在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Trebbiano d'Abruzzo 2007 Valentini e Franciacorta 2006 Il Mosnel a Il Sanlorenzo a Roma

2012-09-05 18:55:12 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
Trebbiano d’Abruzzo 2007 Edoardo Valentini
Franciacorta Extra Brut 2006 E.B.B. Il Mosnel
al ristorante Il Sanlorenzo a Roma

“トレッビアーノ・ダブルッツォ2007” エドアルド・ヴァレンティーニ(アブルッツォ州)
“フランチャコルタ・エクストラ・ブリュット2006”イル・モスネル(ロンバルディア州)
イル・サンロレンツォにて

久々のイル・サンロレンツォ。
モンドヴィーノのノシター監督にワインの値段で酷評された。イタリアはワインの値段を乗せ過ぎ、たとえばイル・サンロレンツォのように、と。ははは。。。
しかし、良いレストランのワインが高いのは常識である。世界共通の傾向だと思う。良いレストランで比較的安くワインを提供しているところもあるし、比較的安いレストランで、ここぼってるね~という感じのところもあり、これはワインで稼ぎたいか、ワインを気軽に提供したいかのオーナーのフィロソフィーに寄るのではないかと。
(個人的には、比較的安いレストランでワインに高値を付けているところのほうに不満が残る。)
だから、イタリアは、とか、イル・サンロレンツォは、とか言うのはちょっと間違っているような気がしたのでした。

最終的にアブルッツオのぺぺかヴァレンティーニを候補に挙げた。
ぺぺの少し古いのとヴァレンティーニの少し新しいのの値段がほとんど変わらない。
ぺぺを見るとちょっと高いような気もするが、ヴァレンティーニを見ると決して高くない。むしろ安いとも言える。
だから、選び方さえ気をつければ、イル・サンロレンツォも決して高くはないような。。。


イル・サンロレンツォの料理の方はさすが。魚は新鮮だし、若干気取るが、このところ良く見られるド派手な盛り付けではなく、シンプルに見せ、伝統的な料理を丁寧に作ったもの、香草など工夫を凝らしたものなど、出てくる料理が楽しみ。
トラットリアもいいし、気軽に食べられるところもいいし、伝統的な料理ももちろん好きだが、たまにはこういう丁寧に作られたちょっとおしゃれなイタリアンもいい。こういうのはイタリア料理じゃない、と言って、拒否する人もいるが、それはもったいない。
たまのこういう美味しくてきれいな料理は、目の保養と同時に小さな幸せを感じさせてくれるのである。
(写真はお通し)



ワインはIl Mosnel のFranciacorta Extra Brut 2006とValentiniのTrebbiano d’Abruzzo 2007。
Mosnelはこの春に食事つきの試飲会にご招待いただき、オーナーと話し大変良い印象を持った。
Trebbianoはリストには2009とあったのだが、2007年を持ってきた。
Mosnelは主張しすぎず、上品さと風格を兼ね備え、Valentiniはさすが。少なくとも10年、20年くらいたったのでも飲みたいのでまだまだ若いのだが、熟成の始まりのところだった。