25日(木)。バッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)から来シーズンの年間会費の請求書が届いたので銀行振込しました B.C.Jは振込先がM銀行S支店だけなので不便です と書いても誰もどこの銀行は分かりませんね 今 気が付いたのですが、三大メガバンクの三菱UFJ銀行も、三井住友銀行も、みずほ銀行も、すべてイニシャルがMです これに街金融を入れたら4大M bankです。これらが破産すると bankrupt になってしまいますが
振り込んで安心して家に帰ったら、文京シビックホールから「響きの森クラシック・シリーズ チケット予約確定のご案内」というハガキが届いていて、10月29日~11月4日の間に現金と引き換えに来シーズンのチケットを渡すという内容でした またお金が出ていきます その前に26日(金)が「都民芸術フェスティバル」のオーケストラ・シリーズと室内楽シリーズの各1回券発売日なので、これもお金が出ていきます 今月はきついなあ
ということで、わが家に来てから今日で1483日目を迎え、1882年に建築が始まり、なお未完のスペイン・バルセロナの世界遺産サグラダ・ファミリア教会が、市の建築許可を得ずに工事を進めていたとして、教会が3600ユーロ(約47億円)の「解決金」をバルセロナ市に支払うことで合意した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
教会は建築家ガウディ没後100年にあたる2026年の完成をめざしているそうだよ
昨日、夕食に「豚もやし炒めのおろしポン酢かけ」「タラと豆腐と野菜のプチ鍋」「マグロの山掛け」を作りました 「プチ鍋」は土鍋でなく小さな鍋で作ったのでプチ鍋と名付けました。よろしかったでしょうか
昨日の日経 夕刊文化欄に「ヤニック・ネゼ=セガンさん MET新音楽監督に」という記事が載っていました 超訳すると
「9月、米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場(MET)の新音楽監督に、モントリオール出身の43歳の若きカナダ人指揮者が就任した 同歌劇場とは約10年の付き合いがあり、新ポストへのスムーズな移行に自信を示す 『誰もがスマホ、メール、仕事から解放されたいと思っている。オペラはそういう人たちを全く別の世界に連れていける』と語る。同歌劇場創設以来初めての日曜日興行の決定、ニューヨークの他の文化施設とのコラボ公演を仕掛けるなど、オペラのファン層の広がりを狙う 現在音楽監督を務めるフィラデルフィア管弦楽団などとの来日経験も豊富。『日本人の音楽への集中力は指揮台の上で突き刺さってくるほど強い』と語る。映画館で上映する『ライブ・ビューイング』が定着し、今シーズンの上映は11月2日から始まる」
この記事を読んで意外に思ったのは、「初めての日曜日興行の決定」です ということは、これまでメトロポリタン歌劇場は日曜日の公演はなかったということになります 日本はむしろ逆で、土曜日、日曜日でなければオペラを観られない人たちを配慮してか、土・日公演はごく普通のこととして定着しています この点においては 日本の方が先んじていると言っても良いのでしょうか
昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで「第15回芸劇ブランチコンサート 勇壮なるホルンの響き」を聴きました プログラムは①バッハ「G線上のアリア」、②サン・サーンス「白鳥」、③ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」、④ラフマニノフ「ヴォカリーズ」、⑤モンティ「チャールダーシュ」、⑥ブラームス「ホルン三重奏曲」です 演奏は、ホルン=高橋臣宣(東京フィル首席)、ヴァイオリン=松田里奈(2004年 日本音楽コンクール第1位)、ピアノ=清水和音です
今回から2階センターブロック左通路側で聴きます。いつも通り、1階、2階席は満席状態です 1時間強で2,200円という割安なチケット代が受けているのでしょう
ホルンの髙橋氏とピアノの清水氏が登場し、さっそく1曲目のバッハ「G線上のアリア」の演奏に入ります この曲はJ.S.バッハ(1685-1750)が1729年から1731年にかけて作曲した「管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068」の第2曲「エア」を、19世紀のヴァイオリニスト、ヴィルヘルミがヴァイオリンのG線だけで演奏するように編曲した作品です 清水氏のピアノに乗って高橋氏のホルンの豊かな音色が会場に響き渡ります
2曲目はサン・サーンス「白鳥」です この曲はカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)が1886年に作曲した組曲「動物の謝肉祭」の第13曲で、チェロによって演奏される作品です 今回は初めてホルンでの演奏を聴きましたが、高橋氏は長い旋律をものともせず音楽性豊かに演奏しました
ここで高橋氏が舞台裏で楽器をF管に代えて再登場します 清水氏が「私はホルンが大好きで、演奏者では東京フィルの髙橋さんの演奏がとてもリズム感が良いので好きです」と語りかけると、高橋氏は「いつもシャープにはっきりと吹くことを心がけています」と語っていました。さらに「オーケストラの中で吹くのも相当のプレッシャーでしょうが、ソロで吹くのもプレッシャーでしょう」とマイクを向けると、「相当のプレッシャーですが、一方で気持ちが良いものです」と答えていました。「次の『パヴァーヌ』は管弦楽曲版では冒頭ホルンが演奏するのですが、これを聴くとピアニストとしては羨ましいなあと思います 髙橋さんは名人ですから上手く吹いてくれると思います」と潜在的な圧力をかけると、「すごいプレッシャーを感じます 精一杯頑張ります」と答えました
そして、ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」の演奏に入ります この曲はモーリス・ラヴェル(1875-1937)が1899年に作曲したピアノ曲です 髙橋氏は、表情豊かに味わい深い演奏を繰り広げ、聴衆を深い感動に誘いました この演奏を聴いていたら、管弦楽曲版でもう一度聴いてみたくなりました
ここで、ヴァイオリンの松田理奈さんが舞台に呼ばれます 彼女は花粉症であまり声が出ないとのことで、「ブタクサです」、「難しいです」という少しの言葉しか発しませんでした
3人揃って演奏するのはセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)の「ヴォカリーズ」(三重奏版)です この曲は1912年に作曲した歌曲集「14の歌」の最終曲です ヴォカリーズというのは母音の「ア」だけで歌われる手法です。三重奏編曲版は高橋氏が見つけ出してきたそうですが、演奏を聴く限りアンサンブルが綺麗な作品に仕上がっています
次はピアノの伴奏でヴァイオリンがモンティ「チャールダーシュ」を演奏します この曲はイタリアのヴァイオリニスト・作曲家のモンティ(1868‐1922)が1904年に作曲した作品です ハンガリーの民俗音楽で、哀愁を帯びた部分と、超高速で弾かれる超絶技巧部分が対比して演奏されます。松田さんの演奏は鮮やかそのものでしたが、清水氏の解説によると、この曲は路上で弾くような雰囲気を持った作品なので、弾ける人と弾けない人がいて、弾けない人は恥ずかしがってしまう傾向がある、とのことです 松田さんは恥ずかしがらないタイプのようです
最後は「本日のメーンイベント~60分3本勝負~」じゃなくて、ブラームス「ホルン三重奏曲変ホ長調作品40」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833‐1897)が1865年に作曲した作品です 第1楽章「アンダンテ」、第2楽章「スケルツォ:アレグロ」、第3楽章「アダージョ:メスト」、第4楽章「アレグロ・コン・ブリオ」の4楽章から成ります
清水氏の話によると、数あるブラームスの室内楽の中で一番好きな曲なのに、来日する著名な管楽器奏者はたいていピアニストの奧さんとかパートナーを連れてくるので、ピアニストとして呼ばれてピアノ三重奏曲を演奏する機会がほとんどない、とのこと ホルンの髙橋氏はこれが3度目、ヴァイオリンの松田さんは今回が初めてだそうです
全体を通じて、高橋氏の歯切れのよいホルンの演奏が際立っており、なぜ清水氏が彼を絶賛するかが良く分かりました 一方、アダージョ楽章における独特の寂寥感を醸し出すことにおいても優れた演奏でした
ギネスブックにも「世界で一番難しい楽器」として認定されているというホルン。高橋氏の話では「素人は音が出るだけで軌跡だ」とおっしゃっていましたが、普段、聴くだけの身にとって、ホルンという楽器が身近に感じたコンサートでした
コンサート終了後、会場入口で来年4月以降のブランチコンサートの前売りをやっていたので、4月、6月、8月の3回分のチケットを購入しました(一般発売は27日から)。チラシを見ると、シレッとチケット代が200円値上がりし@2,400円となっています まあ、それでも格安には違いないので文句はありません。今度は1階席左ブロック右通路側にしました チラシの内容を見ると、ますます充実したプログラム編成、演奏者も錚々たるメンバーになっています