今日の「お気に入り」は、北原白秋(1885-1942)の「城ケ島の雨」。
雨はふるふる、城ケ島の磯に、
利休鼠の雨がふる。
雨は真珠か、夜明の霧か、
それともわたしの忍び泣き。
舟はゆくゆく通り矢のはなを、
濡れて帆あげたぬしの舟。
ええ、舟は櫓でやる、櫓は唄でやる。
唄は船頭さんの心意気。
雨はふるふる、日はうす曇る。
舟はゆくゆく、帆がかすむ。
雨はふるふる、城ケ島の磯に、
利休鼠の雨がふる。
雨は真珠か、夜明の霧か、
それともわたしの忍び泣き。
舟はゆくゆく通り矢のはなを、
濡れて帆あげたぬしの舟。
ええ、舟は櫓でやる、櫓は唄でやる。
唄は船頭さんの心意気。
雨はふるふる、日はうす曇る。
舟はゆくゆく、帆がかすむ。