人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

METライブビューイング・アンコールでガランチャ ✕ アラーニャのサン=サーンス「サムソンとデリラ」を観る ~ ガランチャの魅惑的なアリアに”落ちない”男はいない!

2022年09月25日 07時01分02秒 | 日記

25日(日)。わが家に来てから今日で2814日目を迎えウクライナでの人権状況を調べていた国際的な専門家による独立調査委員会は23日、「ウクライナでロシア兵による戦争犯罪が行われた」と結論づける報告書を発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     兵士と民間人の区別なく拷問、処刑、虐待を繰り返していた 責任者は名を名乗れ!

 

         

 

昨日午前10時半から、東銀座の東劇でMETライブビューイング・アンコール上映、サン=サーンス「サムソンとデリラ」を観ました 台風が静岡県に上陸するという危機的状況の中、傘を持って出かけました

本公演の上映は2018年10月20日にニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です キャストはデリラ=エリーナ・ガランチャ、サムソン=ロベルト・アラーニャ、大祭司=ロラン・ナウリ、ヘブライの長老=ディミトリ・ベロセルスキー、ガザの太守アビメレク=イルビン・アズィゾフ。管弦楽・合唱=メトロポリタン歌劇場管弦楽団・同合唱団、指揮=マーク・エルダー、演出=ダルコ・トレズニヤックです

 

     

 

オペラ「サムソンとデリラ」はカミーユ・サン=サーンス(1835ー1921)が1868年から76年にかけて作曲、1877年にドイツのワイマール大公歌劇場でドイツ語により初演されました サン=サーンスは当時42歳でしたが、ワイマール歌劇場の元音楽監督はフランツ・リストで、当時の音楽界に大きな影響力を持ち、サン=サーンスの芸術活動のサポーターでもありました

このオペラの題材は旧約聖書に伝えられる英雄サムソンの物語です ストーリーは「パレスチナのガザ。ペリシテ人の支配に抵抗するヘブライ人の先頭に立ったサムソンは、ペリシテ人の舞姫デリラの誘惑にかかり、欺かれて盲目にされ捕らわれるが、最後に怪力を振り絞ってダゴンの宮殿の柱を倒し、居合わせたペリシテ人もろとも自らも命を絶つ」というものです

このライブビューイングは過去に一度観ていますが、どうしてもガランチャのメゾソプラノを聴きたくて、Kiriokaさんをお誘いしました

 

     

 

聴きどころはデリラがサムソンを誘惑するアリアです 「春は目覚めて」(第1幕終盤)、「恋よ!弱い私に力を貸して」(第2幕冒頭)、「あなたの声に私の心は開く」(第2幕3場)です 

ガランチャは今年6月28日(火)すみだトリフォニーホールで開かれたリサイタルでも「あなたの声に私の心は開く」を歌いましたが、ガランチャのセクシーで魅惑的なアリアに”落ちない”男はいないでしょう Kiriokaさんの指摘の通り、ガランチャは歌唱力の素晴らしさはもちろんのこと、演技力が半端ありません。デリラに成り切っています

サムソン役のロベルト・アラーニャは何を歌っても合格点のMETの看板テノールですが、力強い歌唱に加え演技力も素晴らしかった

大祭司役のロラン・ナウリとヘブライの長老役のディミトリ・ベロセルスキーの歌唱力も申し分ありませんでした

特筆すべきはメトロポリタン歌劇場合唱団の迫力のあるコーラスです またバレエが素晴らしかった マーク・エルダー指揮メトロポリタン歌劇場管弦楽団は歌手に寄り添いつつオーケストラ自らが歌い、サン=サーンスのエキゾチックな世界を見事に描き出していました

午後1時50分ごろ上映が終了しましたが、外に出ると雨が降っていなかったので、これ幸いに歌舞伎座近くのパブ「82」で生ビールを片手に音楽談義をしてから帰途につきました

ガランチャがまた来日したら、絶対に聴きに行きます

 

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする