みつとみ俊郎のダイアリー

音楽家みつとみ俊郎の日記です。伊豆高原の自宅で、脳出血で半身麻痺の妻の介護をしながら暮らしています。

「ソウルパワー」

2010-04-15 22:49:43 | Weblog
という74年にアフリカのザイールで行われた黒人の音楽祭とモハメドアリのタイトルマッチの抱き合わさったビッグイベントのドキュメンタリー映画の試写会を観る。

この映画を観ると、当時から40年近くたった現在のアメリカ黒人の意識とこの時代のアメリカ黒人の意識は本当に変わってしまったんだなということがよくわかる。
この映画の主役とも言えるジェームスブラウンからも再三飛び出す「black and proud」ということばと「black is beautiful」ということばは、きっと現在のアメリカ黒人の間では死語に違いないと思う。

マイケルジャクソンでなくても、ダイアナロスでなくても、ビヨンセでなくても、今の黒人の大半の人たちは白い肌とストレートヘアを求めて黒人の血をひたすら否定しようとする。
アメリカの黒人で現在最大のビジネスは、かつら産業とあの縮れ毛を直毛に修正する薬を作る会社だ(しかもこの薬の成分はかなりヤバイ)。
人体に有害でリスキーな薬を使ってまで白人のような容姿を作ろうと努力する現在のアメリカ黒人たちはこの映画をどう観るのだろうか?
アフリカの地でステージに立ったアメリカ黒人ミュージシャンたちが口々に言う「我々は故郷に帰ってきたのだ」という気持ちと「ブラックアンドプラウド」という気持ちが、果たして今でも存在するのだろうか?
そんな思いを抱いた映画だった。

フルムスのpodcast収録のために

2010-04-06 21:20:21 | Weblog
いつもの通り、浜離宮庭園に行く。
折りしも小春日和の絶好の花見日和。
大勢の人が庭園内を散策していたが、私たちも収録を終えた後庭園内を散歩して歩き和風茶屋の中で抹茶をいただく。
時間の止まったようなまったりとした空気の中でのスナップ。
ここは新橋からも築地からも目と鼻の先。
高層ビルに囲まれた都会のオアシスにもなっている。
小学生の頃は遠足で来た場所だが、この年になってこれほど頻繁に訪れるようになろうとは(都内の小学一年生が遠足で行くのはここと上野動物園)。
将軍家の鷹狩の場所だったという名残があちこちに見られるし、何よりもその木々の数や種類の多さに圧倒される。
さすがは将軍系ゆかりの場所、という感じだ。
来月の収録はもっと暖かく人もにぎわっているに違いない。
でも、来月は金沢でのコンサートの後だからまた違った雰囲気でこの場所を見るようになるかもしれない。
何しろ北陸の小京都金沢にも風情のある場所は多いのだから。