人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

東京藝大モーニングコンサートを聴く~ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」から,ギルマン「オルガンとオーケストラのための交響曲第1番」 / 新国立劇場第2回避難体験オペラコンサートを体験する

2017年09月08日 07時58分27秒 | 日記

8日(金).わが家に来てから今日で1073日目を迎え,「週刊新潮」の中づり広告を「週刊文春」が公表前に入手していた問題で,文芸春秋社の松井社長が5日付で新潮社に謝罪文を出したことが分かった というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                両誌はスクープと称して どーでもいいスキャンダル暴露合戦を繰り広げてるけど

       そういうのは少なくともジャーナリズムじゃないから 勘違いしないでほしいなあ

 

                                           

 

昨日,夕食に「豚バラ大根」「生野菜とサーモンのサラダ」「冷奴」を作りました   「豚バラ~」は大根をピーラーで薄く剥くのがコツです

 

     

 

                                           

 

昨日は午前11時から上野の東京藝大奏楽堂で「第10回モーニングコンサート」を聴き,午後3時から初台の新国立劇場オペラハウスで「第2回避難体験オペラコンサート」を体験しました   

第10回藝大モーニングコンサートのプログラムは①ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」より,②ギルマン「オルガンとオーケストラのための交響曲第1番」です   ①のソプラノ独唱=松岡多恵,バリトン=井上大聞,②のオルガン独奏=阿部翠,管弦楽=藝大フィルハーモニア管弦楽団,指揮=山下一史です

 

     

 

ウィークデーの昼間にも関わらず,多数の聴衆が押し掛けました   全自由席です.1階12列13番,センターブロック左通路側を押さえました

プログラム前半は,ドニゼッティの歌劇「ランメルモールのルチア」から3曲が歌われます   最初に藝大大学院声楽専攻2年の井上大聞(たもん)君によりルチアの兄エンリーコのアリア「残酷で,不幸をもたらす怒りよ」が歌われます   この曲は,エンリーコの所属党派が敗れ,家の危機を回避するために妹のルチアを政略結婚させようとするが,彼女が素直に承諾しないため腹を立てて歌うアリアです   井上君は声も良いし,声量もあるところは良いのですが,エンリーコの怒りがまったく伝わってきません   そこに物足りなさを感じました

2曲目は藝大大学院声楽専攻2年の松岡多恵さんにより,ルチアのアリア「あたりは静寂に包まれ」が歌われます   この曲は,ルチアが恋人のエドガルドを待つ間に歌うアリアです   マリンブルーの衣装に包まれて登場した松岡さんは,高音の伸びが素晴らしく,歌の表情も豊か   ブラボーがかかりました.気持ちはよく分かります

3曲目は二重唱「こちらへおいで,ルチア ~ 恐れに色を失うならば」が歌われます   この曲は,結婚式の準備を急ぐ兄に怒りをぶつけるルチアに,兄がエンリーコからの偽の手紙を読ませて ルチアが気が狂わんばかりになり,絶望して死を願うアリアです   この曲では,山下一史指揮藝大フィルハーモニアのしっかりした伴奏に支えられ,2人はドラマティックに二重唱を歌い上げました

 

     

 

プログラム後半は,藝大大学院器楽専攻オルガン研究分野1年の阿部翠さんによるギルマン「オルガンとオーケストラのための交響曲第1番」です   この曲は,フランスのオルガニストで作曲家のギルマンによる1878年の作品ですが,彼はパリのトリニテ教会のオルガニストを務め,パリ音楽院で後進の指導に当たるなど,生涯をパイプオルガンに捧げた人です

当時は教会の中だけに設置されていたパイプオルガンが,ホールなどにも設置されるようになった時期で,オルガンの音色の種類や音域が飛躍的に広がり,オーケストラに匹敵する音色が出せるオルガンが作られるようになった時期とのことです   それに伴って,フランス独自の「オルガン協奏曲」のジャンルが確立されたそうです

この曲は第1楽章「イントロダクションとアレグロ」,第2楽章「パストラーレ」,第3楽章「フィナル」の3つの楽章からなります

阿部翠(みどり)さんが 名前の通りグリーンの衣装で登場,ステージ正面2階に設置されたパイプオルガンに向かいます   山下一史の指揮で第1楽章が開始されますが,冒頭から力強いパイプオルガンが奏でられ圧倒されます   その後,ペダルによる低音部の胸に響く音楽が奏でられ,オーケストラとの掛け合いが始まります.ダイナミックな曲想です

