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あるデパートの管理職Aさんの話です。
Aさんは本店の一角にある外商のセールスマンを集めて報告を聞き、
実情を検討して指示を出す会議の責任者でしたが、このミーティングに
しょっちゅう遅れてくる一人の営業マンがいました。
営業成績は良いのですが、悪びれる様子もなく遅れてくるのです。
Aさんはこの営業マンを、成績が良いので思い上がっているのでは
ないか、皆に迷惑をかけて平気な顔をして、と次第に腹が立って
きました。
そして今度遅れてきたら怒鳴りつけてやろうと決めました。
しかし「待てよ」と思い直しました。
「何か理由があるかもしれないから、一応調べておこう」という気になり、
その次の会議の前に彼の行動を観察する事にしました。
本店一階にその営業マンが入るとすぐ、背が高くて制服が良く似合って
いるにこやかな彼に、お客さんが次々に売り場や催し物コーナーを
尋ねたりします。
その営業マンは丁寧に教えてあげていて、中々営業部に辿り着け
ません。
「なるほど、そうだったのか。あれでは会議に間に合わないわけだ。
しかしデパート商売ではお客様が神様。彼のやり方は正しい。
お客様にそっけなく対応して悪い感じを与えては売り上げも減るし
信用も落ちる。
もし理由も知らずに彼を怒鳴りつけていたら、彼の他の営業マン達も
店内でのお客様サービスをおざなりにして、会議の時間に間に合う
事だけに気を遣って、まずい結果を生む事になったろう。
どうしても時間通りに会議をやろうとするなら、この時だけは制服や
名札を着用しないようにして来るように自分が指示すべきだった。
冷静に対応して事実を知ろうとする事は重大な事だな。」
と痛感したとの事でした。
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このAさんは単に人を叱る・説教をするのが好きというわけではなく、
冷静に観察する面を持っている方のようですが、わたくし自身は
「人を叱る・説教するのが大好き」といった性格の人は苦手で、
どちらかというと避けてしまうタイプです。
しばしば「人を誉めるよりも、叱る事の方が難しい」などと言われますが、
個人的には「相手を誉めたり依頼をする時には自分の本音や本性を隠し易いが、
叱る時、苦言を呈する時にはどうしてもその人の本性というか、器が現れる」
と思っています。
人を叱る・説教をするという事は、少なくとも相手より自分が正の位置にある、
分別がある、相手に改善すべき所を教えて反省を促すというような場合で
発生する事ですが、「叱る事・説教する事大好き」という人は、自分の観察や
指示の不足の考慮、改善や解決の提示という事には無関心で、相手の断片を
見て性急に判断を下したりレッテルを貼って、とにかく相手を責め続けるのが
自分の権利だと考えているのではないかと思います。
そうした人の叱り方・説教の仕方は、とにかく感情をぶつけ言葉を選ばない・
自分の支配欲を満たすために相手の人格や事情を無視する・自身の誤認や
矛盾は自覚の有無に関わらず認めず、それがあっても謝罪しない・
本人の器が小さく余裕がないので小さな事でも動揺し、とにかくすぐに感情的に
当たってしまうという点が挙げられそうですが、こうした「叱る事・説教
大好き人間」に当たる客商売の人の大変さというものは、わたくし自身幾度も
目にしていますので、よくわかります。
そうして、では自分が偉いと錯覚している「叱る事・説教大好き人間」が
感情や支配欲の解消などをして、もしくは一時的に上に立って一番得を
しているのかと言えば、そうではないと思います。
Aさんの例だけではないですが、もっと大きな所でのチャンスや発展性、評判を
失っている事もあり、自分にメリットのある相手の創造性や能力の発揮の機会を
奪ってしまう事もあり、場合によっては人間関係に亀裂が入る事もあります。
またわたくしのアルバイトしていた店などでも見かけましたが、「叱る事・
説教大好き人間」がいざ他からの助けや支えや理解が必要となった時にはまず
得られず、しかも陰で「あんなに偉そうな態度だったのにね……プッ」と
笑われたりもします。
このAさんの御話しの紹介の所では、
「とにかくその場では冷静に対応してしばらく時間を置き、その間に
事実関係をよく調べてから結論を出す事にした方が良い。
そうするとその間に自分が知らなかった相手の事情が飲み込めてよい対応の
仕方がわかるし、またその間に相手が反省し償おうとして、こちらのメリットに
なる事をやってくれる事もある。」
という教訓が書かれていました。
こちらでビジネスシーンにおける叱り言葉のNGワード集がありますが、
ビジネス以外の場所でも参考になりそうです。
