人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

芸劇ブランチコンサート「砂川涼子 ソプラノ・リサイタル」を聴く~グノー「宝石の歌」(ファウスト)、ビゼー「恐くないと言ったけれど」(カルメン)他 / 東響10月定期公演 ⇒ 中止

2020年09月24日 07時27分11秒 | 日記

24日(木)。東京交響楽団からのメールによると、10月9日、15日の川崎定期公演と同月11日、17日の東京定期公演は、指揮者ジョナサン・ノットと招聘歌手陣が新型コロナ禍に伴う入国制限措置の影響を受け、中止となりました このコンサートはワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」(演奏会形式)を2回に分けて上演するもので、2020-2021シーズンの目玉公演だっただけに、とても残念です 東響では払い戻しに関する案内を近日中に発送するとしています これにより、私に関わる公演中止は全115公演(うち延期6公演)となりました

ということで、わが家に来てから今日で2184日目を迎え、日産自動車が米テネシー州で7年ぶりに全面改良した多目的スポーツ車「ローグ」の生産を開始したと発表したことに対し、トランプ大統領が「日産がテネシー州でローグの展開を始める。グレート!」と歓迎するツイートを投稿したが、日産は現行モデルを発表した13年からローグをテネシー州で生産しているので、トランプ氏のツイートは同車の生産が日本から米国に移ると勘違いした可能性がある  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     大統領選に有利になりそうな情報は 確かめもせずにツイートするのはいつもの癖だ

 

         

 

昨日、夕食に「豚バラこんにゃく」「生野菜とワカメのサラダ」「冷奴」を作りました あとは、娘が漬けたキュウリとオクラの「ぬか漬け」です。ヘルシー・メニューですね

 

     

 

         

 

昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで芸劇ブランチコンサート 「名曲リサイタル・サロン『砂川涼子  ソプラノリサイタル』」を聴きました プログラムは①フォーレ「夢のあとに」、②同「レクイエム」より「ピエ・イエズ」、③デュパルク「悲しき歌」、④同「旅への誘い」、⑤プーランク:歌劇「偽りの婚約」より「花」、⑥同「愛の小路」、⑦アーン「歌の翼に」、⑧同「クロリスに」、⑨グノー:歌劇「ファウスト」より「宝石の歌」、⑩ビゼー:歌劇「カルメン」より「恐くないと言ったけれど」です ソプラノ独唱=砂川涼子、ピアノ伴奏=清水和音、ナビゲーター=八塩圭子です

このシリーズも、今回から市松模様の座席配置から解放され、通常のスタイルに戻りました 自席は1階E列25番、右ブロック左通路側です

 

     

 

曲のラインアップからも分かるように、この日の公演は「オール・フランス・プログラム」です 前半の8曲が歌曲、後半の2曲がオペラのアリアです

砂川涼子と言えば、新国立オペラのプッチーニの歌劇「トゥーランドット」のリュー、ビゼーの歌劇「カルメン」のミカエラといった、弱いが芯の強い心優しいヒロインを思い浮かべます 1998年 第34回日伊声楽コンコルソ優勝、2000年 第69回日本音楽コンクール第1位など受賞歴が多数ある実力者です 藤原歌劇団団員で、母校の武蔵野音楽大学非常勤講師を務めています プログラムのプロフィールを見て、彼女が沖縄県宮古島出身であることを初めて知りました。勉強不足でした

ブルーのエレガントな衣装に身を包まれた砂川涼子が登場し、清水和音の伴奏でガブリエル・フォーレ(1845-1924)の「夢のあとに」に入ります 自然な発声による美しい歌唱が印象的です 次の「ピエ・イエズ」もピュアな歌声で心が浄化されるようです 続くアンリ・デュパルク(1848‐1933)の「悲しき歌」と「旅への誘い」では感情表現豊かに歌い上げます

ここでナビゲーターの八塩圭子さんがピアノ伴奏の清水氏にインタビューをします 「歌曲の伴奏は珍しいそうですね。フランス音楽だけのコンサートも珍しいですね」とマイクを向けると、清水氏は「歌手はオペラ歌手としてスタートするケースが多く、歌曲から始めるケースは稀なので伴奏の機会がほとんどないのです しかも、オペラと言えばイタリア・オペラという印象が強い。そこで今回は、フランス音楽だけを歌ってもらおうと砂川さんにお願いしたのです」と語っていました

 

     

 

再び砂川涼子が登場、フランシス・プーランク(1899-1963)の歌劇「偽りの婚約」より「花」、続いて「愛の小路」を歌います とくに「愛の小路」はほとんどシャンソンで、聴いているとパリの街並みが目に浮かぶようです 砂川さんは次のレイナルド・アーン(1875‐1947)の「歌の翼に」と「クロリスに」で美声を響かせたあと、八塩さんによるインタビューを受けました 「オペラはイタリアものが多く、オール・フランス・プログラムで歌うのは今回が初めてです そういう意味では、今までにない緊張感があります。また、このコンサートはコロナ禍での再開後 初めての公演となるので別の意味での緊張感があります」と語っていました。準備のため舞台裏に戻った彼女と入れ替えに清水氏が登場し、インタビューを受けました  「とにかくソプラノやテノール歌手というのは、周囲の者は腫れ物に触るような扱いをします リハーサルでソプラノ歌手が「今日は調子悪いから帰る」と言ったら、周囲の者はそれを受け入れるしかありません 現在の声楽の業界ではこれが普通のことです 砂川さんは自己主張があまりない方ですが、多くのソプラノ歌手は我が強い面があります 調子が悪いのに無理してリハーサルをやって喉を潰したりしたら大変なので、周囲の者は”まあ、仕方ないな”と思っているのです 言い方を変えれば、ソプラノやテノールは、この業界ではそれほど大事にされ尊重されているということです」と持論を展開しました

これを聞いて私は、砂川涼子という人は、自分から積極的に「ここはこう歌いたい」とか「ここはこういう演出にした方が良い」とかいうように積極的に主張するのではなく、与えられた役柄は自分なりに咀嚼した上で、プロフェッショナルとしてキッチリと歌い 演じるというタイプではないか、と思いました    それにしても、ソプラノ歌手やテノール歌手の誰もが我が強いと言わんばかりの発言はどうなんでしょうか

砂川涼子は最後に得意のオペラからシャルル・グノー(1818‐1893)の歌劇「ファウスト」より「宝石の歌」を表情豊かに ピアノを突き抜けて歌い上げ、次いでジョルジュ・ビゼー(1838-1875)の歌劇「カルメン」より「恐くないと言ったけれど」を、ミカエラの不安な心情を掬い取りながら歌い上げました

休憩なし1時間のコンサートでしたが、歌とインタビューを通して砂川涼子という歌手の人と力量を垣間見たような気がします

 

         

 

帰りがけにホール入口の臨時チケット売場で、1月と3月の「名曲リサイタル・サロン」のチケットを購入しました とくに1月6日のN響第1コンサートマスターの”マロ”こと篠崎史紀氏のリサイタルが楽しみです

 

     

コメント
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