宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

「影 市 場」

2008年06月25日 | Weblog
(画像はクリックされましたら拡大します。)

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

カード(画像)は「影市場」と出た。
それは誰言うとなく、そう呼ばれていた。
ある山中の廃墟にまつわる物語だ。

その廃墟はかつて壮大な修道院だった。
しかし勢力を強めすぎた為、領主と対立した。
そして陰謀により、異端の嫌疑をかけられ、ついには攻め
滅ぼされたと伝えられる。

ある年の万霊祭の夜、灰色の服を着た一人の旅人がこの
廃墟の前に立った。
すると何処からともなく、一人の修道士が現れ、旅人を崩れ
かかった壁の方へと手招きした。

「壁を御所望のようじゃな?」

旅人が黙ってうなずくと、折りしもほぐれた妖雲の中から
下弦の月が現れた。
そして彼らの他、人は誰もいないのに、何と無数の人影が
背後の壁に浮かび上がったのだ。
それもまるで生きているかのようにゆらゆらと揺らめきながら……

旅人はやはり黙ったまま一つの影を指した。
それは緋色の服をまとった若者の「影」だった。

「この男は探している女の手がかりと引き換えに、喜んで
己の魂を売りおったわ。」

修道士がそう言うと、壁から緋色の影を引き剥がし、旅人の
足元に置いてやった。
すると影はみるみるドス黒くなり、旅人の影になった。

旅人は懐から、来る途中の村で奪い取ったばかりの生暖かい
魂を引きずり出し、修道士の前に放り投げた。
それが「影市場」での代金だったからだ。

「おお、嬉しや!」

修道士は両手でいとおしく差し頂いた。
と、魂はそのまま天に向かい、修道士と共に昇天したと云う。

今更言うまでもないだろう。
旅人に買われた緋色の影がもとは誰のものだったのか。
そしてあの旅人の正体が何だったのか?


………

(画像の)カードの絵をよく見て下さい。
不気味な影たちが月光に浮かび上がっています。
では、月の光はどの方向から差し込んでいると思いますか?

a)左斜め後ろから壁にかけて
b)真後ろから壁にかけて
c)右後ろから壁にかけて

………


月光は良心の象徴。
選んだ方向は、あなたの良心の光が向かう方向を暗示しているのです。

a)この方向からの光は、慈悲を表します。
思いやりに溢れ、自分を犠牲にしても人のために尽くす事を最高の
美徳と考えているでしょう。
それは本来あなたがひどく利己的な面を持っていて、そこに良心の
光を向けるせい。
これがあなたの光と影。
きっとあなたはわがままな人、自分勝手な人が大嫌いでしょう。
相手の中に自分の中の最悪の部分を見て、近親憎悪を催してしまう
からです。


b)あなた自身は認めたくないでしょうが、あなたの良心の光は深刻な
までに強い性的欲求に向けられています。
その結果として、あなたは性を神聖化し、恋人と手さえ握らないほど、
純愛に執着する傾向があるはずです。
いわば純潔を求めるのは、実は自分が娼婦になってしまう事を
恐れるせい。
これがあなたの光と影だと告げられています。


c)右側からの光は、あなたの精神的弱さへと向けられる良心の光です。
勇気と言い換えても良いでしょう。
あなたは自分の中の臆病で小心者の一面を認めたくないばかりに、
強く大胆な自分を前面に出そうとするのです。
ただ自分の弱さを嫌うあまり、他人の弱さにも厳し過ぎる傾向を
告げられています。
真の勇者は、弱者に寛大でなくてはいけません。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

コメント