人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

緊急事態宣言によるコンサート等 ⇒ 上限は最大5千人、収容率は50%まで / 黒澤明「どん底」を観る ~ ゴーリキーの戯曲を江戸時代の棟割長屋に移し替えて製作した作品:新文芸坐

2021年01月09日 07時22分06秒 | 日記

9日(土)。新型コロナウイルス感染拡大を受け東京都、神奈川、埼玉、千葉の3県に7日に発令された緊急事態宣言のうちコンサート等のイベントは「上限は最大5千人、収容率は50%まで」となりました これを受け、東京都交響楽団から「12日と13日の都響スペシャルは予定通り開催する。政府が要請するイベントの開催要件(収容率50%以下)の範囲内でチケットをWEBで継続販売する」というメールが配信されました 私は13日午後7時からのコンサートでインバルの指揮でブルックナー「交響曲第3番」他の演奏を聴きますが、他のオーケストラも都響と同様の措置を採るのではないかと思われます

ということで、わが家に来てから今日で2291日目を迎え、トランプ支持者による米連邦議会議事堂への乱入事件を受けて 政権幹部が相次ぎ辞任を表明するなど トランプ離れが加速する中、トランプ大統領は7日、米連邦議会が民主党のバイデン氏を次期大統領に正式認定したことを受け、円滑な政権移行に協力する考えを示した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     自分の扇動発言がもとで4人も死んで やっと目が覚めたか  誰が責任を取るんだ!

 

         

 

昨日の夕食はこの冬初の「おでん」にしました 「おでん」といえば、その昔、歴史に残るテレビ・コマーシャルがありました🍢 セブンイレブンだったと思いますが、寒い夜に「お電話待ってます」に掛けて「オデンは待ってます」と洒落たCMでした セブン イレブン いい紀文 とか言っちゃって

 

     

 

         

 

昨日、新文芸坐で 黒澤明・小國英雄脚本、黒澤明監督による1957年製作映画「どん底」(モノクロ・125分)を観ました

江戸の場末、崖に囲まれた陽の当たらない所に傾きかけた棟割長屋(同じ屋根の下で両側に割り、それぞれの側を数戸に仕切った長屋)がある そこでは、人生のどん底にいる人間たちが暮らしていた 遊び人の喜三郎(三井弘次)、殿様と呼ばれる御家人の成れの果て(千秋実)、桶屋の辰(田中春男)、飴売りのお滝(清川虹子)、アル中の役者(藤原鎌足)、鋳掛屋の留吉(東野英治郎、寝たきりのその女房あさ(三好栄子)、夢想にふける夜鷹のおせん(根岸明美)、けんかっ早い泥棒の捨吉(三船敏郎)たちが一つ屋根の下の長屋に住んでいた ある日、お遍路の嘉平(左卜全)が舞い込んでくる。嘉平は寝たきりの鋳掛屋・留吉の女房あさに来世の安らぎを説き、役者にはアル中を治す寺を教えるなど誰にも親切にする 慈悲深いが暗い過去を持つ嘉平の言動に長屋の雰囲気も変わっていく 一方、泥棒の捨吉は大家の女房・お杉(山田五十鈴)と関係を結んでいたが、お杉の妹のかよ(香川京子)に心移りしていた 嘉平から 二人でこの場所から逃げるように勧められるが、なかなか決心できずにいた    そんな捨吉の心変わりを知ったお杉は、かよを折檻、それで長屋の住民が駆け付けて騒動となる 逆上した捨吉は大家の六兵衛(中村鴈治郎)を突き飛ばし、誤って殺してしまう それを見たかよは、姉・お杉と捨吉が共謀して六兵衛を殺したと叫び、捨吉とお杉はお縄となり、かよは行方不明になってしまう その騒ぎの中、嘉平はいつの間にか姿を消していた 長屋はいつものように酒と博奕に明け暮れ、駕籠かき・熊(渡辺篤)を加えて馬鹿騒ぎになる そこへ殿様が駆け込んでくる。役者が首を吊って死んだという 遊び人の喜三郎は「せっかくの踊りをぶち壊しやがって」と吐き捨てる

 

     

 

この映画は、ゴーリキーの戯曲を江戸に移し替えて製作した作品です

黒澤作品にしては珍しく、短期間・低予算で製作された映画です 2週間で脚本を書き上げ、40日間のリハーサルを経て、3か月の撮影で撮り終えています ゴーリキーの「どん底」の映画化は黒澤監督の長年の夢だったそうです。しかし、原作と異なり、どん底の人たちの暮らしを明るく描いています 彼らはお金がないにも関わらず、そしてお互いに罵倒しながらも、酒を飲み、博奕を打ち、歌を歌います それは彼らが等しく貧しいからだと思います

黒澤監督は、リハーサルの中の1日、人気落語家をスタジオに招き、古今亭志ん生に「粗忽長屋」を、古今亭今輔に「馬鹿囃子」を演じさせ、江戸庶民の生活感を俳優たちに学ばせたといいます どこまでもリアリズムにこだわる黒澤監督らしいやり方だと思います

この映画には主役らしい主役はいません 強いて言えば全員が主役とも言えるほどの俳優陣を揃えています セットには金をかけず、人に金をかけたといったところでしょうか

 

     

コメント
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