人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

サントリーホール室内楽アカデミー第5期修了演奏会②を聴く~チェルカトーレ弦楽四重奏団、トリオ・ムジカ、クァルテット・ポワリエ、タレイア・クァルテット / エクのチケットを取る

2020年09月29日 07時17分26秒 | 日記

29日(火)。昨日は東京交響楽団の「第680回定期演奏会」の振替公演の座席指定解禁日でした この公演は当初5月30日にサントリーホールで開かれる予定でしたが、コロナ禍の影響を受け、来年1月24日(日)午後7時から、会場をミューザ川崎に変更して開くことになったものです 川崎は遠いので、払い戻し請求という選択肢もあったのですが、今の時期は出来るだけオケの経済的負担が少なくなる方法を採るべきだと思い、延期公演を聴くことにしました 予想通り、朝から電話が殺到しているらしく午前中はまったく繋がらず、午後1時近くにやっと繋がりました 2RB5列の通路側が押さえられました

なお、プログラムは①ボッケリーニ(ベリオ編)「マドリードの夜の帰営ラッパ」、②ベルク「ヴァイオリン協奏曲”ある天使の思い出に”」、③ベートーヴェン「フィデリオ」序曲、④同「レオノーレ序曲」第1番、第2番、第3番です 演奏は②のヴァイオリン独奏=南紫音、指揮=下野竜也で、変更はありません

ということで、わが家に来てから今日で2189日目を迎え、米紙ニューヨークタイムズは27日、トランプ氏が内国歳入庁に報告した情報を独自に入手したところ、同氏は大統領就任前の15年間のうち10年間にわたり連邦所得税を支払っていなかったと報じた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     これで納税記録の公開を拒否し続けてきた理由が明らかになった  これでも大統領?

 

         

 

昨日、夕食に「スペアリブのうま煮」「生野菜とワカメのサラダ」「冷奴」を作りました 「スペアリブのうま煮」はジョン・キョンファ先生のレシピで初めて作りました 韓国のヴァイオリニスト、チョン・キョンファさんではありません。悪しからず 白いのはニンニクです   自分で言うのもなんですが、とても美味しくできました

 

     

 

         

 

11月8日(日)午後2時から東京文化会館小ホールで開かれる「クァルテット・エクセルシオ  第39回 東京定期演奏会」のチケットを取りました プログラムは①ハイドン「弦楽四重奏曲 第33番 ト短調 作品20‐3」、②ラヴェル「弦楽四重奏曲 ヘ長調」、③ベートーヴェン「弦楽五重奏曲 ハ長調 作品29」です ③のヴィオラには読響首席の柳瀬省太が入ります エクセルシオの演奏は25日にタレイア・クァルテットとのジョイント・コンサートを聴いたばかりですが、いつ聴いても期待を裏切りません

 

     

 

         

 

昨夕、サントリーホール「ブルーローズ」で「サントリーホール室内楽アカデミー第5期修了演奏会」(第2日)を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「弦楽四重奏曲 第12番 変ホ長調 作品127」より第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ」(演奏=チェルカトーレ弦楽四重奏団)、②メンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲 第2番 ハ短調 作品66」(トリオ・ムジカ)、③シューベルト「弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 D.810 ”死と乙女”」より第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」(クァルテット・ポワリエ)、④モーツアルト「弦楽四重奏曲 第15番 ニ短調K.421」(タレイア・クァルテット)です 

自席はC3列3番。3列目と言っても、1列目はコロナの感染防止のため空席になっています こうしたことがいつまで続くのか

トップバッターは「チェルカトーレ弦楽四重奏団」です 2017年4月に結成されました。「チェルカトーレ」とはイタリア語で「探求者」を意味するそうです メンバーは、第1ヴァイオリン=関朋岳、第2ヴァイオリン=戸澤采紀、ヴィオラ=中村詩子、チェロ=牟田口遥香です 戸澤采紀さんはご存知の通り東京シティ・フィルのコンマス・戸澤哲夫氏の娘さんです。このクァルテットは演奏曲目に応じて第1ヴァイオリンが交替するようです

演奏するのはベートーヴェン「弦楽四重奏曲 第12番 変ホ長調 作品127」より第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ」です

このブログで何度も書いているように、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の最大の魅力は緩徐楽章にあるのではないか、と思います その点、このクァルテットはその魅力を丁寧に掬い取って、美しいカンタービレを奏でていました 次の第4楽章「アレグロ」に入ると一転、メロディーの美しさよりも”強い意志”を強調した力強い演奏を展開、別の意味でベートーヴェンらしさを描き出しました

2番手は「トリオ・ムジカ」です 東京藝術大学の同期生で2018年に結成されました。メンバーはヴァイオリン=柳田か那子、チェロ=田辺純一、ピアノ=岩下真麻です

演奏するのはメンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲 第2番 ハ短調 作品66」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)が1845年に作曲、シュポーアに献呈されました 第1楽章「アレグロ・エネルジーコ・エ・コン・フォーコ」、第2楽章「アンダンテ・エスプレッシーヴォ」、第3楽章「スケルツォ:モルト・アレグロ・クアジ・プレスト」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・アパッショナート」の4楽章から成ります

3人の演奏で第1楽章に入ります ほの暗い情熱の発露とでも言うべきエネルギーに満ちた演奏が展開します この楽章の演奏を通じて感じたのはバランスのよく取れたトリオだな、ということです 第2楽章ではヴァイオリンとチェロのアンサンブルが美しく、それにピアノが加わり色彩感が増します 第3楽章はメンデルスゾーン特有の 妖精が高速で飛び回っているようなスケルツォです 第4楽章は力強さに満ちた迫真の演奏で、堂々たるフィナーレを飾りました トリオ・ムジカの3人には、大好きなメンデルスゾーンを取り上げてくれ、素晴らしい演奏を繰り広げてくれたことに感謝します

 

     

 

休憩後の1番手は「クァルテット・ポワリエ」です 桐朋学園大学の在学生・卒業生で2018年に結成されました 「ポワリエ」とはフランス語で「梨の木」という意味で、花言葉は「愛情、優しい思い、癒やし、なぐさめ」だそうです メンバーは第1ヴァイオリン=宮川莉奈、第2ヴァイオリン=若杉知怜、ヴィオラ=佐川真理、チェロ=山梨浩子です

演奏するのはシューベルト「弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 D.810 ”死と乙女”」より第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」です

他のユニットの女性陣がカラフルな衣装で登場するのに、「ポワリエ」の4人は黒の衣装で統一しています 多分、演奏曲目「死と乙女」の「死」を意識しての配慮だと思われます オケで言えば、「レクイエム」を歌うソリストは例外なく黒の衣装で登場しますが、それと同じ考えによるものだと思います

4人の演奏で第1楽章「アレグロ」の演奏に入ります 冒頭の集中力に満ちた総奏は、この曲に対峙する4人の覚悟を感じさせる迫真の演奏でした この楽章を通じて感じたのは、シューベルトのデモーニッシュ(悪魔的)な側面が良く表現されていた、ということです 第2楽章に入ると一転 静謐な音楽が奏でられ、その後 様々な変奏曲が展開しますが、チェロの山梨浩子さんが非常に落ち着いていて、彼女の低音の上で3人の演奏者が自由に演奏しているような雰囲気を感じました 4人とも素晴らしい演奏でした

ここで、会場係のスタッフが登場し、4人が座っていた椅子を布で丁寧に清掃します。これも新型コロナ対策ですが、こういうことがいつまで続くのか

コンサートのトリを務めるのは「タレイア・クァルテット」です 2014年 東京藝術大学在学中に結成され、ザルツブルク=モーツアルト国際室内楽コンクール2015で第3位、2018年第4回宗次ホール弦楽四重奏コンクール第1位を獲得しています メンバーは第1ヴァイオリン=山田香子、第2ヴァイオリン=二村裕美、ヴィオラ=渡部咲耶、チェロ=石崎美雨(日本フィル)です

演奏するのはモーツアルト「弦楽四重奏曲 第15番 ニ短調K.421」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1782年から1785年までに作曲しハイドンに献呈した6つの弦楽四重奏曲(第14番~第19番:「ハイドン・セット」)の一つで、1783年に作曲されましたが、ハイドン四重奏曲の中で唯一の短調の作品です 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「メヌエット:アレグレット」、第4楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります

4人の演奏で第1楽章に入りますが、短調特有の哀しみを湛えた曲想です このクァルテットは3日前の25日にクァルテット・エクセルシオとのジョイント・コンサートで聴いたばかりですが、その時に聴いたヤナーチェクの「内緒の手紙」における鋭角的な演奏とはまったく異次元の、まさに古典派の王道と言うべきモーツアルトのエッセンスを見事に掬い上げていました 山田香子、二村裕美、渡部咲耶、石崎美雨の4人が演奏を通じて再現したのは、モーツアルトの「涙が追いつけない哀しみ」です ヤナーチェクを聴いた時は、第1ヴァイオリンの山田香子とチェロの石崎美雨の演奏が特に印象に残ったと書きましたが、今回モーツアルトを聴いてあらためて思ったのは、二人の演奏の素晴らしさはそのままにして、第2ヴァイオリンの二村裕美とヴィオラの渡部咲耶も相当の実力者だということです それに加え、4人のアンサンブル能力が極めて高い ひと言でいうと、このクァルテットに関しては、研修生というよりも、かなり成熟した演奏集団という方が相応しいように思います

この日出演した演奏ユニットは、いずれも将来が楽しみな若者たちのグループですが、そのままグループの活動を継続していくにしても、一人一人が音楽家として独立して活躍するにしても、将来有望な若者たちです 近い将来、どこかのコンサートホールで、また素晴らしい演奏を聴かせてほしいと思います

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする