先日、「教えて!goo」で「【有吉驚愕レシピ】明太子を使わない明太子スパゲッティを再現してみた」という記事をリリースしたところ、大きな反響をいただいた。
これはお笑い芸人の有吉弘行さんの番組で紹介されていた、明太子を使わずに明太子味のスパゲッティを作るレシピを紹介したもの。ポイントは、「豆板醤×マヨネーズ×昆布茶」の組み合わせのようだ。実際に編集部で作ってみると、確かに明太子の味がした! だが、どうして明太子を使っていないのに明太子の味になるのだろうか。気になって仕方ないので、知り合いの管理栄養士に聞いてみた。
■豆板醤×マヨネーズ×昆布茶=明太子味になる理由
管理栄養士の話は、実に科学的でわかりやすかった。
「そもそも明太子は『スケソウダラ』という魚の卵巣を唐辛子で漬け込んだものです。これを覚えておいたうえで、豆板醤やマヨネーズ、昆布茶がどういうものかを考えていきます。まず、豆板醤は唐辛子の粉とそら豆で構成されています。次に、マヨネーズは卵(鶏卵)とお酢、油で構成されていますね。昆布茶は、昆布の旨味と塩です」(管理栄養士)
内容を整理してみると……
●唐辛子が使われているもの
・明太子
・豆板醤
●卵が使われているもの
・明太子(魚卵)
・マヨネーズ(鶏卵)
「つまり、『明太子と豆板醤』や『明太子とマヨネーズ』にはいずれも一致した部分があるのです。ここに昆布茶の塩分が旨味と塩分が加わって、『豆板醤×マヨネーズ×昆布茶=明太子に近い味』になるのだと考えられます」(管理栄養士)
なるほど! 豆板醤やマヨネーズ、昆布茶には、いずれも明太子を構成する成分に近いものが使われている。これら3つの食材を組み合わせることで明太子に近い味になるというのだ。
■マルコメに聞いた!“食材×食材”で意外な味になる組み合わせ
他にも食材を組み合わせて、別の味を作れないかをさまざまな企業や機関に問い合わせた結果、味噌や糀などで有名なマルコメ株式会社研究開発課の植田愛美さんが教えてくれた。
「まずは、『生塩糀×木綿豆腐』の組み合わせ。なんとモッツァレラチーズ風になるんですよ。豆腐が入る大きさの密閉容器に生塩糀を広げ、水気を拭いた豆腐を置いてください。その上に生塩糀を広げてレモン汁を振り、ふたをしたら冷蔵庫で丸1日から2日漬けましょう。これで、モッツァレラチーズ風味の豆腐が完成です。ちなみに、一口大に切ったトマトやバジルの葉と一緒に盛り合わせ、オリーブオイルをかければ、カプレーゼのように召し上がることができますよ」(植田さん)
言うまでもなく糀の原料は米、豆腐の原料は大豆だ。この組み合わせで、モッツァレラチーズによく似た味になるとは思いもしなかった。豆腐なのでヘルシーに食べられそうだ。
「次は、『田楽みそ×マスタードソース』です。これは、バーベキューソース風になるんですよ。ポイントは、ディジョンマスタードを使うこと。あまり知られていませんが、粒ではないマスタードのことですね」(植田さん)
某ファーストフード店でチキンナゲットを買うともらえるバーベキューソース。あの甘辛い味が好きな人は多いだろう。これを自宅で手軽に再現できるとはありがたい。二昔ほど前には、「きゅうり×はちみつ=メロンの味」というのが流行した。他にもまだまだ“食材×食材”で意外な味になる組み合わせがあるかもしれない。
出典元
●専門家プロフィール:植田愛美
マルコメ株式会社 マーケティング本部開発部研究開発課。武庫川女子大学大学院修士課程修了。管理栄養士、ジュニアソイフードマイスター。食育やメニュー開発業務を経て、2016年1月より、「マルコメだからできる発酵食品の提案」をモットーに、微生物の研究に従事している。
教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)
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