高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、47年の歴史をもつ共同購入の会です。

『ローフード』。

2012-12-07 07:57:47 | 読んでみたら・・・
ローフードという
生き方があります

なま(ロー)の食べものだけで
暮らすことです

私もちょっとまえまでは
想像もつかないことでしたが
先日のスムージーな1日(こちら)から
ローフードの暮らしがはじまりました

石塚ともさんの
ローフード』(グスコー出版、1500円+税)
という本を読みました


アメリカの友人をたずね
その友人に40日のローフード生活
をおくってもらう
というストーリーの本

そのようすといっしょに
いろんなローフードのレシピも
紹介されています

じみな表紙ですが
とっても明るいなかみの本です

なまの食べものだけというと
食べるものがなくなっちゃいそうですが
なまだけだからこその
奥ゆきもあるのだと思います
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蒸す その2

2012-12-04 08:20:25 | 読んでみたら・・・
運営委員Hです。

今日は
庭のさといもこちら)を
蒸してみました

皮ごと蒸します


20分くらいで
火がとおりました

つるっと皮がむけます


はいらないかもしれません

さといもそのものの
マイルドな味わいに
ひたることができます
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『食べるな危険』。

2012-12-04 07:23:45 | 読んでみたら・・・
ファストフードを語るさいに
欠かすわけにゆかないのが
『スーパーサイズ・ミー』という
ドキュメンタリー・フィルム

1日3食1ヵ月間マクドナルドを食べ続けたらどうなるかを
監督自身がからだをはって実験します

ドクター・ストップがかかり
実験は中断するのですが…

その監督がだしている本です

モーガン・スパーロック
『食べるな危険』(角川書店、1700円+税)。


ファストフード、スナック菓子、カップラーメンとかは
ジャンクフードと呼ばれることがあります

ジャンクとはのことです

ジャンクフードが屑であるのは
カロリーが高いだけで
ミネラルビタミン食物繊維
わずかしかない食べものだからです

この本を読んでいて
私が悲しいなーと思ったのは
社会的な地位が低く低所得であるほど
チープなファストフードに頼らざるをえないという
アメリカの現実

たとえばBMIが30以上の肥満のひとの割合

高校中退かそれ以下…27.4パーセント
高校中退…23.2パーセント
大学在学経験者…21パーセント
大学卒業以上…15.7パーセント

もちろん
肥満は確実に健康をこわします

以前に紹介した
エリック・シュローサーの
『ファストフードが世界を食いつくす』こちら)と
あわせて読んだら
ファーストフードとは
永久におさらばしたくなります
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食品添加物の「不純物」。

2012-11-24 06:28:12 | 読んでみたら・・・
運営委員Hです

このブログで
阿部司さんの『食品の裏側』を
紹介したことがありました(こちら

食品添加物の現実を
おしえてくれる本です

阿部さんの本のあとにでた
この本もおすすめです

小藪浩二郎さんの
『食品業界は今日も、やりたい放題』
(三五館、1300円+税)。


阿部さんの本と
かさなるところもあまりなく
とても勉強になります

私がおどろいたのは
食品添加物の「不純物」

食品衛生法の基準では
添加物の「不純物」は
ほとんどノーチェックです

たとえば「乳化剤」と呼ばれている
「ショ糖脂肪酸エステル」ですが
純度50パーセントということも
あるようです

もちろん「不純物」も
あぶない化学物質である
可能性があります

発ガン性があるということで
使用禁止になった
サッカリンですが
発ガン性があったのは
サッカリンそのものではなく
その「不純物」だった
ということもあったのです

以上は
この本の2章に書かれていることですが
それを読むだけでも
この本を買う価値があります
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完全自給食。

2012-11-07 07:46:01 | 読んでみたら・・・
きのう紹介した
佐久間智子さんの
『穀物をめぐる大きな矛盾』

におもしろいデータが出ています

69ページです

ニホン国内の農地だけで提供できる
完全自給食のメニューの例を
農水省が試算しています

ご飯2杯
さつまいも3本
焼き魚1切れ
糠漬け
リンゴ4分の1
が毎日食べられます

みそ汁やうどんは2日に1度
納豆は3日に2パック
牛乳は6日に1杯
卵は7日に1個
食肉は9日に1度だけ100g

油脂は1日に小さじ0.6だけ

佐久間さんも言うように
ご飯を玄米で食べれば
これはかなりの健康食です

しかも1日分として
ご飯2杯にさつまいも3本があれば
飢えを感じることもありません

言い換えれば
ニホンが大量に輸入している農産物は
からだをこわすようなぜいたく食のためだ
ということになります

100年まえのデンマークにおける
歴史の実験(こちら)のことも
思い出しました

運営委員Hでした
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『穀物をめぐる大きな矛盾』

2012-11-06 07:53:05 | 読んでみたら・・・
きのう紹介したラジ・パテルの『肥満と饑餓』
を訳した佐久間智子さんがだしている
ブックレットがあります

