4日(月)。昨日の日経朝刊によると、ウィーン国立歌劇場の5年ぶりの来日公演が10月14日から11月1日にかけて東京文化会館と神奈川県民ホールで開かれます 昨年から音楽監督に就任したフィリップ・ジョルダンの指揮でR.シュトラウス「ばらの騎士」が、リッカルド・ムーティの指揮でモーツアルト「コジ・ファン・トゥッテ」が上演されます 私には無縁だと思います
ということで、わが家に来てから今日で2286日目を迎え、まもなく政権交代となる予定のトランプ米大統領だが、英国で所有する2つのゴルフコースの2019年の収支を赤字計上した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプのことだから 税金逃れのために わざと赤字計上したんじゃないのかな?
昨夕は息子が「ポトフ」と「野菜と蒲鉾のサラダ」を作ってくれました 「ポトフ」は玉ねぎや人参の皮で出汁をとり、人参、ジャガイモ、大根、カボチャ、キャベツ、玉ねぎ、ウインナ、ベーコンを 塩胡椒だけで味付け、「サラダ」は冷蔵庫の残り物を有効活用し、塩胡椒とオリーブオイルでドレッシングを作る どちらも美味しかった やっぱり料理は息子にかないません
井岡瞬著「本性」(角川文庫)を読み終わりました 井岡瞬は1960年、東京都生まれ。広告会社勤務を経て、2005年「いつか、虹の向こうへ」で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞してデビュー。2016年「代償」で啓文堂書店文庫大賞を受賞し、同署は50万部を超えるベストセラーになった toraブログでは多くの作品をご紹介してきました
40歳独身の梅田尚之は、お見合いパーティーで『サトウミサキ』と出会う 彼女の虜となり逢瀬を重ねる尚之だが、結婚話が進むにつれてミサキは不審な行動を取るようになる 一方、若手刑事の宮下真人は、一匹狼のベテラン刑事・安井隆三と組んで、古橋亮二の焼死事件を追っていた。何の変哲もない単純な火災事故のはずが、署内で安井だけは事件の裏に胡散臭い何かを感じ取っていた その後 サトウミサキは、ファミリーレストラン「ヘブンズダイナ」に現れ、そこで働くフリーターの小田切琢磨を逆ナンパし高級レストランに連れまわしたり、高級ローテーブルを買い与えたりするが、そのうち他の女性を押し付け琢磨を困らせる そうかと思うと、同窓会に参加した琢磨の従妹の小谷沙穂里の前に現れ、ある写真を見せ、文書を読んでサインするよう要請する・・・といった具合に、あちこちに出没する そして、ある女性の死体が発見される・・・彼女の目的は何なのか。その写真と文書は何なのか 安井・宮下のコンビは真相に迫って行く
【以下、ネタバレ注意】
『サトウミサキ』が接触した人物は15年前のある事件に関わっていました 当時、古橋亮二も、小田切琢磨も、小谷沙穂里も都内の区立竹野原中学校の3年生だったこと、彼らは佐藤浩紀という同級生を虐めていたこと、その時の担任が梅田尚之で、虐めを認めようとしなかったこと、浩紀の母親が警察に対処を求めた時に対応したのが安井刑事だったこと、そして何より浩紀の姉が『サトウミサキ』であることが明らかになります つまり、弟へのイジメに対する姉の復讐劇だったのです 加害者たちに見せた写真は亮二が虐めの現場の様子を写したもので、文書はその虐めの様子を克明に再現した内容で、内容が事実に間違いないことを加害者に認めさせサインを求めたものでした
女が男を騙し続けるというストーリー展開は柚木麻子「BUTTER」に似ていますが、動機が全く違います 最初のうちは、サトウミサキってとんでもない食わせ物だな、と思いながら読み進めていきましたが、彼女の動機が分かると同情心が湧いてきました しかし、サトウミサキはしたたかです。死ぬ間際の安井の前で最後に”本性”を現します
安井刑事は癌で死んでしまいますが、宮下刑事は彼の意志を引き継ぎ、『サトウミサキ』を探し出し、対峙していくべく闘いを宣言します この辺の前向きな姿勢は井岡瞬らしいエンディングだと思います 470ページの大作ですが、面白いので一気読み必至です