うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

師走点景

2021年12月13日 | 日記・エッセイ・コラム

Ⅰ 

スマホが、鉄道支障で運転見合わせだと告げている。
今日は日中オフィスを出て、前の上司とランチする予定になっている。フレックスだから、適当な時間に出社できれば良い。

なので、状況が落ち着いた頃を見計らって、駅に行く。
しかし、当てが外れたみたいで、コンコースにもホームにも人がいっぱいいる。電車は比較的次々とやってきているみたいだ。

ホームには電車が止まっているが、なぜか次の電車を待っているらしい人がたくさんいる。。駅のアナウンスで、次の電車は数駅手前の駅を出たところだ、と言っていたので、適当なドアをさがして乗りこむ。

次の駅も、その次の駅もホームは人でいっぱいだ。
昔なら次々に乗りこんできてもみくたになるところだ。
しかし、そんな様子はない。数人降りて、ホームから数人乗りこむだけ。

中年夫婦らしい人が来て、旦那は乗りこもう、というそぶりを見せたが、奥さんが声をかけると、そのまま立ち去って行った。

そのうち、乗客たちは、エレベーターに乗るみたいに、無理なく乗りこめる列車を待っているらしい、ということに気が付いた。
時節柄、過度に密になるのは拙い、ということなのだろう。

これはなかなか素晴らしい。
昔から僕は、満員電車は鉄道が悪いんじゃなくて、乗る人の意識がいけないんだと思っていた。
それも、一人だけじゃなくて、ホームのみんなが、同じ意識を持っている、と。
フレックスも普及して(自分もそう)、無理に急がなくても良い人が増えてきている、というのもあるのかもしれない。。

電車はその後もスムーズに走り(遅れはしたが)、ストレスなく乗車できた。



2年振りに、昔の上司に会ってお昼を一緒にした。
もう半ば引退のような感じで仕事しているらしい。
お金にはまったく困らない方だし、寂しいけど、もうあまり社会経済の話はしなくなるかな。。マクロ経済みたいな話を持ち掛けたけど、あまり興味ないみたいだった。

外出するにあたり、数日前から、余裕を持って11時から2時まで「外出(昼食兼)」と入れておいた。
スケジュール表にわざわざ「外出」と入れておいたのは、そうしないと勝手に会議の日程をどんどん入れられてしまうからだ。

なのに、午後1時から会議の日程を入れたやつがいる。。
仕方ないからPC持参して、喫茶店か何かに入って会議に参加することにした。
1時前に食事は終わっていたけど、時間に帰社できるかわからなかったので。。

前職時代、毎日のように通っていたスタバを久しぶりに訪れる。
列で待っていたら、店員さんが注文を聞きに来た。あ、この子まだここに居るんだ、とちらっと思った。

レジを済ませて、コーヒーを受け取る。
その店員の子が渡してくれたのだが、そのとき「・・・」となにか話しかけた。
え?と聞き返したら「お久しぶりです・」と言っていたのだった。

ああ、この子おぼえていてくれてたんだ。。
オーナーさんのやってる喫茶店ならともかく、ビジネス街の、たくさんの人が出入りするチェーン店なのにね。。

もうこの、おっさんの心を思いっきりわしづかみにしてくれましたよ。。
すっごく、うれぴいです。。



一体自分が何時ぐらいに退社して、今が何時なのか、時計を見ないとちょっとわからない。
でも、スーパーで買い物したときの感じだと、まだそんなに遅くはない。たぶん8時ぐらいかな。。

などと、ぼけた感覚で駅前の通りを歩いていたら、前を歩く女性が道をふさいでくる。

わりと広い歩道なのだが、その歩道をいっぱいに、右へ、左へと揺れながら歩いている。

身なりは普通だし、片手にスマホを持ち、バッグを肩にした中年(40ぐらいかな)の女性なのだが、ちょっと挙動がおかしい。まっすぐ歩けていないし、時折立ち止まったりしている。

自分の経験から照らしてこの方、たぶんいささか、きこしめしておられるのではないか。。顔が赤いとか、そういう様子もなさそうだけど。。

歩道は帰宅を急ぐ人たちが、けっこう行き交っている。女性は左右に揺れているから、少し変だ、とは思ってるだろうけど、そのまま追い越していく。
数は少ないが自転車も通る。ちょっと危ないな。。

そのまま追い越して、どんどん行ってしまってもいいのだけど、ちょっと心配だ。

かといって「大丈夫ですか?」と声をかけるのも、ちょっと迷う。相手がどう取るのかわからないし、どう反応するのかも予測しにくい。

仕方ないから、少し歩いては立ち止まって、彼女が歩くのを見守っていた。

植え込みに立ち止まりそうになったり、相当苦戦していたが、かといってその場にへたり込むという気持ちもなさそうだ。何とか歩いている。

信号を渡るときは特にはらはらした。途中で赤になったりしたら、それこそ大変だ。
しかし彼女も頑張って、渡り切った。

前を歩いていて、ふと振り返ったら、姿がなかった。
通りの脇にある、マンションに入ったらしい。
無事、自宅に帰れたようだ。。


写真がちと、余った。。
なつかしいなこのへん。。
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