在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”バルバレスコ・リゼルヴァ・サント・ステファノ 2003” カステッロ・ディ・ネイヴェ

2008-05-20 01:28:11 | Piemonte ピエモンテ
“Barbaresco Riseva Santo Stefano 2003” Castello di Neive – Piemonte
少し前に90年を飲んでいる。(別の項を参照してください。)
素晴らしい味わいだった。
今度は2003年。もう少し控え目かと思ったが、2003年がかなり暑い年だったせいか、ストレートな感じで出ている。

品種は当然ネッビオーロ100%。
色は薄い。ネッビオーロだから、当たり前。色調は、ルビーからガーネットに変化を始めたところという感じ。
香りは、もう少し閉じているかと思ったら、かなりふわっと出てくる。熟したフルーツの香りとスパイス、タバコ、革、アニマルなどが交互に出て、印象が良い。
味も結構ストレートに感じられ、フルーツとスパイスがきれいに広がる。かなりボディがあり、若干アルコールが強いのが気にならないでもないが。後味の持続性も良い。
今頃から飲み頃である。個人的にはあと3年程度は待ちたいが、今飲んでも十分楽しめる。
伝統的なワインも少しずつ変化しているのだろう。まあ、それも良いことと思う。
90年ほどは持たないかもと思うが、10年後、15年後に開けて、答えを見つけたい。

”インフェリ 2005” マラミエロ

2008-05-20 01:24:49 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
“Inferi 2004” Marramiero -Abruzzo
アブルッツォのモンテプルチャーノ。
名前は、「冥界」の意味。
色は、かなり濃いめ。やや暗めの色調のルビー色で、爪には青紫がかった感じが残る。グラスを回すと色がはっきり見えて、いわゆる「macchia bicchiere」(グラスに色が付くという感じ?)である。
香りは、とてもふくよかでgrazzo(太っている、という訳ではなく、おおらかというかんじ?)的である。熟した黒いフルーツ、つまり、桑の実moraなどの森の木の実、バニラ、甘いリコリースのアメ、パイプタバコ、トースト臭、そして、モンテプルチャーノらしく土っぽい香り。
味は、インパクトがかなりある。最初にどーんと来る。加えてボディがすごい。酸はちゃんとあるし、タンニンもしっかりあるが、とにかくアルコールが強い。後味は、程よく長く、最後に残るほろ苦さは心地よい。
「冥界」という名前の通り(なのかは別だが)、インパクトのあるワイン。
インパクトのあるワインの好きな人、ワインにはインパクトがあるべきという人には、とても良いワイン。アブルッツォのワインに共通していいるが、値段がさほど高くないのも嬉しい。