在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

良いレストランに気持ちよく行くために

2012-09-08 14:22:08 | レストラン
最近は日本のガイドブック、雑誌を見ることもあまりないので知らなかったのだが、誰が紹介するのか、出して欲しくないのに、出ているところがある。
気がついたのはロッショーリRoscioliとイル・サンロレンツォIl Sanlorenzo。

コンヴィヴィオIl Convivioは昔から日本人シェフがいたりする関係もあるだろうし、イマゴーImago’(ハスラー)は昔から観光客に有名なので、あちらこちらに紹介されているし、ロゼッタLa Rosetta、クインツィQuinzi e Gabrieliを紹介しているガイドブックもあるので、今に始まったことではない。
私もガイドブックの仕事を長くしたので、良いところを掲載したくなる気持ちもわかる。

だから当然、新しいレストランを開拓という流れになるとロッショーリやイル・サンロレンツォにたどり着くのではあるが、問題は、「意識」である。
行って欲しくないとは言わない。
礼儀正しく支払いの良い日本人観光客に来てもらうと、レストランとしてはうれしいだろうと思う。
しかし、8月の夜、ロッショーリに何度か行ったが、日本人観光客がいったい何組来ただろうか。多くが予約をしていなかったので残念ながら帰っていった。そして、そのほとんどが、Tシャツ、ポロ、短パンも多く、観光でかぶる帽子、そしてリュックサックを持っている。女性もほぼ同じ。ちょっと、あちゃ~
イル・サンロレンツォは、観光の帰りに寄りたい、という方がいらした。これも、あちゃ~

日本で、ちょっと素敵な和食のお店、上品な寿司屋に、以上の格好で訪れる人はいないと思う。もしそんな人が来たら、同じく、あちゃ~と思うだろうと思う。
こちらでも同じなのである。
だからせめて一度ホテルに帰って、シャワーは使わなくても、ちょっと着替えて出直して欲しい。気取るほどではなくても、観光とは違う格好で着て欲しい。周りの雰囲気を壊さないためのお願いである。

と、ちょっと偉そうなことを書いたが、良いレストランに行く地元の人はそれなりの服装で来る。ラフにポロを着てくる人もいるが、それをちゃんと着こなしてくる。そこにちょっと場違いの服装で着てしまうと、初めての場所、ただでさえ小柄の日本人、言葉の問題もあり、引け目を感じてしまうことにもなり、楽しめなくなる。だから、せっかくの素敵な雰囲気、美味しい食事とワインを最大限に楽しむためにも、ちゃんと意識して出かけて欲しいと思う。