昨日4月26日の東京新聞、埼玉中央版にこんな記事が載っていました。
秩父市荒川の贄川(にえかわ)宿が「かかしの里」に変わりつつある と言う記事でした。記事によれば、徳島県三好市の「かかしで村おこし」に見習って、贄川でも100体のかかしを目指して、昨年から、かかしによる地域おこしに取り組んでいるそうです。
実は、私は先日この贄川宿に行きました。4月2日のことです。仲間と秩父・御嶽山に登り、下った場所が贄川だったのです。疲労困憊してやっとのことでたどり着いた下山口で見た「かかし」は本物の人間のように見えました。それが何体もあるのにびっくりしました。
その時、写した写真です。(もっと撮っておけば良かった)
休憩所兼トイレで登山届を出すよう呼びかけているかかしです。国土庁の職員のような服装をしていました。これらのかかしを見て疲れが一気に吹き飛んだから不思議です。ここでは、小学生の二人の女の子にも会いました。二人は自転車に乗っていて荷かごに摘んだばかりの「ノビル」を持っていました。「どうやって食べるの?」と聞いたら、「味噌汁に入れたり、酢味噌和えにする」と言っていました。私は、戦争中に母親の実家に疎開していたころ、畔で摘んで食べたことがあるので懐かしく思い出しました。
ノビルを摘む子どもたち、シカやサルから農作物を守る役も兼ねてかかしで村おこしをしている贄川集落の方々を見て、やはり日本の農村を守るのは「里山文化だ」との思いを強くしました。