3日(日)。昨日は新聞休刊日だったので、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲を聴きながら本を読んで過ごしました。例年2日と3日は親戚への新年のあいさつ回りをしているのですが、コロナの影響で 今年はほとんど初めてと言っていいくらい家で過ごすことになりました
ということで、わが家に来てから今日で2285日目を迎え、米上院は1日、トランプ大統領が拒否権を行使した2021会計年度の国防予算の大枠を決める国防権限法案を3分の2以上の賛成で再可決し、同法は成立したが、トランプ政権下で拒否権が覆されるのは初めてである というニュースを見て感想を述べるモコタロです
米国では1月1日に議会を開いて重要法案を可決したんだね 日本の国会はどうよ?
昨日の夕食は頂いた牛肉で「すき焼き」にしました まあ、お正月ということで
本田哲也著「ノーマンズランド」(光文社文庫)を読み終わりました 誉田哲也は1969年、東京都生まれ。学習院大学卒。2002年に「妖の華」で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞、2003年には「アクセス」で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞している 主な著作に「ストロベリーナイト」「ジウ」「シンメトリー」など多数
東京都葛飾区のマンションで女子大生が殺害された 特捜本部入りした警視庁刑事部捜査一課の姫川玲子警部補率いる姫川班だったが、容疑者として浮上した大村という男は、すでに別件で逮捕されていた しかし、殺人事件だというのに情報は不自然なほど遮断され、捜査は難航する。誰かが何かを隠していることは明らかに見える 事件の背後には何が隠されているのか 一方、20年前に起こった少女失踪事件が再浮上する この事件との関りはあるのか
【以下、ネタバレ注意】
物語は、高校のバレー部で知り合い親しく付き合うようになった庄野初海と江川利嗣だったが、初海が突然江川の前から姿を消した、というシーンから始まります 警察官である初海の父親・庄野正彦から「初海は北朝鮮の工作員に拉致され 連れ去られた」と聞かされた江川は、初海を救いたい一心で、自衛隊に入隊して体を鍛え、いつの日か彼女を連れ去った工作員を探し出し真実を聞き出そうと周到な準備を進め、その時を待ちます そして、正彦が得た情報をもとに工作員を拉致し、拷問の上20年前の真相を聞き出します
本書は単なるミステリーに留まらず、いやしくも”民主主義”の名前を冠した国家が他国の国民を拉致するという野蛮な行為に対し、現行憲法の下では自衛隊は何の手出しもできない理不尽さも描いています
本作では「姫川玲子シリーズ」で初めて武見亮太という検事が登場しますが、玲子との間合いが微妙です 登場時はかなり女たらしのイケメンというイメージだった武見ですが、終盤になると、玲子が思わず頼りたくなる頼もしい人物に変貌を遂げています 次回作で2人の関係はどんな風になるか楽しみでもあります
450ページを1日で読み切るのはしんどいですが、ストーリーが面白く 先の展開が読めないので、次はどうなるのかと読む手が止まりません お薦めします