記録だけ
2010年度 57冊目
『かぶき発生史論集』
岩波現代文庫
郡司正勝 著
鳥越文蔵 編
291ページ 1000円 +税
2002年5月16日 第1版
三日ほどかけて 『かぶき発生史論集』を楽しむ。
興味のある内容なので飽きること無く読了できたが、結構難解な部分も。
知らない伝統芸能や書物も多い。
解説をにらみ合わしながら読み進めた感じだ。
この本歌舞伎(かぶき)と書かれているが伝統芸能の好きな方なら、結構面白い内容。
狂言師における間狂言の意味合いなども参考になった。
これを念頭に置き、昨日行われた三輪神社(大神神社)の後宴能(『三輪』『黒塚(安達原)』)を鑑賞すると、今までとは違った面白みが感じられる。
17Cからといわれる出雲の阿国の『念仏踊り』が『歌舞伎』の転じ、その後変わって若衆といった内容を幾冊かの本で読んだが、その内容は定かではないそうだ。
書物にはその内容の記述は無いと記されていた。
わたしにはどちらが正しいのかはわからない。
伝統芸能発祥の歴史や意味合いは民俗学やその他の本で多く語られている。
本書『かぶき発生史論集』も題名のごとく、詳しく書かれている。
その内容は半端ではなく、面白くてたまらない。
興味のある方は是非お読みいただきたいと感じる親切な良書。
伝統芸能に偏見を植え付けるための書物ではない。
この本を読み終えて、歌舞伎をはじめ、数多くの伝統的芸能を見てみたいと感じた。
わたしは舞台も民俗学も好きである。
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