人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

バッティストーニ ✕ 東京フィルでマーラー「交響曲第5番」、リスト「巡礼の年 第2年 イタリア」より「ダンテを読んで」を聴く ~ 東京フィル9月度定期 / ウェールズSQのチケットを取る

2022年09月16日 07時00分30秒 | 日記

16日(金)。11月19日(土)午後2時から第一生命ホールで開かれる「ウェールズ弦楽四重奏団 ~ アカデミー生とともに」のチケットを取りました    プログラムは①モーツアルト「弦楽五重奏曲第4番 ト短調 K.516」、②ウェーベルン「弦楽四重奏のための緩徐楽章」、③シューマン「弦楽四重奏曲第2番 ヘ長調 作品41-2」、④リヒャルト・シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」より序曲、⑤ブラームス「弦楽六重奏曲第2番 ト長調 作品36」です 演奏はウェールズ弦楽四重奏団(崎谷直人、三原久遠、横溝耕一、富岡廉太郎)とアカデミー生12名です

もちろん、モーツアルトとブラームス狙いです

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2805日目を迎え、ウクライナ東部ハリコフ州のロシア側支配地域をほぼ取り戻したウクライナ軍は、南部でも奪還作戦を展開しており、ロシア国内でも「敗北」を認める声が強まっている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     いくら国内の言論統制をしても 戦果を得られなければ  プーチンへの批判は高まる

 

         

 

昨日、夕食に「回鍋肉」「生野菜とツナのサラダ」「マグロの山掛け」「冷奴」「大根の味噌汁」を作りました 回鍋肉は娘が葱が嫌いなので入れていません

 

     

 

         

 

昨日、東京オペラシティコンサートホールで東京フィル9月度定期演奏会を聴きました 私は本来サントリーシリーズ会員ですが、1日に2公演以上コンサートを聴かないという方針により前日に振り替えました プログラムは①リスト(バッティストーニ編)「巡礼の年 第2年 イタリア」より「ダンテを読んで」、②マーラー「交響曲第5番 嬰ハ短調」です 指揮は東京フィル首席指揮者アンドレア・バッティストーニです

 

     

 

振り替えで指定されたのは1階22列17番。センターブロックですが、通路から一番奥のど真ん中の席です。私はこういう席が一番苦手です しかし、こちらからは指定できないので仕方ありません

オケは16型で左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの東京フィルの並び。コンマスは近藤薫です    さすがに16型ともなるとステージが狭く感じます。チェロのトップは伊東裕君の客演だろうか

1曲目はリスト(バッティストーニ編)「巡礼の年」第2年「イタリア」より第7曲「ダンテを読んで」です この曲はフランツ・リスト(1811ー1886)が1837年頃に作曲(1849年改訂)しました 玉川大学芸術学部教授・野本由紀夫氏のプログラムノートによると、ピアノ独奏曲集「巡礼の年」は4集から成り、それぞれ「第1年:スイス」「第2年:イタリア」「第2年補遺:ヴェネツィアとナポリ」「第3年」となっています    このうち「第2年: イタリア」より「ダンテを読んで」は、ダンテの「神曲」を読んで、その恐ろしい情景、淫乱、憎悪、苦痛の状態から受けた強烈な印象を、いわば「音楽による読書感想文」として作曲したものとのこと 今回の演奏はバッティストーニがオーケストラ用に編曲した版によるものです

バッティストーニの指揮で演奏に入ります 冒頭、金管楽器によって「地獄門の動機」が強烈なリズムで演奏されますが、最後まで聴いた印象は、「ファンタジア」で有名なストコフスキーばりの編曲で、オーケストラの各セクションの色彩感をフルに生かした音楽になっています バッティストーニは自ら編曲した作品をエネルギッシュに指揮、リストの神髄に迫りました

 

     

 

プログラム後半はマーラー「交響曲第5番 嬰ハ短調」です この曲はグスタフ・マーラー(1860ー1911)が1901年から翌02年にかけて作曲、1904年10月18日にケルンでマーラーの指揮により初演されました 第1楽章「葬送行進曲:正確な速さで。厳粛に。葬列のように」、第2楽章「嵐のように荒々しく動きをもって。最大の激烈さをもって」、第3楽章「スケルツォ:力強く、速すぎずに」、第4楽章「アダージェット:非常にゆっくりと」、第5楽章「ロンド・フィナーレ:快速に、楽し気に」の5楽章から成ります

バッティストーニの指揮で第1楽章がトランペットの独奏により開始されます 某交響楽団の7月定期演奏会で聴いた崩壊したファンファーレが頭にあったので心配しましたが、全くの杞憂に終わりました 素晴らしい演奏でした 独奏トランペットはその後も安定していました クラリネットがベルアップ奏法を見せていたので、音が直線で飛んできました 間断なく続けられた第2楽章は強烈な速さで開始され、楽譜指示通り「嵐のよう」でした 金管が咆哮し、弦楽器が渾身の演奏を展開する中、中盤におけるチェロセクションのアンサンブルが美しく響きました

ここでチューニングに入ります これは、この曲が第1楽章と第2楽章が「第1部」、第3楽章が「第2部」、第4楽章と第5楽章が「第3部」となっていることによります バッティストーニはこの構成に従って、第3楽章の前と後に「間」を置きました

第3楽章はまるでホルン協奏曲ですが、首席の高橋臣宣の独奏が素晴らしかった この人、現在の日本のオケのホルン奏者の中で1,2位を争う実力者かもしれません

第4楽章はあまりにも有名な「アダージェット」です ハープの伴奏により弦楽器群が美しいメロディーを奏でますが、この音楽こそ、出会って間もないアルマへの愛の告白なのです

マーラーは1901年11月10日、アルマ・シントラー(1879ー1964)との運命的な出会いをします マーラーは41歳、アルマは22歳でした。お互いに一目ぼれし、そのわずか1か月後の12月には婚約し、翌1902年3月9日に電撃結婚したのでした ダブルスコアに近い年齢差ですが、恋は盲目。「いいじゃないの愛があれば歳の差なんて」というわけです これほど甘く切ないロマンティックな音楽も珍しいかもしれません 弦楽器の渾身の演奏とそれに寄り添うハープ(梶彩乃さん?)が素晴らしかった

マーラーの指示通り、いつまでも余韻に浸ることなくホルンの合図で第5楽章に入ります この楽章はアルマと結婚したマーラーの幸福感がそのまま反映したような喜びに満ちた楽しい音楽です 前へ前へという推進力に満ちた音楽が繰り返され、オーケストラ総力により幸福の喜びが爆発します

バッティストーニは終始、身体全体を使ってエネルギッシュに指揮をし、楽団員から持てる力をすべて引き出していました あの指揮姿を前にしたら、シャカリキになって演奏せざるを得ないでしょう

 

     

コメント
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