人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

エリック・ロメール監督「パリのランデブー」を観る~「7時の約束」「パリのベンチ」「母と子1907年」の3話から成る恋愛コメディ

2020年09月02日 07時17分09秒 | 日記

2日(水)。わが家に来てから今日で2163日目を迎え、自民党は1日午前に総務会を開き、安倍晋三首相(党総裁)の後継を選ぶ総裁選に関し、全国一斉の党員投票の実施を見送って両院議員総会で選出することを決めた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     自民党員は党費は取られるわ  総裁選で投票できないわで  何のメリットがあるの?

 

         

 

昨日の夕食は「メカジキのソテー」「マグロの刺身」「生野菜サラダ」「サーモンの塩辛」「大根の味噌汁」にしました これ、確実に体重増えるな

 

     

 

         

 

昨日、池袋の新文芸坐でエリック・ロメール監督による1994年製作フランス映画「パリのランデブー」(99分)を観ました

この映画は3話構成のオムニバスで描く恋愛コメディです

 

     

 

第1話「7時の約束」

法学部の女子学生エステル(クララ・べラール)は試験を控えているが、恋人のオラス(アントワーヌ・パズレル)が 自分とデートしない曜日の夜7時ごろに喫茶店で別の女の子とデートしているという話を聞かされて、勉強も手につかない 朝、市場で買い物中のエステルは見知らぬ青年に愛を告白され、ふと思いついて、オラスがデートしていたという例の喫茶店に夜7時に来るように言う その後、彼女は財布がないのに気づき、さてはあの青年に掏られたなと思う 夕方、アリシー(ジュディット・シャンセル)という女の子が財布を拾って届けてくれたが、予想通り現金は抜かれていた アリシーは7時に例の喫茶店で待ち合わせがあると言い、エステルも朝の青年がスリの犯人でなければ来るはずだと考えて一緒に行くことにする エステルの予想通り、アリシーのデートの相手はオラスだった エステルは彼に愛想を尽かす アリシーも事態を察して去っていく。すると、そのテーブルに例の青年が腰かけ、誰かと待ち合わせをしているような風情でビールを注文する

⇒   この物語におけるオラスにとっての教訓は、「二兎を追う者は一兎をも得ず」です ところで、見知らぬ青年は、約束の7時に少し遅れて喫茶店にやってきて、誰かと待ち合わせをしているような様子を見せていた、ということは、約束通りエステルに会いに来たということではないか もし彼が彼女から財布を摺った犯人なら おめおめと姿を現わさないのではないかと思います それでは真犯人は誰なのか?  本当言えばこの物語はミステリーなのかもしれません

第2話「パリのベンチ」

彼(セルジュ・レンコ)は郊外に住む文学教師で、彼女(オロール・ローシェール)には同棲中の恋人が別にいる 9月から11月にかけて、二人はパリのあちこちの公園でデートを重ねる 彼は彼女を自宅に連れていきたいが、彼女は「貴方の同居人が嫌だ」と言って断る 彼女の恋人が親類の結婚式で留守にするということで、彼女は観光客になったつもりでホテルに泊まろうと提案する。二人が目的のホテルの前に来ると、彼女は恋人が別の女とホテルに入るのを目撃する 彼は彼女に「別れるなら今がチャンス」と言うが、彼女は「恋人がいなければ貴方なんて必要ないわ」と告げる

⇒  この作品はさながら映像によるパリ観光案内です パリのそこかしこの公園が次々と登場し、旅行気分になります それはそれとして、彼女の最後の台詞「恋人がいなければ貴方なんて必要ないわ」の意味がよく分かりません 逆説的に言えば「恋人がいるから貴方が必要なのよ」ということになります ということは、「同棲中の恋人が別の女性と陰で付き合っているのだから、自分だって陰で同じような相手が必要なのだ」という理屈なのでしょうか どうもよく分かりません

第3話「母と子1907年」

ピカソ美術館の近くに住む画家(ミカエル・クラフト)を 知人の知り合いのスウェーデン女(ヴェロニカ・ヨハンソン)が訪ねる    彼は彼女を美術館に連れて行く。8時に会う約束をしてアトリエに帰る途中、彼は若い女(ベネディクト・ロワイヤン)とすれ違い、彼女を追って美術館に入る    彼女はピカソの『母と子1907年』の前に座る。彼は館内でスウェーデン女と合流し、その名画の前で わざと聞こえるように絵の講釈を始める   彼女が席を立つので、彼はあわててスウェーデン女に別れを告げて女を追って美術館を出て、道で声を掛ける 彼女は、自分は新婚で夫は出版業者、今度出る画集の色を原画と比べに来たのだと言う。彼はめげずに誘い、彼女も興味を示して彼の絵を見にアトリエに行く 二人は絵画談義を交わすが、結局何も起こらないまま女は去る 画家はしばし絵筆を取って作品に手を加え、スウェーデン女との待ち合わせ場所に行くが、時間が過ぎても彼女は現れない 家に帰った画家は絵の中の人物を一人完成させ、「それでも今日一日まったく無駄ではなかった」と呟く

⇒  画家は相手が人妻だろうがお構いなしに しつこく口説きますが、結局振られてしまいます    さらにスウェーデン女にも振られてしまいます しかし、この物語における画家にとっての教訓は「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということではないようです 最後に「それでも今日一日まったく無駄ではなかった」と呟いたのは、絵の中の一人の女性を描くのに”彼女”から何らかのインスピレーションを受け、思い通りに完成することが出来たからではないか、と想像します

コメント
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