佐久間智子
『穀物をめぐる大きな矛盾』(筑摩書房、750円+税)。


グローバル化が農業のありかたに
どのようなひずみをもたらしたかが
とてもコンパクトにまとめられています

なかみぎっしりだし
読むのにもそれほど時間もいらないし
値段もお手ごろ

というわけで
私いちおしの本です

とくに私がうれしいのは
農と食の未来のために
著者が提案していることです

地産地消
有機栽培
玄米菜食


その大切さは
私なりにわかっているつもりでした

からだのことを考えれば
それがいちばんなのです

しかしそれは
グローバル化が農と食に
もたらしたゆがみをただすための
方法でもあったのです
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『肥満と饑餓』。

2012-11-05 08:21:48 | 読んでみたら・・・
今日のグローバル経済において食品に求められるのは
ともかく安いことです

それを可能にするのが
大規模農場に
農薬と化学肥料をどっさり投入し
そのために遺伝子を組み換えた品種を
地下水もどんどんくみ上げながら栽培する
というやりかたです

逆にいえば
それができなければ農業はなりたたなくなる
ということです

それが現在の経済のシステムなのです

そうしたシステムがひとびとの暮らしに
ひきおこしているすさまじいひずみを
レポートした本があります

ラジ・パテル
『肥満と饑餓』(作品社、2600円+税)


実は
トウモロコシの価格が低すぎて
アメリカのトウモロコシ農家も
トウモロコシの売り上げだけでは生活できません

政府から出るぼうだいな補助金で
生活がなりたっています

アメリカのそうした安いトウモロコシがおしよせ
国内のトウモロコシ農業が消えた国が
アフリカにはたくさんあります

そうした国は
コーヒーやココアの輸出による収入で
トウモロコシを買うほかないのですが
コーヒーとかの価格がさがると
それができなくなります

厚さが4センチくらいある本ですが
ひといきに読みました

生産でも加工でも流通でも
大規模化するということは
わずかのものたちによる独占がすすむ
ということです

そしてそれは
富をひとりじめするわずかのものと
貧しいままの多くのものたちを
つくりださなわけにゆきません

こうした本を読みながら
いつも私が思うのは
食べものをお金もうけの手段にしてはいけない
ということです

食べものは私たちのいのちそのものです

いのちをお金もうけの手段してはいけないと思います

運営委員Hでした
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『土の文明史』。

2012-10-27 07:07:02 | 読んでみたら・・・
昨日につづいて
表土流出問題の本です

最新の本です。

デイビット・モントゴメリー
『土の文明史』(築地書房、2800円+税)


「ローマ帝国、マヤ文明を滅ぼし、米国、中国を衰退させる土の話」が
サブタイトル

こちらの本でも
表土の流出とともに
どのような文明が
どのように滅びていったか
が語られます

「おおまかに言って、多くの文明の歴史は共通の筋をたどっている。

最初、肥沃な谷床での農業によって人口が増え、それがある点に達すると傾斜地でも耕作に頼るようになる。

植物が切り払われ、継続的に耕作することでむき出しの土壌が雨と流水にさらされるようになると、続いて地質学的な意味では急速な斜面の土壌浸食が起きる。

その後の数世紀で農業はますます集約化し、そのために養分不足や土壌の喪失が発生すると、収量が低下したり新しい土地が手に入らなくなって、地域の住民を圧迫する。

やがて土壌劣化によって、農業生産力が急増する人口を支えるには不十分となり、文明全体が破綻へと向かう。

同様の筋書きが孤立した小島の社会にも、広大で超地域的な帝国にも当てはまるらしいということは、本質的に重要な現象を示唆する。

土壌浸食が土壌形成を上回る速度で進むと、その繁栄の基礎 ― すなわち土壌 ― を保全できなかった文明は寿命を縮めるのだ」(8ページ)

