
『ワクモや猛暑対策してます』
自然界の生命活動が活発となる
春からは特に忙しい毎日です。
刈っても刈っても草が伸び、
カッターで裁断して鶏にやります。
鶏舎や畑回り、果樹の下草など
春から今日まで、同じところを
4巡ぐらいは刈ってると思います。
鶏が待っているから草刈りを頑張れるし、
美化にもなりますね。
刈るのはしんどいけど気分はスッキリします。
ラウンドアップなどの除草剤を使う必要もないです。
ワクモというのは夜間
鶏の足から這い上がり吸血する
ダニのような生き物です。
昼間は止まり木の下やら木の割れ目ほか、
吸血したワクモは鶏に見つからない所に
コロニーを形成して集まっています。
鶏舎には年中いますが、
春、気温の上昇とともに活発となり増殖し、
放置すると貧血となり死ぬ鶏もあります。
死なないまでもストレスや
産卵低下の原因となります。
温暖化の影響もあり
被害としては春から晩秋あたりまであります。
マイナス気温が長い寒冷地は
ワクモは増えないそうです。
大規模養鶏などでも、
それ用の薬剤も耐性が出たりしてて、
被害は深刻だそうです。

(写真は、三共リメイクPより転載)
おくだでは薬剤でない方法で対処しています。
珪藻土を微粉末に加工した
ラジオライトというのを水に混ぜて
専用の動力噴霧器で散布しています。
珪藻土の微粉末が
ワクモの関節などから入り
死なせるというものですが、
薬剤のように耐性はできないようですが、
バカ効きはしませんので、
出来るだけワクモを増やさないよう
春から秋まで3-4巡散布します。
水100リットルに対して
ラジオライト5キロ以上の高濃度で、
しかもタンク内を
常に機械で攪拌してないと
底に沈殿してしまいます。
専用の動噴ですが、
高圧で研磨剤を散布しているような物で、
セラミック製ノズルですが
研磨され穴は広がるし、
圧力バルブ内部なども研磨され
低寿命なので厄介です。

(珪藻土:野菜通信HPより転載)
おくだでは鶏が寒くて死ぬ
という経験はありません。
しかし猛暑時期は時々死にます。
鶏舎の屋根は
シルバー色のガルバ波板なので、
断熱材入っていても梅雨明け後、
強烈な日差しは暑いです。
石灰を加工した
ドロマイトというのを水に溶いて
動力噴霧器で屋根に塗料のように噴霧してます。
エーゲ海島々の家のような白となります。
裏から手でさわると確かに違い、
遮熱効果はあります。
屋根の照り返しで焦げてしまいますので、
早朝か夕方行います。
豪雨があれば流れますが、
昨年のは5割以上は残ってたかなというところでした。
今年も梅雨明け直後に塗りました。

毎日の餌やりから
卵集め、選別、荷造り発送などを
やりながらですので、
手を抜きたいながらも
何とかこれらの仕事をこなしています。
これから稲刈りです。
鶏用の草刈りは少しの間休みます。
※ この記事は、NPO法人土といのち『土といのち通信』2021年9月号より転載しました。