第2楽章は穏やかな曲想ですが,パイプオルガン特有のフルートの音,トランペットの音,クラリネットの音,といった具合に様々な楽器を模した音色が楽しめます

第3楽章はロンド形式で,一つのテーマが繰り返されます   最後はパイプオルガンの華麗で荘重な響きが会場いっぱい広がります   ダイナミックで素晴らしい演奏でした

 

                                           

 

初台で昼食をとって,午後3時から新国立劇場の「第2回避難訓練体験オペラコンサート」に参加しました   これは演奏中に災害に見舞われることを想定したコンサートです   会場は新国立劇場オペラハウスです

 

     

 

開場時間の午後2時半に会場に着くと,すでに長蛇の列が出来ていました   説明によると,参加者は指定されたエリアごとに自由に座ることになっています.私が指定されたのは1階16~22列の間です.その範囲内ならどこに座っても良いので20列31番,センターブロック右通路側を押さえました   前回の参加者は約1300人だったそうですが,今回も同じくらい参加したのではないでしょうか

最初に進行係からこのコンサートの流れについて説明があり,「コンサートのどの時点で地震が起こるか分かりません」「係員の指示に従って避難してください」というアナウンスがありました  

コンサートは2部制で,第1部はオペラ・アリア集,第2部はミニ・オペラ「ラ・ボエーム」ハイライトとなっています

第1部の「オペラ・アリア集」は次のようなプログラムになっています

①プッチーニ  オペラ「ジャンニ・スキッキ」より「私の愛しいお父様」

②ヴェルディ  オペラ「椿姫」より「花から花へ」

③ビゼー    オペラ「カルメン」より「闘牛士の歌」

④プッチーニ  オペラ「つばめ」より「ドレッタの歌」

⑤プッチーニ  オペラ「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」

歌うのは新国立オペラ研修所修了生によるオペラユニット「PIVOT!」のメンバーで,,飯塚茉莉子さん,今野沙知恵さん,村松恒矢さん,林よう子さん,岸浪愛学さんで,ピアノ伴奏は高田絢子(あやこ)さんです おそらく上記5曲のどこかで”地震発生”となるんだろうな,と思うものの予想が付きません   結局 地震発生の合図は⑤のトゥーランドットを歌い始めたすぐあとでした   これには,やられました   「そうだよな,地震だものな,誰も寝てはならぬ,だよな」 新国立なかなかやるじゃん

すぐに「席を立たずにそのままご着席ください.この施設は安全です」というアナウンスが入り,その後,「地震は東京湾を震源として発生し,都内で震度5だった」旨の報告があり,またしばらくして建物内点検の経過報告があり,次に「地震に伴い機械設備の一部から煙が出たため,念のため避難していただきます」というアナウンスが入り,係員の誘導で全員がテラスに出ました   こういう時こそ通路側席は一番早く避難できるのです   外は雨模様なのでどんよりと暗い空です.暗いMAXです

 

     

 

避難完了後,”参加賞”として備蓄用の飲料水をいただきました  普通のペットボトルより一回り大きいサイズなので,カバンに入らず苦労しました   ただでもらったのだから,好意に”水を差す”ようなことは言いたくないのですが・・・避難訓練じゃなくて非難訓練になっちゃうし・・・すいません,つまらないシャレ,水に流してください

 

     

 

その後20分くらいしてからコンサートが再開されました   第1部最後の曲「誰も寝てはならぬ」が中途半端だったので,この曲から始まるのかと思ったら,第2部に入ってしまいました   第2部はプッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」の抜粋です   第1幕から第4幕まで代表的なアリア,二重唱が各1場面ずつ演技を伴って歌われました

拍手の中 幕が下りて,カーテンコールになりましたが,オペラの語り手の女性歌手が「まだ最後まで歌っていない曲がありましたね」と言って,最後にトゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」を全員で歌いました   地元消防署による訓練の講評,主催者側の挨拶が終わり,すべての予定が終了したのはぴったり17時でした   さすがは国の”公益財団法人”です

 

     

コメント (2)
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