矢張りしっかりしたデータを集め、過去のデータを参考にして賢く、正確に判断することが必要なようです。
そうしないと、折角効果的な政策を打ったつもりが、全く見当違いで、財政出動が無駄になってしまうからです。
下に2つのグラフを出しました。1つはこのブログで過去に掲載したもので、2020年の国民1人10万円という給付金のかなりの部分が貯蓄に回っていることを示唆するグラフです。
もう一つは、2020年のGDP統計がまとまりその中にある2020年度に家計の貯蓄が著増しているというグラフです。(内閣府も給付金の効果も、と説明したようです)
2020年の可処分所得と消費支出
総務省「家計調査」:2人以上勤労者所帯)
アベノミクス期の貯蓄率の推移
(内閣府:国民経済計算)
上のグラフは家計調査の2人以上勤労者所帯のもので、下のグラフは内閣府が推計している自営業を含む家計全体の貯蓄率を示しています。
勤労者の場合と、自営業を含む全家計の場合ではベースが違いますから貯蓄率の水準は違います。しかしそれぞれ2020年(GDPレベル)と、2020 年の給付金支給時期が突出しています。
ここから見えてくることは、国民が困っているから給付金という思考は、単なる思い込みで、多くの国民は使わないで貯金しているという現実ではないでしょうか。
本当に困っている人は少数で、均等にばらまくと、財政負担は大きいが、効果は小さいことが見えてくるようです。
このブログでは、今の日本の家計が消費を増やさないのはカネがないからではなくて、お金があっても、あるいは、お金のある人ほど使わない行動が問題で問題で、政治家は(国会は)、なぜ「お金があっても使わないのか」を考えないと、国の将来のために大切な視点や判断がきちんと出来ていないということになるのではないでしょうか。
次の通常国会では、政治家としての議論のレベルを1段も2段も上げてほしいと思う所です。
今日のテーマは、その感染拡大の懸念もそうですが、そうした問題に対する政府の政策と財政問題、更には日本経済の今後の全般にかかわる問題です。
岸田総理は、財政の健全化という意識の持つ重要性を理解しておられるようですが、国民の生活を預かる国会の、今までの議論では、問題が起こると安易におカネをばらまくことで対応するといった意識が、与野党ともに強いような気がしています。
これまでも随分バラマキに対する賛否が論じられてきていますが、こうした問題は矢張りしっかりしたデータを集め、過去のデータを参考にして賢く、正確に判断することが必要なようです。
そうしないと、折角効果的な政策を打ったつもりが、全く見当違いで、財政出動が無駄になってしまうからです。
下に2つのグラフを出しました。1つはこのブログで過去に掲載したもので、2020年の国民1人10万円という給付金のかなりの部分が貯蓄に回っていることを示唆するグラフです。
もう一つは、2020年のGDP統計がまとまりその中にある2020年度に家計の貯蓄が著増しているというグラフです。(内閣府も給付金の効果も、と説明したようです)
2020年の可処分所得と消費支出
総務省「家計調査」:2人以上勤労者所帯)
アベノミクス期の貯蓄率の推移
(内閣府:国民経済計算)
上のグラフは家計調査の2人以上勤労者所帯のもので、下のグラフは内閣府が推計している自営業を含む家計全体の貯蓄率を示しています。
勤労者の場合と、自営業を含む全家計の場合ではベースが違いますから貯蓄率の水準は違います。しかしそれぞれ2020年(GDPレベル)と、2020 年の給付金支給時期が突出しています。
ここから見えてくることは、国民が困っているから給付金という思考は、単なる思い込みで、多くの国民は使わないで貯金しているという現実ではないでしょうか。
本当に困っている人は少数で、均等にばらまくと、財政負担は大きいが、効果は小さいことが見えてくるようです。
このブログでは、今の日本の家計が消費を増やさないのはカネがないからではなくて、お金があっても、あるいは、お金のある人ほど使わない行動が問題で問題で、政治家は(国会は)、なぜ「お金があっても使わないのか」を考えないと、国の将来のために大切な視点や判断がきちんと出来ていないということになるのではないでしょうか。
次の通常国会では、政治家としての議論のレベルを1段も2段も上げてほしいと思う所です。