人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

マウロ・リマ監督「マイ・バッハ 不屈のピアニスト」を観る ~ ジョアン・カルロス・マルティンスの半生 / 読響アンサンブル(2月19日)、ウィーン・プレミアム・コンサート(3月24日) ⇒ 中止

2021年01月19日 07時22分01秒 | 日記

19日(火)。もう終わったと思っていた「払い戻し」が2件復活してしまいました 読売日響から「読響アンサンブル・シリーズ  2月19日(金)中止のお知らせ」のハガキが届きました 当日は上岡敏之氏が出演予定でしたが、コロナ禍の影響で来日できなくなったため中止することになったとのこと 会員には3月中旬に郵便局からの「払出証書」により返金するとしています しかし、今回の中止は私にとってはラッキーでした というのは、2月19日は午後7時からバッハ・コレギウム・ジャパンの「ヨハネ受難曲」のコンサートがあり、日時がダブっていたからです 行けなくなったチケットをどうしたものかと悩んでいたところでした 長いことコンサート通いをしていると、たまにこういうことがあります

また、サントリーホール・メンバーズ・クラブから3月24日開催の「ウィーン・プレミアム・コンサート」中止の案内メールが届きました  「新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響および、現時点での新規入国停止の状況を踏まえ、公演を中止することになった」旨が書かれていました これで昨年から続く私に関わる「払い戻しドミノ」は114公演になりました

ということで、わが家に来てから今日で2301日目を迎え、毒殺未遂事件に遭ったロシアの反政権活動家、アレクセイ・ナバリヌイ氏が17日、療養先のドイツからモスクワに帰国し、直後に空港内でロシア当局に拘束された  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     世界4大独裁者の一人 トランプが去っても 金正恩と習近平とプーチンが残ってる

 

         

 

昨日の夕食は「牡蠣鍋」にしました 材料は牡蠣、海老、白菜、エノキダケ、シメジ、シラタキ、焼き豆腐です 今回は牡蠣鍋専用のスープを使ったのでとても美味しく出来ました 〆はうどんでしたが、スープによく合いました

 

     

     

 

         

 

昨日、神楽坂のギンレイホールでマウロ・リマ監督による2017年製作ブラジル映画「マイ・バッハ 不屈のピアニスト」(117分)を観ました

ジョアン・カルロスは病弱だった幼少期(ダヴィ・カンポロンゴ)にピアノと出会い、才能を大きく開花させていく    20歳(ロドリゴ・パンドルフ)でクラシックの殿堂と知られるカーネギーホールでデビューを飾り、「20世紀で最も偉大なバッハ奏者」として世界的に活躍するまでになる 一流の演奏家として世界を飛び回っていたが、1965年、サッカーの試合中に右手の3本の指に障害を抱え、ピアニストとしての生命線である指が動かせなくなってしまう しかし、不屈の闘志でリハビリに励んだジョアン(アレクサンドル・ネロ)は、ピアニストとしての活動を再開、自身の代名詞ともいえるバッハの全ピアノ曲収録という偉業に挑戦する そんな中、ジョアンは1995年、ブタペストで暴漢に襲われて 頭を強打され 能に障害が残って右手の自由が利かなくなりピアノの演奏が出来なくなってしまう しかし、彼には左手があり、指揮者という道も残されていた

 

     

 

この映画は、「20世紀最高のバッハ演奏家」と称され、事故によるハンディキャップを抱えながら、不屈の精神で困難に立ち向かったブラジルのピアニスト、ジョアン・カルロス・マルティンス(1940年~)の半生を描いたドラマです

ピアニストの半生を描いた映画だけあって、冒頭から最後までクラシック音楽が絶え間なく流れます 冒頭の場面はバッハ「ヨハネ受難曲」」BWV245の演奏シーンですが、まるでピアノ協奏曲のようにオーケストラをバックに ジョアンのピアノがメインに据えられて演奏しています     チェンバロの代わりとしてのピアノでしょうが、脇役が主役に躍り出た いかにも "映画作品" だと思います

映画では「平均律クラヴィーア曲集第1巻」から第1番「プレリュード」BWV846、「イタリア協奏曲」BWV971、「ゴルトベルク変奏曲」BWV988、「フランス組曲第5番ト長調」BWV816,「パルティータ第2番ニ短調」BWV826から「シャコンヌ」、「管弦楽組曲第3番」BWV1068から「G線上のアリア」,「ピアノ(チェンバロ)協奏曲第1番ニ短調」BWV1052から第1楽章などのバッハの作品が 練習やコンサートのシーンで流れるほか、ショパンの「マズルカ」や「エチュード」、シューマンの「トロイメライ」、チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」、ヒナステラの「ピアノ協奏曲」、ラヴェルの「左手のためのピアノ協奏曲」などの楽曲が随所に流れます これらの曲はすべてジョアン・カルロス・マルティンス本人が演奏した音源を使っているそうです ヒナステラの超絶技巧超高速演奏が凄い ラヴェルは左手だけで弾いているとは思えない迫力です

この映画を観るまで、ジョアン・カルロス・マルティンスというバッハのオーソリティと言われるピアニストがいることを知りませんでした    彼には最後に指揮者としての道が開かれていたわけですが、クラシックの歴史を振り返ってみると、ピアニストから指揮者に転向したアーティストが何人かいます 真っ先に思いつくのはアルゼンチン出身のダニエル・バレンボイムです  次に頭に浮かぶのはドイツ出身のクリストフ・エッシェンバッハです    アジアでは、韓国出身のチョン・ミョンフン(1974年のチャイコフスキー国際コンクール第2位)がいます    一芸に秀でる者は何とか、とはよく言われる言葉ですが、すべての人がそうではありません やはり、それだけの才能を持っている人だけが 別の道で生き残るのだと思います

コメント (2)
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