11日(水)。わが家に来てから今日で1899日目を迎え、フィンランドの与党・社会民主党は8日、リンネ首相の辞任表明に伴う選挙で、サンナ・マリン氏(34歳)を次期首相に選出したが、女性首相は3人目で、史上最年少の首相となる という記事を見て感想を述べるモコタロです
世界でも最年少らしいけど 日本ではいつになったらそういう状況が訪れるのか?
昨日は、夕食に「舌平目のムニエル」を作りました あとはマグロの刺身と前日の残りの鍋スープです。「舌平目のムニエル」の味付けは塩胡椒とレモンです。何年ぶりかで作りましたが、美味しかったです
昨日、早稲田松竹でフランソワ・トリュフォー監督「突然炎のごとく」と「柔らかい肌」の2本立てを観ました
「突然炎のごとく」はフランソワ・トリュフォー監督・脚本による1961年フランス映画(モノクロ・107分)です
親友同士のジュール(オスカー・ウェルナー)とジム(アンリ・セール)は、自由奔放で情熱的な女性カトリーヌ(ジャンヌ・モロー)に恋をする ジュールは彼女にプロポーズするが、ジムは彼女は結婚生活に向かないと言う。カトリーヌはジュールと結婚するが、ジムと再会して二人に愛の炎が燃え上がる カトリーヌの気持ちを忖度したジュールは3人で暮らしたいと頼む。しかし、些細な食い違いでジムとカトリーヌの関係が壊れ始める ある日 3人で出かけた河岸で、カトリーヌはジムをドライブに誘い、壊れた橋に向かって突き進んで行く
この映画は、2度は観たことがあると思っていたのですが、随分昔のことなので内容をまったく覚えていなくて、「こんなストーリーだったのか 」と、初めて観たように驚きました ストーリーが覚えにくいのは、多分 タイトルの邦訳のせいだと思います 原題は「ジュールとジム」ですが、邦訳は「突然炎のごとく」となっており、タイトルから内容がイメージできないからだと思います もちろん、よく考えれば、原題に出てこないヒロインのカトリーヌがある男を愛していたかと思うと、次の日には別の男を愛しているという、自由奔放さ、心変わりの速さを「突然炎のごとく」という言葉で表しているのだと理解できます 二人の男と一人の女の三角関係だと思っていると、ギター弾きの愛人が出てきたりして三人の男と一人の女の四角関係になることを考えれば、なおさら「突然炎のごとく」でしょう
3人の男を振り回す奔放な”魔性の女” カトリーヌは、それなりの魅力がなければ務まりません その意味では、ジャンヌ・モローは決して美人とは思えないけれど、男を惹きつけて止まない魅力を持っています
「柔らかい肌」はフランソワ・トリュフォー監督・脚本による1964年フランス映画(モノクロ・118分)です
文芸誌編集長で評論家としても名を馳せていたピエール・ラシュネー(ジャン・ドサイ)は、妻フランカ(ネリー・べネデッティ)と幼い娘と平穏な毎日を送っていた ある日、出張で飛行機に乗った時に、若いキャビンアテンダントの二コル(フランソワーズ・ドルレアック)と恋に落ちる 妻と別れて二コルとの新しい生活を夢見ていたピエールは彼女にプロポーズするが、彼女に拒否されてしまう 孤独になったピエールは妻に謝罪の電話を入れるが、ちょうど出かけた後だった。フランカはピエールの旅先の写真を見て、愛人の存在を知ったのだった フランカは夫の行きつけのレストランに向かっていたが、手には猟銃が握られていた
この映画は妻子のある有名な評論家とキャビンアテンダントとの不倫を描いていることからすれば、テレビのワイドショー並みのスキャンダルに過ぎません そこをトリュフォーはサスペンス的な要素を加えることによって、観ている側に不安や苛立ちを与えることに成功しています
さて音楽です ラシュネーが娘にお土産としてレコードを買ってきて、「ハイドンという人が作った曲だよ」と言ってプレーヤーに乗せて聴くシーンがあります。その時流れてきたのは「おもちゃの交響曲」でした この曲は弦楽器のほかに、玩具楽器(ガラガラ、かっこう笛、ふくろう笛、ラッパ、太鼓、小型シンバル、うずら笛)が鳴らされる賑やかで楽しい曲です
しかし、作曲者がハイドンであるというのは必ずしも正しくありません
Wikipedia等によると「おもちゃの交響曲」は、自筆譜が存在しないことから、「18世紀からヨーゼフ・ハイドンの作品とされてきた。その後、モーツアルト親子と親交があった弟ミヒャエル・ハイドン説が唱えられ、1951年にはモーツアルトの父レオポルト・モーツアルトの作と伝えられるカッサシオン(全7曲)がバイエルン州立図書館で発見され、その一部が『おもちゃの交響曲』と同一であることが判明した」という
ところが、1992年、チロル地方のシュタムス修道院の音楽蔵書の中から、1785年ごろに当院の神父シュテファン・パルセッリが写譜した「おもちゃの交響曲」の楽譜が発見され、そこにチロル出身の作曲家エトムント・アンゲラーが1770年頃に作曲したと記されていた、とのことです 現在は、このアンゲラー説が有力になっているようです
古い映画を観ると、いろいろな音楽との出会いや再発見があって楽しいですね