13日(金)。わが家に来てから今日で1901日目を迎え、国連の安全保障理事会は11日、アメリカの要請により国連本部で北朝鮮の核・ミサイル開発を議論するための公開会合を開いたが、米国のクラフト国連大使は「明確な安保理決議違反だ」と北朝鮮を非難した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプ大統領が短距離の弾道ミサイル実験を容認してきたのをどう思うのよ?
昨日、夕食に「塩だれ豚丼」と「ビスク鍋」を作りました 「ビスク鍋」は市販の「ビスク鍋の素」(エビとトマト味のスープ)に、鶏もも、キャベツ、シメジ、玉ねぎ、ブロッコリを入れて煮込み、とろけるチーズを乗せたものです。簡単で美味しいです
昨夕、紀尾井ホールでクァルテット・エクセルシオの「Quartet Plus」を聴きました プログラムは①カプレ「エドガー・アラン・ポーの『赤死病の仮面』によるハープと弦楽駆使重奏のための『幻想的な物語』」、②ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第10番変ホ長調作品74”ハープ”」、③モーツアルト「オーボエ五重奏曲ハ短調K.406」(原曲:「弦楽五重奏曲第2番」)、④ドビュッシー「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」、⑤クヴィエシュ「オーボエ、ハープと弦楽四重奏のための六重奏曲『フルビーン変奏曲』」(日本初演)です
演奏は クァルテット・エクセルシオ(西野ゆか、北見春菜、吉田有紀子、大友肇)、オーボエ=吉井瑞穂(元マーラー室内管・首席)、ハープ=影山梨乃(東響・首席)です
自席は1階5列17番、センターブロック右通路側です
1曲目はカプレ「エドガー・アラン・ポーの『赤死病の仮面』によるハープと弦楽四重奏のための『幻想的な物語』」です この曲はフランスの作曲家アンドレ・カプレ(1878-1925)が、1842年に発表されたエドガー・アラン・ポーの恐怖小説『赤死病の仮面』に触発されて1919年に作曲し、1923年にパリで初演された作品です
左から西野、北見、影山、大友、吉田という並びです エクセルシオの女性陣は赤系統の衣装で統一しています
チェロとヴィオラの不気味な低音に乗ってハープがおどろおどろしい音楽を奏でます
全体を聴く限り、恐怖の物語を音として表したような描写的な音楽が続きます
幼児に聴かせたら怖がって耳を塞ぐこと間違いなしです
2曲目はベートーヴェン「弦楽四重奏曲第10番変ホ長調作品74”ハープ”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1809年に作曲、フランツ・ヨーゼフ・フォン・ロブコヴィツ侯爵に献呈された作品です
第1楽章のヴァイオリンのピッツィカートがハープを連想させることから「ハープ」という通称があります
第1楽章「ポコ・アダージョ~アレグロ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「プレスト~ピゥ・プレスト・クアジ・プレスティッシモ」、第4楽章「アレグレット・コン・ヴァリアツィオー二」の4楽章から成ります
第1楽章では4人のピッツィカートが楽しく聴けました 第2楽章では、第1ヴァイオリンの西野の悲しみを湛えた演奏が身に沁みます
次いでチェロの大友の深みのある演奏がいっそう悲しみを増長します
演奏を聴いて「やっぱり、ベートーヴェンはアダージョ楽章が一番素晴らしい
」と再認識しました
第3楽章は一転、緊迫感に満ちた演奏が展開し、交響曲第5番の”運命のテーマ”が短く刻まれて繰り返されます
第4楽章はベートーヴェン得意の変奏曲です。4人の演奏はとても楽しく聴けました
休憩時間にロビーでハープの第一人者、吉野直子さんの姿を見かけました 普段着でしたが、すぐ分かりました。プログラム冊子掲載のプロフィール欄の影山梨乃さんの経歴には、師事した先生に吉野さんの名前が書かれていませんでしたが、何か接点があるのでしょう
プログラム後半の1曲目はモーツアルト「オーボエ五重奏曲ハ短調K.406」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が、1782年に作曲した「セレナード第12番ハ短調K.388”ナハトムジーク”」(2Ob、2Cl、2Fg、2Hr)を、彼自身が1788年に「弦楽五重奏曲第2番k.406」(2Vn、2Va、Vc)に編曲したものを、アメリカのオーボエ奏者ハンバート・ルカレッリ(1937~)が「オーボエ五重奏曲」に編曲した作品です
第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「メヌエット・イン・カノーネ~トリオ・イン・カノ―ネ・アル・ロヴェッシオ」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります
オーボエの吉井瑞穂が一番左サイドにスタンバイし演奏に入ります 弦楽4人のバックでオーボエが主役を務めるので、主役のオーボエが良く通ります
それにしても良く歌うオーボエです
モーツアルトの短調特有の哀しみを切々と歌い上げます
第3楽章のカノンがとても美しく響きます
第4楽章ではオーボエと弦との丁々発止のやり取りが素晴らしく、歓喜のフィナーレに至ります
次の曲はドビュッシー「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」です この曲はクロード・ドビュッシー(1862-1918)が、楽器メーカーのプレイエル社からの依頼により1904年に作曲したハープと弦楽四重奏のための作品です
プレイエル社は「ペダル・ハープ」に対抗するため、弦を増やして半音階を容易に出せるようにした「クロマティック・ハープ」を開発しましたが、ブリュッセル音楽院に設置された「クロマティック・ハープ」専用講座のコンクール課題曲としてドビュッシーのこの曲が用いられたのです
ハープと弦楽四重奏で聴くこの曲は優雅で威厳のある音楽で、冒頭部分を聴いていたら古代中国の宮廷を思い浮かべました この曲ではハープの影山梨乃のニュアンスに満ちた鮮やかな演奏が際立っていました
プログラムの最後はクヴィエシュ「オーボエ、ハープと弦楽四重奏のための六重奏曲『フルビーン変奏曲』」です この曲はチェコの作曲家クヴィエシュが1999年に作曲した作品です
作品は「モルト・モデラート」「アレグロ・モルト・ヴィーヴォ・エ・リソル―ト」「アダージョ・モルト」「アレグロ・リソル―ト」の4つの部分から成りますが、続けて演奏されます
日本初演ですから初めて聴きます
ヴィオラ独奏による息の長い旋律から始まるこの曲は、現代音楽にありがちな「わけが分からんちん」の無調音楽ではなく、しっかりしたメロディー・ラインをもった聴きやすい曲です とくにオーボエによる息の長い旋律と、ハープの鮮やかなカデンツァが印象に残りました
それにしても、ハープとオーボエと弦楽四重奏という風変わりな組み合わせを良くも思い付いたものだと思います
ロビーにはクリスマスツリーが飾られていました
外に出ると、ホール正面入口から見える ホテル ニューオータニ のクリスマス・イルミネーションが輝いていました