高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、47年の歴史をもつ共同購入の会です。

畑作入門一歩前 その13

2015-10-08 09:00:00 | 連載
小幡 尚

 北海道からやってきた「ササゲ」は、まあまあ育ち、そこそこ収穫できました。少しでしたが、自分の畑で穫れたササゲで、子どもの頃によく食べていた二つの料理を作ることができました。一つはいもの煮物、もう一つは「みそ」です。どちらも福島県にルーツをもつもののようですが、詳しいことは分かりません。
 前者は、いわゆる「にっころがし」で、じゃがいもとササゲと天ぷらをしょうゆ味で煮付けたものです。ここでの「天ぷら」は、「魚のすりみを油で揚げた物」のことです。高知と同じく、北海道でもそれを「天ぷら」と呼ぶのです。
 もう一つの「みそ」は、少し説明が必要でしょう。細かく刻んだササゲとしそをフライパンで炒め、そこに味噌と砂糖と入れて練ったものです。「しそ味噌」にササゲのみじん切りが加わったもの、といえましょう。わが家では単に「みそ」と呼んでいました。「みそ」は、ご飯との相性がとてもいいのです。熱いご飯にのせて食べるのはもちろん、おにぎりの具や、弁当のおかずにもしていました。
 高知の方はよくご記憶のことと思いますが、昨年夏の当地の気候はとても変なものでした。7月には、長く雨が降らない時期がありました。8月には記録的な大雨が降り、その後には台風も襲来しました。結局、ほとんどの夏野菜は失敗に終わったわけですが、初心者の「腕」では、極端から極端に振れる昨年の天候に対応することは難しすぎたということなのでしょう。

※ この記事は、NPO法人土といのち『お便り・お知らせ』10月号より転載しました。
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