人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

シュトイデ弦楽四重奏団✕小林有紗でベートーヴェン「大フーガ」、シューベルト「弦楽四重奏曲第14番”死と乙女”」、ドヴルザーク「ピアノ五重奏曲」を聴く~紀尾井ホール/読響2019年度コース変更へ

2018年10月20日 07時18分26秒 | 日記

20日(土)。ゆえさんのブログに「来年の手帳を買いました」と書いてあったので、「おお、もうそんな季節か」と思い 池袋の Loft で買ってきました   2年前から使い始めた「能率手帳 NOLTY1801」です。これはコンサート、映画などのスケジュール管理に便利で、使い始めたら他の手帳には手が出ません ぼちぼち来年のコンサートの予定を書き入れていこうと思っています

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で1478日目を迎え、トルコ・イスタンブールのサウジアラビア総領事館でサウジ人記者カンショギ氏が殺害された疑惑を受け、トランプ米大統領は「サウジ政府がカンショギ氏殺害に関与したことが事実だと判明した場合は、非常に厳しく対処しなければならない」と話した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                相手が米国の武器輸出先のサウジだから 厳しい対応なんて言っても限られるよな

 

         

 

昨日、夕食に「鶏肉のマヨポン炒め」と「湯豆腐」を作りました 「鶏肉~」は cookpad のレシピです。「湯豆腐」は昆布で出汁をとって鶏ガラスープで煮込んでいます

 

     

 

         

 

今日は読響の2019年度年間会員継続手続きの締切日なので、読響チケットWEBのサイトから手続きをしました 読響の定期コンサートは①定期演奏会(サントリーホール)、②名曲シリーズ(同)、③土曜・日曜マチネシリーズ(東京芸術劇場コンサートホール)、④みなとみらいホリデー名曲シリーズがあり、私は現在①のS会員です 2019‐2020シーズンのラインナップを見たところ、いずれのコースも決定打がないので、比較的魅力を感じる②名曲シリーズに移ることにしました 今日の手続きは「座席変更する」という意志を伝えただけで、具体的な座席指定の手続きは11月2日以降となります。N響と同様 ランクをSからAに落とすことも考えたいと思っています

 

     

     

 

         

 

昨夕、紀尾井ホールでシュトイデ弦楽四重奏団のコンサートを聴きました プログラムは①ベートーヴェン「大フーガ変ロ長調作品133」、②シューベルト「弦楽四重奏曲第14番ニ短調作品810”死と乙女”」、③ドヴォルザーク「ピアノ五重奏曲イ長調作品81、B.155」です ③のピアノは小林有紗です

シュトイデ弦楽四重奏団は、ウィーン・フィルのコンマス、フォルクハルト・シュトイデを中心にウィーン・フィルのメンバーにより2002年に結成されたクァルテットです メンバーは第1ヴァイオリン=フォルクハルト・シュトイデ、第2ヴァイオリン=アデラ・フラジネアヌ(ホルガ―・グローの代演)、ヴィオラ=エルマー・ランダラー、チェロ=ヴォルフガング・ヘルテルです

私がなぜシュトイデ弦楽四重奏団の演奏を聴こうと思ったかと言うと、彼は毎年「トヨタ・マスタープレイヤーズ・ウィーン」を率いて指揮者なしのコンサートを開いており、私は毎回聴いていますが、その演奏の素晴らしさに感銘を受けたからで、クァルテットを聴くのは今回が2度目です

 

     

 

自席は1階5列5番、左ブロック右通路側です。会場は8割程度埋まっているでしょうか

4人が登場、配置に着きます 左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという並びです。第2ヴァイオリンが女性のアデラ・フラジネアヌさんに代わったので、前回と印象が変わりました

1曲目はベートーヴェン「大フーガ変ロ長調作品133」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が「弦楽四重奏曲第13番変ロ長調作品130」の最終楽章(第6楽章)として作曲し、1826年春にシュパンツィク弦楽四重奏団により初演されました しかし、この楽章だけ「長大で難解だ」という批判を受け、作品130から外され 作品133「大フーガ」として独立することになりました その後、ベートーヴェンは「プレスト」の第6楽章を作曲しています 私はこの「プレスト」が「大フーガ」と同じように好きです

シュトイデの合図で演奏が開始されます プログラムの1曲目から「大フーガ」とは余程の自信があるのだろうと思いますが、4人はバッハが基礎を作ったフーガの集大成とでも言うべき「大フーガ」を築き上げていきます ストイックな緊張感が会場を満たします。厳しくも美しい演奏でした

2曲目はシューベルト「弦楽四重奏曲第14番ニ短調作品810”死と乙女”」です この曲は、フランツ・シューベルト(1797‐1828)が1824年に作曲した作品です この曲が「死と乙女」という愛称で呼ばれているのは、第2楽章の変奏主題に病床にある少女と死神との対話を綴った自作の歌曲「死と乙女」の旋律が使われているからです 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・モルト」、第4楽章「プレスト」の4楽章から成ります

シュトイデの合図で第1楽章が開始され、冒頭 緊迫した音楽が迫ってきます 何かを駆り立てるような切迫感のある音楽です 第2楽章冒頭の美しさを湛えた静謐な音楽を聴いていて、私はジョン・エヴァレット・ミレーの「オフィーリア」(1851‐52年)を思い浮かべていました これはオフィーリアが溺れる前に歌いながら川に浮かんでいる姿を描いた油絵です

第3楽章、第4楽章を含めて全楽章が短調で書かれている「死と乙女」の演奏を4人の演奏で聴いていると、シューベルト特有の同じメロディーの繰り返しが、しつこく感じません  これは4人の半端ない集中力と技量の高さによるものに他なりません 第1ヴァイオリンのシュトイデとチェロのヴォルフガング・ヘルテルが特に素晴らしいのですが、第2ヴァイオリンのアデラ・フラジネアヌも存在感を主張しています このメンバーで固定してはどうでしょうか


     


プログラム後半はドヴォルザーク「ピアノ五重奏曲第2番イ長調作品81、B.155」です この曲はアントン・ドヴォルザーク(1841‐1904)が1887年8月18日から同年10月8日にかけて作曲し、1888年1月6日にプラハで初演された作品です これに先立ち、第1番作品5が1872年に作曲されましたが、演奏される機会がほとんどないので、一般的に ドヴォルザークの「ピアノ五重奏曲」と言えばこの第2番を指すことが多いです

第1楽章「アレグロ・マ・ノン・タント」、第2楽章「ドゥムカ:アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「スケルツォ:フュリアント:モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ」の4楽章から成ります

ピアノの小林有紗とシュトイデ・クァルテットのメンバーが登場し配置に着きます

第1楽章冒頭、ピアノに導かれてチェロが朗々と演奏されますが、このチェロが素晴らしい 間もなくテンポが速くなり、ピアノと弦楽四重奏が絡んで演奏が展開します 第2楽章はスラヴ舞曲「ドゥムカ」の形式によります。ピアノに次いでヴィオラが何かを懐かしむように奏でられますが、ここでヴィオラのエルマー・ランダラーが存在感を示しました 第3楽章はテンポの速い喜びに満ちた曲想です。第4楽章もその流れを受け継ぎ、屈指のメロディーメーカーであるドヴォルザークの民族色に溢れた音楽を展開します

全体を通して感じたのは、小林有紗による自らの役割をわきまえたピアノ演奏です 弦楽四重奏の音を消すほどの強音を出すこともなく、かといって弦楽四重奏の音に埋もれることもなく、適度な距離を置いて演奏していたのが強く印象に残りました

鳴り止まない拍手とブラボーに5人は、今演奏したばかりのドヴォルザークの第3楽章「スケルツォ」をアンコールに演奏し再度大きな拍手を浴びました

 

     

 

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