表土のそうした流出は
今日でもアメリカや中国で
大規模にすすんでいます

ではどうしたらいいのか…

どのような農業ならば
表土の流出が防げるのか…

著者は「不耕起の有機農業」だと言います

実際にその試みはアメリカで始まっているようです

著者はそれを「現代の農業革命」と呼びます


「有史以後、農業には何度か革命が起きた。

ヨーマンの革命はローマの土壌管理法を学び直すことに立脚しており、農芸化学と緑の革命は化学肥料と農業科学技術の上に成り立った。

今日、不耕起および有機農法の採用の増加が、土壌保全を基礎に置く現代の農業革命を促進している。

過去の農業革命は収量を増やすことに主眼を置いていたが、進行中のそれは現代の世界文明が継続できるように収量を維持する必要がある。

新しい農業生態学は、土壌を化学システムとしてでなく、地域に適応した生物システムとして扱うことにある。

しかし農業生態学は単なる古い労働集約的な農業への回帰ではない。

それは最新の遺伝子操作技術と同じくらい科学的であり、ただし化学と遺伝子操作学ではなく生物学と生態学に基づいている。

土壌、水、植物、動物、微生物の複雑な相互作用に立脚した農業生態学は、画一化された製品や技術を使用するよりも、地域の条件と背景を理解することに依存する。

それは地域に根ざした知識に指導された農業を必要とする。習慣や都合でするのではなく、頭を使って農業をするのだ」(330ページ)


有機農業のもつ価値は
はかりしれないと思いました
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『土と文明』。

2012-10-26 07:20:10 | 読んでみたら・・・
さきに『脱牛肉文明への挑戦』こちら)を紹介したさいに
農地における表土流出の問題にふれました

実は
表土流出の問題は
現代だけのことではないようです

V・G・カーター、T・デール
『土と文明』(家の光協会)

を読みました

第1章から。

「最初の文明が3つの地域、すなわちナイル川流域、・メソポタミア・インガス川流域に発達したというのは、多くの歴史家たちの一致した見解である。

これらの地域はいずれも、次の3つの要素を享有していた。

すなわち、�地味が肥えていたこと。�灌漑を用いたことから水利が豊富であったこと、�土地が比較的平坦で降雨量が少なかったことから土壌が流亡しなかったこと。

こっらの三条件はいずれも重要であったが、そのうち第三の要素が最も重要であった」(19-20ページ)


「文明は灌漑流域から他の地帯に広がった。

多くの場合、これらの地帯はナイル川流域・メソポタミア・インダス川流域を安定させていたような諸条件を欠いていた。

地味は肥沃であったが、多くの土地は傾斜だったし、作物への給水は雨水によるものであった。

雨が降ると、斜面の穀物畑、伐採された川腹や、家畜によって食い荒らされた草地から肥沃な表土が流亡した。

しばしば土地は2~3紀のうちに耕作できないようになった。

そういう事態が起こると、ひとは新しい土地へ移動するか、やせこけた土地で辛うじて生きていかねばならなかった。

こういう文明は、みずからが建設した土地を枯渇しつくしてしまうと、数世紀のうちに衰えて没落した」(20-21ページ)

そうした歴史を
人類がどこで
どのようにくりかえしてきたかが
書かれてゆきます

たとえば
シリアとかパレスチナとかギリシア

山にあまり木が生えていませんが
昔はそうではありませんでした

ゆたかに木が茂っていたのです

畑とされたり放牧地にされたりするうちに
表土が流出して
木も生えない山となったのです

そうした歴史を
現代のアメリカも
くりかえそうとしているのではないか
と著者は心配します

訳文が少したどたどしいことと
古書でしか買えないところが
ちょっと残念な本です
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歴史の実験。

2012-10-18 06:33:15 | 読んでみたら・・・
運営委員Hです

昨日紹介した
『脱牛肉文明への挑戦』

からもう少しだけ

第1次世界大戦のときのお話です


「1917年、連合国は北ヨーロッパのドイツ占領地の周囲に封鎖艦隊を派遣した。

デンマークの人々はこの封鎖できびしい打撃を受けた。

通常の食糧供給ルートを絶たれたために、デンマーク政府は余儀なく、ジャガイモと大麦の供給を増やして食肉の供給を事実上廃止する食糧配給制を施行した。

一夜にして約300万人のデンマーク人が菜食主義者となり、その結果、興味深い現象が起きた。

配給制度発足から1年間で、病気による死亡率が34パーセント低下したのである」(215ページ)


1年間の「菜食」で、病気で死ぬ人が3分の2になった…

当然ですが、これが2年間、3年間となったら、もっと減るはずです

ずっと、だったら、もっともっと減るはずです

しかもこのお話は、今から100年も前のお話

食べる肉の量は今よりもずっと少なかったはずです


そういえば去年紹介した本(こちら)にも
動物性食品健康のかかわりのことが書かれていました

やっぱり
肉を食べるのは
ほどほどにしましょう
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