16日(月)。わが家に来てから今日で1904日目を迎え、フィギュアスケート女子で2018年平昌冬季オリンピック金メダリストのアリーナ・ザギトワ(17歳・ロシア)が13日、同国の政府系テレビ「第1チャンネル」の番組で競技活動の休止を表明した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
秋田犬保存会から贈られた 勝るとも劣らない人気のマサルは 引退しないよね?
アンソニー・ホロヴィッツ著「メインテーマは殺人」(創元推理文庫)を読み終わりました アンソニー・ホロヴィッツはイギリスを代表する作家。近年では、アガサ・クリスティーへのオマージュとして書いた「カササギ殺人事件」で「このミステリーがすごい!」と「本屋大賞(翻訳小説部門)」で第1位になるなど、注目を集めました 傑作「カササギ殺人事件」については2018年11月30日付 当ブログに感想を書きましたので、興味のある方はご覧ください
資産家の老婦人ダイアナ・J・クーパーは、自分の葬儀を手配したその日に、何者かの手によって絞殺された 果たして彼女は自分が殺されるのを知っていたのか 「わたし」=作家ホロヴィッツはドラマの脚本執筆で知り合った元刑事ホーソーンから、この奇怪な事件を捜査する自分を取材して本にしないかと誘われる 「わたし」はドキュメンタリー作家ではないので気乗りしなかったが、事件の奇異性に興味を抱き、彼の捜査に同行することにする 捜査の過程で分かったのは、殺人事件の犠牲者ダイアナ・クーパーは、9年11か月前に人身事故を起こし、ゴドウィン家の幼い双子を轢き、そのうちの一人ティモシーを即死させ、もう一人のジェレミーには脳に後遺症の残る重傷を負わせていたという事実だった クーパー夫人は運転時にメガネをかけておらず前方が良く見えない状態で事故を起こしていたが、裁判官は当時の法律に照らして彼女に無罪を言い渡していた。ホーソーンはゴドウィン家の遺族がクーパー夫人への恨みを晴らすために殺したのではないかと推理する しかし、事故現場に赴き、あらためて目撃者などから話を聞くうちに、新たな事実が明らかになる 一方、クーパー夫人の息子で売れっ子俳優のダミアンと、夫人が葬儀を依頼した葬儀社の代表者ロバート・コーンウォリスとが演劇学校時代の同窓生だったこと、二人の間にトラブルがあったことが判明する 果たして、誰がどのような動機でクーパー夫人を殺害したのか? ホーソーンはホロヴィッツを従えて難解な謎解きにかかる
この物語の設定は、シャーロック・ホームズとワトスンとの関係を念頭に置いています つまり、ホーソーン元刑事がホームズで、ホロヴィッツが記録者ワトスンということになります
何気なく読み進めていき、後で振り返った時に、「ああ、あそこに伏線が張られていたんだな」と気付かされることがそこかしこにあります ホロヴィッツは強引な謎解きを仕掛けません 推理にはきちんとした根拠が事前に示されています。杉江松恋さんが巻末の「解説」を書いていますが、そのことについて「惚れ惚れするフェアプレイ」と表現しています 「カササギ殺人事件」では、上巻から下巻に移る際、アッと驚くストーリー展開を見せ、意表を突かれましたが、この「メインテーマは殺人」でも本筋だと思っていたことが実はそうではなく、別の流れの方がメインストリームだったと気づかされます
あまりの面白さに一気読みしました 「カササギ殺人事件」「メインテーマは殺人」の次は何か いま、アンソニー・ホロヴィッツから目が離せません