5日(火)。わが家に来てから555日目を迎え、威勢を付けてオヤツを食べるモコタロです
今日で555日目だ! レッツ ゴーゴーゴール ってか
閑話休題
昨日、夕食に「鶏のほったらかし焼き」と「生野菜とワカメのサラダ」を作りました 「鶏の~」は朝日新聞の「肴ごはん」コーナーに載っていた料理研究家・平野由希子さんの料理です 皮パリパリ、身はジューシーです
も一度、閑話休題
昨日、早稲田松竹で岩井俊二監督映画「PICNIC」「四月物語」「Love Letter」の3本立てを観ました
「PICNIC」は1996年制作の68分の短編映画です
ココは双子の妹を殺してしまい精神病院に入院させられる そこでツムジとサトルという2人の青年と知り合う。彼らは施設の塀の上を歩く探検を楽しんでいた。地球が滅亡するという妄想にとらわれた彼らは、滅亡を見届けるために、壁の外に出てはいけないという規則を守りながら、壁から壁へと伝って海を目指してピクニックに出掛ける 壁から落ちたサトルは脱落するが、ツムジとココは海にたどり着く。そこでは地球は滅亡せずココが自ら滅亡する
ココを演じたCharaは、カラスの羽根をむしり取って自分の衣装に縫い込んで着る 異様な女性を見事に演じています また、ツムジを演じたのは今でこそ名前の知れた浅野忠信ですが、若い当時の新鮮な演技が印象に残ります
それにしても、壁伝いで海までたどり着くという発想が並みではありません
2本目の「四月物語」は1998年制作の67分の短編映画です
春爛漫の季節、東京・武蔵野にある大学に通うため北海道から上京してきた卯月は、慣れない土地で一人暮らしを始める おとなしい性格の卯月は、周りの人たちとの交流の中で、次第に東京での生活に慣れていく 彼女はなぜ、武蔵野にある大学に通うことになったのか・・・・その理由が映画の後半で語られますが、彼女の通っていた北海道の高校が男女共学だったことがヒントになります。良くある話です
この映画は松たか子の映画初主演ということですが、地方から一人で出て来た初々しい女子学生を爽やかに演じています この映画で唯一使われていたクラシック音楽は、高校時代の音楽室で卯月たち女生徒がヴァイオリン合奏で演奏するブラームス「ハンガリー狂詩曲第5番」でした
この映画を観て、桜が咲く季節の大学入学当時のことを思い出したりしました
3本目の「Love Letter」は1995年制作の117分の映画です
神戸在住の渡辺博子が、山の遭難事故でフィアンセの藤井樹を亡くして2年が経過した。三回忌の帰り道、樹の家を訪ねた博子は、樹の中学時代の卒業アルバムから、彼がかつて住んでいた小樽の住所を見つけ出した 博子は彼への想いを癒すため、小樽のその住所宛てに1通の手紙を出した ところが来るはずのない返事が藤井樹から届いた 手紙をやり取りしているうちに、博子は、フィアンセと同姓同名で中学校の同級生、ただし女性の藤井樹が小樽に住んでいることを知る 博子はフィアンセの中学時代はどんな少年だったのかを知りたいと思い北海道に赴く
主人公の博子と小樽に住む女性の藤井樹を中山美穂が一人二役で演じています。内気な博子と ちょっと気の強い藤井樹の性格を見事に演じ分けています 物語は何となくミステリーっぽいところがありますが、大きな事件が起きるわけでもなく、手紙のやり取りを中心に物語が進んでいきます
女の藤井樹は博子への手紙の中で、中学時代は名前が同じであることによって迷惑なことばかりだったと回想しますが、中学時代に男の藤井樹が図書室から借りたブルーストの「失われた時を求めて」の図書カードの裏に 自分の似顔絵が描かれていたのを見て、初めて彼が自分をどう思っていたのかを認識します
「藤井樹は『一目ぼれした』と言ったが、それは自分が中学時代の女の藤井樹に似ていたからではないか」と博子は思い、そうであれば許せない、と言います それは女の藤井樹に対する嫉妬心だったのでしょう しかし、最後のシーンで博子が、樹が遭難した山に向かって「お元気ですか?私は元気です」と叫ぶと、病に臥せっている女の樹が「私は元気です。お元気ですか?」と返します。これは博子が樹に対する嫉妬心を吹っ切ったことを表しているのだと思います。静かな感動を呼ぶシーンでした