乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

奈良教育大学平成15年度  『奈良市民間説話 報告書』  竹原威滋 代表編著

2008-07-25 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

( 写真は奈良の矢田丘陵の山中で見た、しめ縄。こんな山中の谷間に渡された長いものは初めて。

『境界線』かと思いきや、一抹の不安を感じたので地元の人に問う事にした。

 地元の年長者男性曰く、

「あれは、雨乞いでっしゃろなぁ。」

 なるほど・・・。これで龍神伝説でもあれば、『鳴神』そのままではないか。

 ただし、『鳴神』に至っては京都の北山の話である。これに類似した話は、全国各地で残されているのかも知れない。  写真2008年5月下旬 )

 

 

記録だけ  

2008年度 82冊目  

 

 <総合開発学習教材「わが町の伝承と世界の文化」基礎資料>

 奈良教育大学平成15年度

 教育研究支援経費

 『奈良市民間説話 報告書』 

 

 

 竹原 威滋 代表編著

 編者 進藤 秀樹

     竹原 威滋 

     丸山 顕徳 

 奈良教育大学 教育学部 英語教育講座 言語文化教室

 発行者 奈良教育学部 

 平成16(2004)年3月9日 第1版発行

 243ページ

 

 先日から読み始めていた『奈良市民間説話 報告書』 を、7月24日 読了。

 この本はわが町の図書館で偶然見つける。

 民俗学や民話や口承文芸に多少なりとも興味を持つ私にとっては、宝の一冊。

 表紙を見ると 奈良教育大学 教育学部 英語教育講座 言語文化教室用に書き下ろされたとのことだが、いわゆる研究者の研究の成果をまとめ上げられたもの。内容はいたって濃い。

 

 龍や吉祥文様にも感心を持つ私は、今年になって『世界の龍の話』http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/28b796bd8a6b2cc4b737412e56a876f4という良書も読んだことがある。

 今回の『奈良市民間説話 報告書』も、代表編著である 竹原 威滋氏と、編者のお一人の 丸山顕徳氏などがお書きになっていた。

『こんな面白い講座を受けられる奈良教育大学はいいな!』

と内心、うらやましく思う。

 

 さて、興味深いことは相当数 書いてあった。

 ここでは一つだけに絞って記録しておこう・・・。

 

『天之盤立神社の戸違和由来』を柳生町で二つ、柳生下町で一つ、聞いて翻字されていた。

 この話は楽しい。 

 手力雄命が天の岩戸を開けた時に、天之盤立神社に石がとんできたというのだ。

 その石は、お伊勢さんからとんできたという具合に、語り継がれている物も二つあった。

 

 話は上の石のように飛ぶが、そういうと奈良にはかぐや姫や桃太郎発祥の地とされている・・・。楽しいな。

 

 地元に語る継がれた話を話されるがままに起こされており、二度三度と繰り返しながら読むと一層楽しむことができる。

 内容は深い。楽しい時間を過ごすことのできる一冊。

 

 

 今回も記録だけにて、失礼申し上げます。

 

 

コメント (4)
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