10月1日(月)。東京は台風一過の秋晴れです 相当強い風が吹いているので、体重が軽い人は飛ばされないように注意が必要です。小さな親切大きなお世話ですが 昨日は大型台風24号と秋雨前線の影響で関東地方も夜に風速50メートルの暴風雨になるという予報が出されたため、午後に入ると早々と都内の在来線の運行を午後8時以降取り止めるというニュースが駆け巡りました 山手線を利用している娘が午後8時までの勤務なので まっとうにいけば帰れません 娘に「どうやって帰る?」とメールを入れて、焼き鳥をつまみにビールを飲みながら心配していたのですが、勤務先が前倒しして閉店してくれたおかげで7時には帰宅しました 山手線が午後8時に止まったら「トゥーランドット」じゃないけれど「誰も帰ってはならぬ」になってしまいます 無事に帰れて良かったです
ということで、わが家に来てから今日で1459日目を迎え、日本中央競馬会(JRA)所属の武豊騎手が29日、阪神競馬場第10レースでメイショウカズヒメに騎乗して1着となり、1987年3月のデビュー以来2万1235戦目でJRA通算4000勝を達成した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
「たかが競馬 されど競馬」という言葉は武豊騎手に一番よく似合うように思う
小川糸著「ツバキ文具店」(幻冬舎文庫)と「ツバキ文具店の鎌倉案内」(同)を読み終わりました 小川糸さんは「食堂かたつむり」が大ベストセラーになり、「ツバキ文具店」が2017年本屋大賞を受賞しました
鎌倉の山際で 先代の祖母から受け継いだ小さな文具店を営む傍ら、手紙の代書を請け負う雨宮鳩子が主人公です なぜか鳩子の母親は登場しませんが、最後に祖母が生前に友人に宛てた手紙でその理由が明かされます 代書業は祖母から厳しく躾けられ、少しずつ顧客も増えていきます
鳩子のもとには次々と風変わりな代書の依頼が舞い込みます 高齢の女性から頼まれたお悔やみの手紙、離婚挨拶状、友人への絶縁状、借金の断り状、天国に召された夫からの手紙と内容は様々です 鳩子は相手の事情を良く聞いた上で それぞれの依頼主に成り切って手紙を綴ります その際、筆記用具の種類や紙質にも気を配ります。お悔やみの手紙には薄い色の墨で、借金の断り状には太めの万年筆で、天国からの手紙にはボールペンでという具合です
鳩子は思うように相手に伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま死に別れてしまった祖母が如何に自分のことを想ってくれていたかに気づかされていきます
小川糸さんは かなり手紙やそれにまつわる知識が豊富で、例えば、お悔やみの手紙に関しては次のように書いています
「通常、フォーマルな手紙の場合は2枚重ねになっている封筒を使用するが、弔時の場合に限っては、不幸が二度重ならないよう、封筒はあえて一重のものを使う。もちろん封筒も、便箋と同じく白一色だ。葬儀に化粧やアクセサリーをつけないのと同じことである」
これに限らず、手紙の書き方や手紙にまつわる作法が数多く紹介されているので実用的でもあります 現代は手紙よりもメールの時代ですが、気持ちを文字として相手に伝えるということでは同じです
読んでいて、じわじわっと温かいものが込み上げてくる本です。お薦めします
この本は、「ツバキ文具店」の舞台となっている鎌倉のガイドブックです 同書に出てくるレストラン、お菓子・ケーキ、お寺などがイラスト入りで紹介されています これを読んでいたら鎌倉に行ってみたくなりました