以前のこと。
文様に興味のあるわたしは 最近 建築資材のエキスパンドメタルの美しさに驚いた。
エキスパンドメタルにはいろいろなタイプがあるようだが、8本重なったようなものに『青海波模様』を見て、感激したことがある。
これは伝統文様だと・・・。
『青海波模様』は基本は4本だが、変形も許されるので8本は問題ない。
だが、『青海波模様』とエキスパンドメタルにおけるこの偶然性は興味深い。金属に日本の文様を感じるのは、日本人の血潮が流れる証かもしれない。
(京都 祇園祭 船鉾(船鉾町 船鉾)の「雲竜と青海波」 右下)
ところでこの日本伝統文様のひとつである「青海波」。ここで一応説明しておこう。
渦を四分したような形の模様をいくつも重ねたもの。
雅楽「青海波」のときに 用いるらしい。
波形を描いた衣服の染文様にちなむ名称。
名こそ知らねども、この文様は日本手ぬぐいや付近や浴衣や着物などで見かけた方も多いのではないだろうかと考える。
青海波のあるページ
青海波模様はは、青い海原の大きな波で、山或は海を神として生きた日本人にとっては吉祥文様である。
これほどまでに日本になじむ文様。
実は日本だけでなく、エジプトやペルシャなどにさかのぼってみることができる。
いわば、世界各地で見られる文様なのだ。
そういうとペルシャ絨毯の一部にも類似した模様がある。
伝統文様として大切にあたためてきたものが、実は西から来たものだと知った時、歴史の流れを感じる。
ところで日本の誇る伝統文様『青海波模様』が京阪電鉄のおけいはんによってひどい状態だ。
『青海波模様』は上下真逆で、波が下を向いて連なっている。
いわゆる「逆さ帯」 逆に帯を締めたため、講尿な自体に陥ったという訳。
『青海波模様』は元々は吉祥文様ということからj考えると、これはまさしく縁起が悪い。
このご時世、これは問題だろう。
京阪電鉄広報担当によると、同社の祇園祭の広告物用の着付けを10年以上担当する40代の女性スタイリストが調整。「帯の文様を崩す流行に乗った。おけいはんの年齢設定は10代で、元気の良さをアピールしたかった」と、意図的に上下逆さとしたと強調しているらしい。
見苦しいいい訳だ。
京阪電鉄は「スタイリストが浴衣メーカーに『逆にしても間違いではない』と確認を取っていた」と話しているそうだが、指摘を受け、まっつぁおになって問い合わせたような構図が浮かび上がる。
広報関係社は【あえて】を強調して逃げの構えだが、この不況の日本において【あえて吉祥の逆】をとったのかとしかりたくなる。
或は全てを把握した上での京阪電鉄の売名行為か。
いずれにせよこの企業の姿勢は民衆を小馬鹿にし、評価するに値しない。
京の伝統文化関係者などから「伝統を重んじる祇園祭の広告にはそぐわない」との声が上がるのも、最もな話である。
既にポスターは大小計5800枚、チラシは4万枚作られ、6月末から今月16日まで電車内や駅などで掲示されたという。
このニュースが祇園祭の巡行を終えた午後二時過ぎ。
それまでは放置で昨日に流れたことを考えると、京阪電鉄の力の大きさに驚く。
庶民は勝てない。
しかしながら京阪電鉄のこの姿勢は見逃すことはできない。
日本人は日本の伝統を正しい形で後世に受け継いでゆくべきだと考える。
その上で「これはパロディですよ」とか「意味を持たせたのですよ」といった方法をとるくらいの余裕を見せて頂きたいと切に願う。
さてさて、昨日の京都祇園祭を終え、上下真逆の『青海波模様』を無意識に植え付けられた方はどのくらいおられるのでしょうか?
無意識の意識を考えると、京阪電鉄の罪は大きい。
柄によっては着付けの際 帯を反対にしたり絵柄の出し方をかえて遊ぶが、吉祥伝統文様を逆にするのは別問題であり、言い訳が情けないと、くどいようにしかりたい。
あなたたち関係者は、実に見苦しい。
大企業の庶民を無視し軽視した結果だと受け止めている。
京阪電鉄さん、このページ、目に留まっていますか?
是 負け犬の遠吠え也 Ahaha, ahahaha
乱鳥
おしゃれ?非常識?祇園祭おけいはんポスターに「逆さ帯」
7月17日14時18分配信 産経新聞
京阪電鉄の女性イメージキャラクターが上下逆さまに帯を巻いているチラシ(写真:産経新聞)
京阪電鉄の祇園祭キャンペーン用のポスターやチラシに登場する女性イメージキャラクター「おけいはん」の帯が上下逆向きに巻きつけられていたことが分かった。同社は「おしゃれの一環」と主張するが、京の伝統文化を受け継ぐ関係者らからは疑問の声も上がる。はたしておしゃれなのか、それとも…。
ポスターは大小計5800枚、チラシは4万枚作られ、6月末から今月16日まで電車内や駅などで掲示された。
女性モデルの帯の文様は扇状の波を交互に重ねた「青海波」といわれる日本の伝統的な吉祥柄。赤地に金色の青海波があしらわれ、通常とは上下逆向きに巻きつけられていた。
京阪電鉄広報担当によると、同社の祇園祭の広告物用の着付けを10年以上担当する40代の女性スタイリストが調整。「帯の文様を崩す流行に乗った。おけいはんの年齢設定は10代で、元気の良さをアピールしたかった」と、意図的に上下逆さとしたと強調する。
ところが、京の伝統文化関係者などから「伝統を重んじる祇園祭の広告にはそぐわない」(40代女性)、「あり得ないミス」(60代男性)といった声が噴出。「若い人ならどちらでもいいのでは」(80代女性)との意見もあるが、西陣織工業組合の渡辺隆夫理事長は「お粗末の一言」とばっさり。「ベーシックな柄であり、ましてや吉祥柄を逆さにして新デザインというのはいかがなものか。デザインとは文化。もっとよく勉強してほしい」と苦言を呈した。
京阪電鉄は「スタイリストが浴衣メーカーに『逆にしても間違いではない』と確認を取っていた」と話している。
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「さかさ帯」と呼ばれるもので、わざと逆の柄行きに仕立ててあるそうです
さかさ事に使うものだそうなので、今回のポスターはゾッとします