「運命と星」

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80年代に書かれた某西洋占星術家のエッセイです。

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この季節は心身のバランスを崩す人が周りに多く、ついつい
巻き添えをくったりしています。
心身共に健康な状態を長く保っていくのは、中々大変な事かも
しれませんね。

さて、この所占い大好き少女達からの御手紙や電話などが
沢山ありましたが、こういう部分は少し変えていった方が
良いかもしれない、と思った事がありますので、ちょっと一言。

それは「自分のホロスコープはあまり良くないし、努力しても
運命は変えられないので、何とか楽にやっていく方法はない
ものか」といった質問や、「運命で決まっているのだから、
仕方ない」と、実生活の中で努力や決断を占いのせいにして
セーブしてしまうという姿勢。

または、自分の性格や運が良くないのは、運命のせいと
思い込んで、何かあった時は、「○座の私は今月、占いで
良くないと出ていたから」と片付けてしまう、こういった内容の
『逃げ』です。

運命は変えられないなんて、一体誰が決めたのでしょうか。
私はその回答は常に「NO」であり、運命は変えられるものだと
思っています。
自分自身の事で変えられない事と言ったら、生まれてきたという
事と、いつかは死ぬ、といった事実あるのみで、この生と死という
二つの点の間にある事は、意思と努力、つまり決断・行動・
実行力によって絶対に作っていく事が出来る、と信じて疑い
ません。

では、何故占いが当たるのか？
私の答えは、自分で作っていく運命をより良い方向へ導くための
道しるべ、としての表現法の一つだから、古来より様々の人々を
経て伝えられてきたのだと思います。
もしも全く不必要なものであれば、占いはこの世から姿を
消していったでしょう。

しかし、願わくば占いと上手に付き合っていって欲しいものだ、と
心から思い、皆さんの中の一人でも二人でも、今日から「自分
自身の運命は、自分の力で作るんだ」と頑張って下されば
嬉しいな……、とちょっぴり心を熱くしています。

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以前に読んだ話しですが、結婚相談所に行く女性で、探す
男性の条件で、特定の星座と血液型の組み合わせを真剣に
提示する方がおられるそうです。

その特定の星座と血液型の組み合わせの男性が自分にとって
「最も相性の良い男性」という事らしいのですが、血液型のみ
ならまだしも、そうした組み合わせ自体多いものではなく、
またその組み合わせの男性が見つかったとしても、相性の良さを
保証できるものではないと言われていました。

自分にとって相性の良い人だけを選んで交際したり関係を結び、
何の摩擦もない人間関係を持ったとしても、そこで当人が色々な面で
成長出来るとは限らないし、また幾つかの面で相性の悪い
人と関係を持たなくてはならなくても、どのような面を心がけて
相手に向かうか、それを知るのが「相性占い」だと個人的に
思います。

また「運命」については、努力や行動次第で変えられる部分と、人間の
意思の力ではどうしても変えられない部分があるように、わたくしは
思っています。