人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

クァルテット・エクセルシオ✕タレイア・クァルテットでドヴォルザーク「アメリカ」、ヤナーチェク「ないしょの手紙」、ガーデ「弦楽八重奏曲」を聴く / MET 9月~来年5月の公演すべて中止へ

2020年09月26日 07時17分14秒 | 日記

26日(土)。昨日の朝日朝刊によると、MET(ニューヨークのメトロポリタン歌劇場)は23日、「新型コロナウイルスの影響で、今シーズン(9月~来年5月)の公演をすべて中止する」と発表しました 同歌劇場は「ワクチンが広く行き渡り、(人口の多くが免疫をもつ)『集団免疫』が達成されるまで安全を確保できないと判断した」としています 来シーズンの公演は来年9月27日開幕を予定しているとのことです

これに伴って、METライブビューイングの上映も無くなることになります。毎年楽しみにしているので、とても寂しいです

ということで、わが家に来てから今日で2186日目を迎え、マスク着用義務化には反対の立場を取る知事で知られる米中西部ミズーリ州のパーソン知事(共和党)は23日、新型コロナウイルスの感染検査で陽性となったと自身のツイッターなどで明らかにした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     さすがはトランプ党の知事!  因果応報だ せいぜい隔離されながら執務に当たれば

 

         

 

昨日、夕食に「とん平焼き」と「生野菜とタコのサラダ」を作りました とん平焼きの材料は豚バラ肉とモヤシと卵とチーズです 安上がりで美味しいです

 

     

 

         

 

昨夕、晴海の第一生命ホールで「クァルテット・エクセルシオ ✕ タレイア・クァルテット」合同コンサートを聴きました プログラムは①ドヴォルザーク「弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調 作品96『アメリカ』」、②ヤナーチェク「弦楽四重奏曲 第2番『ないしょの手紙』」、③ガーデ(ゲーゼ)「弦楽八重奏曲 ヘ長調 作品17」です 演奏は①クァルテット・エクセルシオ、②タレイア・クァルテット、③エクセルシオとタレイアの合同です

このコンサートは当初3月15日に開催される予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、この日に延期されたものです 座席は新型コロナ禍の影響を受けて 再指定されたもので、市松模様の座席配置となっています 再指定後の自席は1階8列13番、センターブロック左通路側です

会場を見渡して初めて気が付いたのですが、聴衆のかなりの割合は男性です。これって、出演者8人のうち7人が女性であることに関係があるのだろうか? あるんだろうな

 

     

 

1曲目はドヴォルザーク「弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調 作品96『アメリカ』」です    この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841‐1904)がアメリカ滞在中の1893年、アイオワ州スピルヴィルのチェコ人移民集団の地を訪れた時に作曲、翌1894年にボストンで初演されました    第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「レント」、第3楽章「モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:ヴィヴァーチェ・マ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります

演奏するクァルテット・エクセルシオは、日本における常設の弦楽四重奏団の第一人者というべき立場にある、今年結成27年目を迎える優れたクァルテットです     第1ヴァイオリン=西野ゆか、第2ヴァイオリン=北見春菜、ヴィオラ=吉田有紀子、チェロ=大友肇の4人から成ります

4人の演奏者が登場しますが、女性陣は赤系の衣装で統一しています 第1ヴァイオリンの西野のリードで第1楽章に入りますが、冒頭の吉田有紀子のヴィオラの主題の演奏が素晴らしい 西野ゆかのヴァイオリンが美しい そして、大友肇のチェロが良く歌います チェリストは星の数ほどいますが、私は大友氏のチェロが一番好きです どんな曲でも軽々と何の苦もなくあっけらかんと弾きます 第2ヴァイオリンの北見春菜は、山田百子の後任としてエクに加わりましたが、すっかりメンバーとして定着した演奏を聴かせました 4人の演奏が際立っていたのは第2楽章「レント」でした。西野のヴァイオリンが歌い、大友のチェロが切々と語ります 第4楽章は愉悦感に満ちた演奏で、ドヴォルザークの音楽の明るく希望に満ちた面を表出していました 私はこれまで、何度かライブでこの曲を聴いてきましたが、今回の演奏は最も印象に残る素晴らしいものでした 言うまでもなく、満場の拍手が送られました

2曲目はヤナーチェク「弦楽四重奏曲 第2番『ないしょの手紙』」です この曲はレオシュ・ヤナーチェク(1854-1928)が1928年に作曲した作品です 彼は70歳の時に、38歳年下の既婚女性カミラに恋し、600通を超えるラブレターを送ったといいます 逆にカミラからヤナーチェクに対してどれくらいの手紙が発信されたのかは分かりませんが、多分、一方的な愛だったのでしょうね サブ・タイトルの「内緒の手紙」というのは、言うまでもなくラブレターのことです 第1楽章「アンダンテ~コン・モート~アレグロ」、第2楽章「アダージョ~ヴィヴァーチェ」、第3楽章「モデラート~アダージョ~アレグロ」、第4楽章「アレグロ~アンダンテ~アダージョ」の4楽章から成ります

演奏するタレイア・クァルテットは2014年 東京藝術大学在学時に結成され、ザルツブルク・モーツアルト国際室内楽コンクール2015で第3位入賞、2018年第4回宗次ホール弦楽四重奏コンクール第1位を受賞した若くも実力のあるクァルテットです サントリーホール室内楽アカデミー第5期フェローメンバーとしてもお馴染みです 第1ヴァイオリン=山田香子、第2ヴァイオリン=二村裕美、ヴィオラ=渡部咲耶、チェロ=石崎美雨の4人から成ります

それぞれ シルバー、ブラック、ホワイトを基調とする衣装を身に着けた4人が登場、さっそく演奏に入ります 第1楽章は緊張感が半端ない曲想で、演奏する側も聴く側も覚悟が要ります 曲自体はかなり技巧を求められる曲想で、演奏者の実力が試されそうな作品です 第2楽章も同様です。第3楽章は一転、美しいメロディーが奏でられますが、終盤で第1ヴァイオリンが高音で叫び声を上げます 第4楽章は、はっきり言ってハチャメチャです 「一瞬先は闇」といった曲想で、コロコロと目先が変化します はっきり言って狂気の音楽です。4人の演奏者はヤナーチェクの求める本質を見極めながら、確かな技術を背景に多様な響きをカラフルに描き出しました

 

     

 

プログラム後半はガーデ(ゲーゼ)「弦楽八重奏曲 ヘ長調 作品17」です この曲は、デンマークの作曲家ニルス・ガーデ(1817-1890)が1848年に作曲した作品です 彼はメンデルスゾーンのもとでゲヴァントハウス管弦楽団の副指揮者を務め、ライプツィヒ音楽院でも教職を得ています

8人の演奏家が左からタレイア、エクセルシオという順番に交互に配置につきます つまり、第1ヴァイオリンはタレイアの山田香子が努めます。これは意外でした てっきりエクの西野さんが努めると思っていたからです

山田香子のリードで演奏に入りますが、全体を通して聴いた印象は、メンデルスゾーン「弦楽八重奏曲第2番」と言っても誰も疑わないほど、メンデルスゾーンの影響をもろに受けています 第1楽章における推進力に満ちた曲想しかり、第2楽章のメランコリックな曲想しかり、第3楽章のスケルツォしかり、第4楽章の前へ前へという推進力しかりです 演奏では第1ヴァイオリンの山田香子のメイン・メロディーをはじめ、チェロの石崎美雨の良く歌う演奏が強く印象に残りました

いつか、この日出演の8人でメンデルスゾーン「弦楽八重奏曲」を聴きたいと思いました

 

     

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