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あるデパートの管理職Aさんの話です。
Aさんは本店の一角にある外商のセールスマンを集めて報告を聞き、
実情を検討して指示を出す会議の責任者でしたが、このミーティングに
しょっちゅう遅れてくる一人の営業マンがいました。
営業成績は良いのですが、悪びれる様子もなく遅れてくるのです。
Aさんはこの営業マンを、成績が良いので思い上がっているのでは
ないか、皆に迷惑をかけて平気な顔をして、と次第に腹が立って
きました。
そして今度遅れてきたら怒鳴りつけてやろうと決めました。
しかし「待てよ」と思い直しました。
「何か理由があるかもしれないから、一応調べておこう」という気になり、
その次の会議の前に彼の行動を観察する事にしました。
本店一階にその営業マンが入るとすぐ、背が高くて制服が良く似合って
いるにこやかな彼に、お客さんが次々に売り場や催し物コーナーを
尋ねたりします。
その営業マンは丁寧に教えてあげていて、中々営業部に辿り着け
ません。
「なるほど、そうだったのか。あれでは会議に間に合わないわけだ。
しかしデパート商売ではお客様が神様。彼のやり方は正しい。
お客様にそっけなく対応して悪い感じを与えては売り上げも減るし
信用も落ちる。
もし理由も知らずに彼を怒鳴りつけていたら、彼の他の営業マン達も
店内でのお客様サービスをおざなりにして、会議の時間に間に合う
事だけに気を遣って、まずい結果を生む事になったろう。
どうしても時間通りに会議をやろうとするなら、この時だけは制服や
名札を着用しないようにして来るように自分が指示すべきだった。
冷静に対応して事実を知ろうとする事は重大な事だな。」
と痛感したとの事でした。
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このAさんは単に人を叱る・説教をするのが好きというわけではなく、
冷静に観察する面を持っている方のようですが、わたくし自身は
「人を叱る・説教するのが大好き」といった性格の人は苦手で、
どちらかというと避けてしまうタイプです。
しばしば「人を誉めるよりも、叱る事の方が難しい」などと言われますが、
個人的には「相手を誉めたり依頼をする時には自分の本音や本性を隠し易いが、
叱る時、苦言を呈する時にはどうしてもその人の本性というか、器が現れる」
と思っています。
人を叱る・説教をするという事は、少なくとも相手より自分が正の位置にある、
分別がある、相手に改善すべき所を教えて反省を促すというような場合で
発生する事ですが、「叱る事・説教する事大好き」という人は、自分の観察や
指示の不足の考慮、改善や解決の提示という事には無関心で、相手の断片を
見て性急に判断を下したりレッテルを貼って、とにかく相手を責め続けるのが
自分の権利だと考えているのではないかと思います。
そうした人の叱り方・説教の仕方は、とにかく感情をぶつけ言葉を選ばない・
自分の支配欲を満たすために相手の人格や事情を無視する・自身の誤認や
矛盾は自覚の有無に関わらず認めず、それがあっても謝罪しない・
本人の器が小さく余裕がないので小さな事でも動揺し、とにかくすぐに感情的に
当たってしまうという点が挙げられそうですが、こうした「叱る事・説教
大好き人間」に当たる客商売の人の大変さというものは、わたくし自身幾度も
目にしていますので、よくわかります。
そうして、では自分が偉いと錯覚している「叱る事・説教大好き人間」が
感情や支配欲の解消などをして、もしくは一時的に上に立って一番得を
しているのかと言えば、そうではないと思います。
Aさんの例だけではないですが、もっと大きな所でのチャンスや発展性、評判を
失っている事もあり、自分にメリットのある相手の創造性や能力の発揮の機会を
奪ってしまう事もあり、場合によっては人間関係に亀裂が入る事もあります。
またわたくしのアルバイトしていた店などでも見かけましたが、「叱る事・
説教大好き人間」がいざ他からの助けや支えや理解が必要となった時にはまず
得られず、しかも陰で「あんなに偉そうな態度だったのにね……プッ」と
笑われたりもします。
このAさんの御話しの紹介の所では、
「とにかくその場では冷静に対応してしばらく時間を置き、その間に
事実関係をよく調べてから結論を出す事にした方が良い。
そうするとその間に自分が知らなかった相手の事情が飲み込めてよい対応の
仕方がわかるし、またその間に相手が反省し償おうとして、こちらのメリットに
なる事をやってくれる事もある。」
という教訓が書かれていました。
こちらでビジネスシーンにおける叱り言葉のNGワード集がありますが、
ビジネス以外の場所でも参考になりそうです。