人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

メンデルスゾーン「ピアノ協奏曲第1番ト短調」他を聴く~東京藝大モーニング・コンサート    

2016年04月29日 08時55分12秒 | 日記

29日(金・祝)。わが家に来てから579日目を迎え、道路を横断する時の注意事項をレクチャーする聡明なモコタロです

 

          

                  道路を横断する時は 右を見て

 

          

                         左を見て

 

          

                車が来ないのを確かめて横断しようね

 

 

          

                         って、ここは道路じゃなかったね もう廊下現象かな???

 

  閑話休題  

 

昨日午前11時から、上野の東京藝大奏楽堂で2016年度第1回目の「モーニング・コンサート」を聴きました プログラムは①J.ウィリアムズ「バストロンボーン協奏曲」、②メンデルスゾーン「ピアノ協奏曲第1番ト短調」です ①のトロンボーン独奏は鈴木崇弘、②のピアノ独奏は横江智至、指揮は高関健、オケは藝大フィルハーモニアです

 

          

 

藝大の「モーニング・コンサート」を聴くのは今回が初めてです 全席自由ですが、チケットに「入場整理番号」が記されていて、その順番に入場するシステムになっています。私のチケットは249番。小雨振る中、30分前に会場に着くように出かけました。会場に着くと もうかなりの人たちが傘をさして順番を待っていました

幸い1階14列24番、センターブロック右通路側席を押さえることができました 会場は6割くらいの入りでしょうか

藝大フィルハーモニアのメンバーが入場し、配置に着きます。このオケは東京藝大に所属するプロのオーケストラで、学生オケではありません

1曲目はJ.ウィリアムズの「バストロンボーン協奏曲」です。J.ウィリアムズって誰?と思ったでしょう。あの「スターウォーズ」の音楽の作曲者ジョン・ウィリアムズだと言えばすぐ分かりますね 1932年ニューヨーク郊外のフラッシングで生まれ、ジュリアード音楽院に入学、ロジーナ・レヴィンに師事したということですから かなり本格的です その後、ジャズに転向し、ロサンジェルスの南カリフォルニア大学ロサンジェルス校の音楽科に入学しました 映画「スターウォーズ」の大成功の後、ボストン・ポップス・オーケストラの音楽監督に就任しました。このオケはボストン管弦楽団のメンバーから構成される演奏団体です。この作品は1985年にボストン・ポップス・オーケストラのテューバ奏者チェスター・シュミッツの為に作曲したもので、ボストン・ポップスの生誕100周年記念作品です

この曲は第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグロ・モルト」の3つの楽章から成りますが、全楽章は間を置かず通して演奏されます

ソリストの鈴木崇弘は神奈川県出身で、現在東京藝大4年生です。どでかいバストロンボーンを携えて指揮者の高関健とともに登場、さっそく高関のタクトで第1楽章が開始されます 聴いている限り、バストロンボーンの超絶技巧曲で、相当低い音が求められます。鈴木は難なくクリアして低音の魅力を発揮します 独奏楽器が休みオケだけによるパートでは、時に「スターウォーズ」ばりの宇宙の広がりを感じる音楽が展開します 全曲を通して、フルートが抜群の冴えを見せ、特に第2楽章冒頭部分は聴き惚れてしまいました 鈴木崇弘は高関健の堅実なサポートのもと、素晴らしい演奏を展開しました

 

          

 

オケのメンバーが一旦舞台袖に引き上げ、グランドピアノが中央に移動します。2曲目はメンデルスゾーン「ピアノ協奏曲第1番」です この曲は1831年、メンデルスゾーンが22歳の時の作品です。メンデルスゾーン自身が「この作品こそ、私が最もお気に入りの作品である」と語っていますが、「なぜ日本の音楽市場ではこれほどの名曲を演奏する機会が少ないのだろう?」と不思議なくらいです この曲は第1楽章「モルト・アレグロ・フォーコ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「プレスト~モルト・アレグロ・エ・ヴィヴァーチェ」の3つの楽章から成りますが、全曲を通して中断なしで演奏されます

ソリストの横江智至は札幌市出身で、現在藝大4年生です。小柄で まだあどけなさが残る青年が登場しピアノに向かい、高関健のタクトで第1楽章が開始されます この曲は冒頭からドラマティックな曲想で聴く者を惹きつけます 高関健と横江のテンポはスピード感に溢れています。思わず「これぞメンデルスゾーン」と叫びたくなりました。22歳の若さで作られたこの作品は、情熱的で、歌心に満ち、徹底的な明るさと前向きな姿勢で貫かれています 第2楽章の「アンダンテ」は抒情的な好ましい演奏でした。そして第3楽章ではテンポ・アップしてフィナーレに突入します

メンデルスゾーンの作曲した時と同年代の横江がこの曲を弾く意義は十分にあります。こういう曲こそ若い演奏家にどんどん演奏してほしいと思います 等身大の素晴らしいメンデルスゾーンだったと言っておきましょう

 

  最後の、閑話休題  

 

コンサート終了後、奏楽堂入口脇のチケット売り場で、東京藝大主催のコンサート・チケットを2枚買いました 1枚は7月16日(土)午後3時から開かれる「ヴェンツェル・フックスを迎えて~ハルモニームジークの愉しみ」です プログラムは①モーツアルト「セレナード第12番ハ短調”ナハトムジーク”」、②同「セレナード第10番変ロ長調”グラン・パルティータ”」です。出演はクラリネット=ヴェンツェル・フックス(ベルリン・フィル)、山本正治、オーボエ=小畑善昭、ファゴット=岡本正之、ホルン=日高剛です。チケット代は全席自由で2,000円です 【これは まだチラシがありません】

この日は午後6時からサントリーホールで東京交響楽団の定期演奏会があるのでハシゴします 5時に終わり次第、上野から溜池山王に急いで回り 開演に間に合わせます 

 

2枚目は10月16日(日)午後3時から開かれる「ピアノシリーズ2016 ハイドンとモーツアルト第2回」です プログラムは①ハイドン「ピアノ・ソナタ第52番」、②モーツアルト「2台のピアノのためのソナタK448」、③ハイドン「6つのカンツォネッタ」より第25番「人魚の歌」、第112番「グリーン・スリーヴズ」、第218番「遠い日々」、④モーツアルト「ピアノと管楽器のための五重奏曲K452」です 出演は、ピアノ=伊藤恵、青柳晋、江口玲ほか、ヴァイオリン=玉井菜採、クラリネット=山本正治、ホルン=日高剛、ファゴット=岡本正之、オーボエ=小畑善昭、ソプラノ=野々下由香里ほかです。なお、第1回は6月5日(日)午後3時から開かれますが、サントリーホール・チェンバーミュージックガーデンのクァルテット・エクセルシオのベートーヴェン・ツィクルスと重なるので聴きに行けません.

チケット代は全席自由で3,000円(2回セット券は5,000円)です。強くお薦めします

 

          

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする