人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

黒澤明監督「用心棒」を観る 〜 三船敏郎の魅力全開の痛快時代劇

2021年01月07日 07時46分29秒 | 日記

7日(木)その2.よい子は「その1」も見てね。モコタロはそちらに出演しています

昨日、新文芸坐で菊島隆三・黒澤明脚本、黒澤明監督による1961年製作映画「用心棒」(モノクロ・110分)を観ました

風の吹きすさぶ道を素浪人(三船敏郎)がやってくる 町へ行く途中、宿場で争いごとがあることを耳にする。その宿場に着くと浪人は飯屋に入る。その飯屋の親父から、絹問屋とその仕事を奪おうとする造り酒屋が対立し、その手下のゴロツキたちが抗争を繰り広げていることを聞くと、対立を煽って双方を自滅させようとほくそ笑む 最初に造り酒屋に向かった浪人は、名前を問われ「桑畑三十郎」と名乗る。わざとゴロツキたちを挑発し、あっという間に3人を斬り捨てる そのことで絹問屋側の用心棒となった浪人はまんまと双方を決闘させることに成功するが、役人が来たことで途中で計画が頓挫してしまう 長い休戦期間を過ごすうち、造り酒屋側の親分の弟・卯之助(仲代達矢)が帰ってきて、取りあえずの手打ちへと事を運ぶ。当てが外れた浪人はまた計画を練る必要に追われる。やがて、ある農夫の妻が無理やり造り酒屋の主人の愛人にされていることが分かり、浪人はそれが見逃せず、策略を使って妻を助けるが、そのことが卯之助たちにバレてしまう 浪人は拷問を受けるが、隙を見て逃げ出し、町の外れのお堂に隠れる 世話をしてくれた飯屋の親父が卯之助たちに捕まったことを知ると、浪人は再び町へ行く。卯之助たちと対決し、皆殺しにする 造り酒屋と絹問屋も同士討ちで死んでようやく町は静かになった。浪人は「あばよ」と一言残して去っていく

 

     

 

この映画も何度観たか覚えていないほど観ましたが、何回観ても面白くてワクワクします 冒頭、町へやってきた浪人の前を 犬が斬られた人間の手首をくわえて去っていきますが、コミカルな音楽が被されます この町がとんでもない不穏な状態にあることが軽妙に語られています このほか、見どころはいくつもあります 「10人斬るのに10秒」と言われる三船の立ち回りは鮮やかです 一番強く印象に残るのは、三船が演じる浪人と仲代達也が演じる卯之助の一騎打ちです 浪人は懐に包丁を 腰に刀を差し、一方の卯之助はピストルを構えています。卯之助の撃つ弾をよけ、浪人は懐の包丁を卯之助目掛けて投げ、ピストルを持つ手に命中させ、斬り捨てます     この名勝負が、1年後の「椿三十郎」での2人の歴史的な対決シーンに繋がっています

黒澤映画、とくに三船敏郎を起用した時代劇は理屈抜きで面白いです

 

     

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今年の初コンサート = 篠崎史紀ヴァイオリン・リサイタルを聴く ~ クライスラー、ドヴォルザーク、マスネほか:モンティではサプライズも! = 芸劇ブランチコンサート「名曲リサイタル・サロン」

2021年01月07日 07時22分50秒 | 日記

7日(木)その1.わが家に来てから今日で2289日目を迎え、トランプ米大統領は5日、次期大統領を選出する連邦議会の手続きをめぐり「副大統領は不正に選ばれた選挙人を拒否する権限を持つ」とツイッターに書き込んだが、これはペンス副大統領に対しバイデン次期大統領の選出を妨害するよう促すものである  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプ支持者のご機嫌を取るか 民主主義を守るか ペンスの良心が問われている

 

         

 

昨日、夕食に「豚の生姜焼き」と「生野菜サラダ」を作りました 生姜焼きはちょっとマヨネーズを入れたら一段と美味しくなりました

 

     

 

         

 

昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで「芸劇ブランチコンサート・名曲リサイタル・サロン 第10回  篠崎史紀ヴァイオリン・リサイタル」を聴きました 公表されたプログラムは①クライスラー「美しきロスマリン」「愛の悲しみ」「愛の喜び」、②モンティ「チャールダッシュ」、③ドヴォルザーク「ユーモレスク」、④マスネ「タイスの瞑想曲」ほかとなっています 演奏はヴァイオリン独奏=N響第1コンサートマスター・篠崎史紀、ピアノ=清水和音です

 

     

     

自席は1階N列24番、センターブロック右通路側です。会場は市松模様配置です

ピアノ伴奏の清水和音とともに、黒のロングコート風の衣装でバッチリ決めたマロこと篠崎史紀が颯爽と登場します クライスラーか と思いきや、「お正月」「日本の音楽」「尺八と琴」のキーワードでお馴染みの宮城道雄「春の海」が厳かに、かつ美しく演奏されました 演奏後のマロさんの解説によると、宮城道雄はドビュッシーが好きだったそうです そういえばこの曲、ドビュッシー風だと思いました また、マロさんが海外で公演をするときには、アンコールにこの曲を弾くよう要請されるそうです

次いで、フリッツ・クライスラー(1875ー1962)のヴァイオリン曲「美しきロスマリン」が軽快に、「愛の悲しみ」が哀愁を帯びて、「愛の喜び」が弾けるように演奏されました

ここでナビゲーターの八塩圭子さんが篠崎氏に「マロ」というニックネームの由来を訊ねました 篠崎氏によると、「小学生の時、図書館で江戸時代の版画の画集を観ている時に、片面に写楽の顔の絵が、もう片面に歌麿の顔の絵が載っていて、友だちが歌麿の絵を見て「お前にソックリだ」と言ったのが元になっている」とのことで、「その後、ウィーンに留学した時に、日本人にはミドルネームがなく、覚えやすい名前をということで、フミノリ・マロ・シノザキと表記し名乗るようになった ヨーロッパではシノザキよりもマロの方が通りが良い」とのことでした

 

     

 

次にクロード・ドビュッシー(1862ー1918)の「夢のあとに」、アントニン・ドヴォルザーク(1841ー1904)の「ユーモレスク」、ジュール・マスネ(1842‐1912)の「タイスの瞑想曲」が、それぞれ情感豊かに演奏されました

ここで再び八塩さんによるインタビューに移り、2人の食生活について質問が出されました どうやら2人とも野菜嫌いで肉大好き人間のようで、薄味・さっぱり系が嫌いだそうです 肉ばかり偏って食べていると脳梗塞などの病気が心配ですね

次にグスタフ・マーラー(1860ー1911)の「アダージェット」、ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840ー1893)のバレエ音楽「白鳥の湖」から1曲(曲名不明)が演奏されました とくに「アダージェット」はヴァイオリン1挺とピアノだけでこれほどの表現ができるのか、と感嘆しました

最後にヴィットリーノ・モンティ(1868‐1922)が1902年に作曲した「チャールダッシュ」が演奏されました ピアノの前奏に導かれて、舞台下手から現れた篠崎氏の手に握られていたのは、なんと おもちゃのように小さなミニチュア・ヴァイオリンでした     篠崎氏はこれを普通サイズのヴァイオリンと変わらぬテクニックで鮮やかに演奏、聴衆を興奮の坩堝に巻き込みました

このように、私の初コンサートは熱狂の中で閉じられました

 

         

 

帰りがけに、ロビーの片隅に設置された前売り券売場で5月(Vn:大江馨)、7月(Hr:福川伸陽)、9月(Pf:河村尚子)のチケットを購入しました いずれも素晴らしい演奏が期待できそうです

 

     

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