『キング』の時代 国民大衆雑誌の公共性/岩波書店/佐藤卓己
日本で初めて発行部数1〇〇万部を達成し,雑誌の黄金時代を築いた大日本雄辯會講談社の伝説的雑誌『キング』.同時代のメディア環境全体のなかでこの国民大衆誌の意味を捉え直し,戦時体制下において「雑誌王」野間清治と「講談社文化」とが果たした役割を解き明かしたメディア史研究の金字塔,ついに文庫化! (解説 與那覇潤)
書評情報
公明新聞 2020年2月24日
毎日新聞(夕刊)2020年1月28日
毎日新聞(夕刊)2020年1月28日
「武力はもはや国の品位を定める基準でなくなった」
「文化の進展を尺度として考えると世界列国の内でははるか下にあるを免れない」。
軍事より文化、民生の向上をのコラムが「キング」の巻頭を飾った。
「キング」は100年前に創刊された大衆雑誌であった。
英語の「マス」の和訳である「大衆」が使われ始めた時期での「キング」の創刊だった。
「面白くて、ためになる」をうたう文句に創刊号(1925年1月1日付)は74万部も売れたのだ。
第一次世界大戦中、インキや紙の国内生産が増大し、出版を後押した(毎日新聞「余禄」2025年1月1日付)。
新聞は情報の宝庫である。
パクリ情報に過ぎない「取手通信」であるが、新年も継続する。
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